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神戸に小さな小さなマリメッコを作りたい!

焼きたてパンのように、あたたかくて人を幸せにする布作り

Marimekko(マリメッコ)とは、世界中の人に愛される北欧のテキスタイルブランドです。マリメッコの生地は、地元フィンランドの全ての世代の人に愛されていて、のみの市でも昔の生地が売られているし、おばあちゃんが使っていたような古い布でも、今も大切に使い続けられています。

私もこんな風に、時代も年齢も問わず、皆に愛されて、長く受け継がれていくようなデザインの生地が作りたいと思い、タイトルのような思いを持って、2017年の6月から、CORNE(コルネ)というテキスタイルブランドを1人で始めました。焼きたてのパンは、あったかくて、見ているだけで幸せな気持ちになるし、同じパンでも、焼きたては、毎日食べても飽きのこない新鮮さがあります。そんなテキスタイルを作りたいなと思ったので、パンの名前の中から選び、ブランド名を「コルネ」にしました。始めたのは1人ですが、染めてくれる工場さんに出会ったことが、独立のきっかけですし、現在は、母と妹が手伝ってくれて、3人でなんとかやっていますし、1人ではじめたけれど、人との出会いや応援があって、始めることも続けることも、できています。

あげたてドーナツのスケッチの様子

なぜ「マリメッコ」なのか

前にも書いたように、「時代も年齢も問わず、皆に愛されて、長く受け継がれていくようなデザインの生地」=マリメッコ、と変換して、短く表現しています。過去に、いつかマリメッコで生地を作りたいという夢があったので、マリメッコにポートフォリを送ったのですが、もちろん私のポートフォリオは、目に止まることもありませんでした。その時、よく考えてみたら、別に場所がマリメッコからでなくても、自分がそこで作りたかった生地を神戸で作って、たくさんの人の心をワクワクさせるテキスタイルを作る会社を作ればそれでいいのではないかなと、神戸にマリメッコを自分で作ってしまえばいいのではないかと、シンプルに思いました。

なぜ「小さな小さな」のか

私はデザインが得意なのでそれをやる。
妹は、社交性があるし、手先が器用なので縫製や客注を受ける。
母は、お店番をしたり、軽作業や縫製のサポートする。
これらの仕事は、誰かに命令されたからではなく、自分たちが自発的に動いて作った、自分たちの役割です。小さい集まりの中で、それぞれが得意なことを、やれる時にやる。無理な時は休む。子供のめんどうもみんなで見る。大切な趣味は優先できる。世界一幸せな働き方のできる会社でないと、人を幸せにできるような生地は作れないなと思ったので、それができるサイズ感で、大きくなりすぎず、人を幸せにするものづくりができる会社であり続けたいなと思っているからです。

外でのイベント出店は、みんなで子供の面倒をみながら出店します。

テキスタイルブランド「コルネ」の概要

■企業理念

働く人も、買う人も、たまたま前を通った人も、コルネに出会ってくれたすべての人が幸せになれるテキスタイルを作り続ける。

■事業内容

テキスタイルデザイン、およびオリジナルテキスタイルの販売と、そのテキスタイルを使った製品の販売

■今後の事業展開

・神戸湊川のSHOPを10月末で閉店し、神戸垂水のアトリエを、アトリエショップとして12月にOPENする。
・2023年春までに、WEB SHOPで全商品を見られるようにする。
・2023年春の入園入学シーズンに向けて、新作1枚と新商品を企画する。
・2023年春頃までの事業成績を加味して、株式化するかどうか検討する
・長期で、お金以外の可能性も含めて、新しい値段の仕組みを考える
(お客様に値段を決めてもらう、3世代に渡って使い続けられる値段設定、物々交換、仕事と交換?などなど。。)
・長期で、自由に働ける仕組みを考える
(子供やおばあちゃんでも参加できる仕事、分業制度を進化系を探る、自分のパフォーマンスが一番発揮できる時間帯に働ける、子育てとの両立の仕組み、などなど。。)

