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仕事で騙されて致命傷にしないための5つの対抗策

意図的かどうかは別にして、人を騙そうとする人がいます。

それに対抗するにはどのような方法が考えられるでしょうか。

①話の矛盾をつく

話の内容を冷静に分析してみると、相手が嘘をついている場合、どこかにつじつまの合わない箇所があります。その点を質問してみると、相手は必ず説明というか言い訳をします。

その際の話は最初の説明に比べるとどこかに無理があるケースが多いのではないでしょうか。

先日もある金融商品のセールスがあって、「最近は非常に良く売れているので、こちらから営業したことはないんですよ」との説明がありました。

では、私にセールスするのは「なぜ?」という疑問が残ります。


②話の裏づけを取る

ハロー効果を聞かせるために、有名な会社や著名人の名前を連発する人がいます。

「私は〇〇大臣をよく知っている」
「先日××会社の△△さんと会った」

時にはご丁寧に相手先の名刺や一緒に写っている写真を見せてくれることもあります。

しかし、別なルートを使って調べてみると、先方はそんな人など全く知らないといった場合や、たまたまどこかのパーティーで一度名刺交換しただけということも多々あります。

私だって菅首相や孫社長のことはよく知っています(笑)。

また、新しい技術開発や画期的な商品という場合、さらに注意が必要です。こちらの無知につけ込んで、いろいろと長所を並べ立てていても、実は単に構想段階であって、開発が全然進んでいないことや、他社製品の単なる物まねということもままあります。

いずれにせよ、相手の話を鵜呑みにせず、面倒くさがらずにきちんとその話の裏づけを取ることが肝要です。


③少額から始めてみる

そうは言ってもなかなか判定が難しい場合、まずは自分のコントールが効く範囲内でやってみるということも時には有効かもしれません。

実際に一歩踏み出すことによって新たに見えてくるポイントも多いからです。


④最初から相手にしない

しかし、相手が本気でこちらを騙そうとしている場合、①~③の方策もダメということもあります。

完璧に理論武装して、複数で共謀している時、話の矛盾をついても、裏づけをとってもなかなかボロが出てきません。また、少額から始めた場合も、最初の内は上手く収益やリターンが出ていて、いざ本格的に取組んだ時にドカンとやられてしまうこともあります。

騙される場合、やはり、こちらのどこかにスキがあります。

「なんとか売上を伸ばしたい」
「手元のお金をすぐに増やしたい」
「会社のノルマを達成しないと・・・」

冷静かつ客観的に考えれば、けっして騙されないような場合でも、こちらの心理的状況や経済的環境によって目が曇ってしまうと、残念な結果を招くことにもなりかねません。

したがって、ちょっと「どうかなぁ」という話は、最初から相手にしないということが賢明です。


⑤騙される

一方、人間誰しも欲がある以上、④のような態度をいつも取れるとは限りません。

以前あるセミナーにゲストとして招かれていたある有名な経営者に、参加者の一人から「騙されないようにするためにはどうしたら良いですか?」という質問