湊川のSHOPです。できれば、どちらの店舗も残したいのですが・・・

noteサポートプログラムに応募した理由


コルネの事業内容は、商社やメーカーがやるようなことなので、個人ではどうしても資金面で立ち行かないことが多いです。生地を染めるには、かなりのまとまったメーター数を頼まないといけないので、最初にかなりの制作資金が必要になり、作った後も、染めた生地の大量の在庫をかかえることになるので、それなりの会社の体力が必要です。

どう頑張っても、メーター数は商社より少なくなるので、生地を作るときの工賃が10倍以上の値段になり、生地の売価もとても高くなり、なかなか簡単には買えない値段になってしまい、作っても作っても、回収するまでにとてつもなく時間がかかります。でも、テキスタイルブランドであるからには、新柄を楽しみにしてくださるお客様のためにも、新しい生地を定期的に作りたいです。

純粋に資本金がとてもいるのですが、私は一番大切なのは生地を作ることだと思っていたので、それを最初にやってから起業したので、資本金ゼロからのスタートでした。私は周りに助けてもらって、不思議と奇跡的に今もなんとか続けることができていますが、私のように個人で生地を作っているブランドは全国的にも少なく、はじめたとしても続けることがとても困難な業種です。

それでも、「売る」という部分の強化のため、思い切って2020年から店舗を持ち、現在まで続けてきたのですが、いよいよ持続するには厳しくなってきたので、10月末で撤退しなければいけなくなりました。けれど、経済的にはそんな状況でも、活動的には少しずつ広がってきていて、5月には全国的に人気の高いクラフトイベントに合格し、出店を果たしましたし、8月にはとても充実した内容の展示会を開催できたところだったので、場所は変わってしまっても、良いものづくりを続けていきたいのですが、イベントや展示会を良いものにするため、制作費用をほとんど使ってしまい、いよいよ続けることが困難になってきました。私自身、お店をするために限界まで借入しているし、母や妹もコルネを好きになってくれて、守りたい一心で、無給でずっとお店を守ってくれていたので、できるだけ早く、お給料を払える状態に持っていきたいです。株式会社として新たにスタートする、コルネの「はじめる」と、「続ける」を、noteサポートプログラムで後押ししていただきたく、応募しました。

2022.8月30日〜 ふく蔵さんでの展示会の様子
母と妹の商品撮影の様子

■希望するサポート時期

2022年12月〜2032年12月(10年間)

■支援してほしい内容

【金額的な部分】
・株式に変更する費用 20万円
(手伝ってもらう人にきちんと給料を払いたいので、社会的な枠組みをしっかり作りたい)
・新作生地の制作費用 1柄10万円、30万円
(最低でも、1年に1回は新作生地を発表する(3年分))
・新しいアトリエの店舗改装費用 20万円
(店舗を撤退した後は、昔アトリエに使っていたかなり古い長屋に移る予定なので、外観と、店舗スペースをきれいにしたい)
・従業員の人件費 30万円
(妹と母に支払いたい、私たちにない技術を持っている人に助けてもらった人に支払いたい)

合計:100万円

【広報的な部分】
・10年間、コルネが成長していく姿をnoteで発信し続けたい。
・イベントスペース「note place」での展示会や受注会などをしてみたい。
・10年で、コルネが成長していく姿を見守ってくれたらうれしいです。

私について

高校では、卓球が大好きで、卓球の強豪校に一般枠で入学したものの、技術の差があり過ぎてついていけず。。。
大学では、もうひとつ大好きだったピアノを続けるべく、音大に入ったものの、卒業してピアノを仕事にするほどの技術はなく。。。
社会へ出てはじめて普通の就職活動をはじめたものの、まったくやり方がわからず、人前で話すのが苦手なのに、なぜがバスガイドの仕事をすることになってしまい。。。

学生生活でも何度も挫折し、就職活動で迷走しすぎた結果、苦手なことを仕事にするとこんなに辛いのか!というのを改めて感じ、自分の好きなことをもう一度見つめなおしました。そしたら、昔から絵を書くことも得意だったし、模様や柄や色が好きで、生地のデザインの勉強をしたいと思うようになり、働きながら、通信教育の美大でデッサンから学び直し、5年で卒業しました。その後は、京都の染工場で半年ほど、和歌山の染工場で2年ほど、オペレーターと企画デザインの職につきました。それから、神戸に戻って、まず最初に2枚の生地を作り、開業のために残しておいたお金を全て使い果たした後に、そこではじめて起業について勉強を始め、簿記の勉強をし、なんとか今まで続けています。

卓球をやっていたおかげで、練習用コルネTシャツが販売されました

略歴

1996~1999 
私立東洋大学姫路高等学校で、卓球漬けの日々
1999~2002 
大阪音楽大学短期大学部音楽学部器楽科で、ピアノ練習室に入り浸る日々。
2008~2013
武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科で、仕事と学業に打ち込む。
2014~2016 
和歌山染工株式会社で、生地だけでなく、ブランディングも経験する。
2016〜
神戸に戻り、CORNEをスタート

textile「MORI」のアイデアスケッチの様子

まだ未完成ですが、今までの作品を随時あげていきます。



応募記事を書いてみて

誰もが特技を活かして生きる社会

美大を卒業したあと、テキスタイルの仕事にはなかなかつけなくて、東京で一人ぼっちで誰にも相談できず、もう諦めかけた時に、それでもとにかくスケッチブックを広げ、生地の模様を描く日々を過ごしました。そのとき、紙と色鉛筆さえあれば、いつでも作りたい生地のスケッチをはじめられることに気がついて、これが私にできることかもしれない、描くだけで終わってはいけないと、腹をくくった瞬間がありました。

私は、生地の模様を作ることが特技です。だから、自分の特技を生かして、社会に参加したいです。そして、こんな私でも、生きていける社会で、これからの人生をおくりたいです。そのために、誰もが自分の特技を生かして楽しく仕事ができる社会を、小さな小さなコルネという会社から、実現させていきたいと思います。

神戸に戻って最初に作った、小さなシルクスクリーンの作品「井の頭公園」

ぽろっとこぼれるアイデアの種

サポートを受けることができ、続けることができたら、夢のまた夢のような目標もあります。それは、コルネから、100年経っても愛され続けるようなテキスタイルを1枚作ることです。もう1つは、自分の今の創作原点は子供の頃からたくさんの絵本を読んでいたことかなと思うので、絵本を作りたいです。自分は100年も生きないので確認しようがありませんし、愛され続けるかどうかは、自分の意思ではどうにもなりませんが、生地を作ることをやめずに続けていったら、もしかしたらそういうおっきなデザインに育ってくれる種のようなものが、ぽろっとこぼれる瞬間があるのではないかな、と思いながら、今の自分にできることを精一杯やっています。

さいごに

もし、今回の公募記事を読んで、コルネのテキスタイルの新しいデザインをもっと見たいと思ってくださる方、コルネの布製品を、もっと見たいと思ってくださる方がいれば、SNSをフォローしてくださったり、noteをチェックしてくださったりしていただけたらうれしいです!そのお気持ちひとつひとつが活力となって、私たちは続けていけると思います。そのためには、私たちの活動をもっともっとわかりやすく発信し、今まで以上にSNSやイベント活動に積極的に取り組まなければいけないなと思っています。もし、コルネのことを少しでもいいなと思ってくださった方は、できる範囲の応援で構いませんので、どうか私たちを助けてください!よろしくお願いします。


この記事は、noteクリエイターサポートプログラムの応募の公開記事になります。最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました!


コルネのテキスタイルは、京染色の職人さん達の技術に支えられながら作っています。小さい規模で、生地を作り続けるのは資金面でとても負担がおおきいです。小さいながらも、これからも新しい生地を作り続けていくために、ぜひサポートをしていただけたら嬉しいです。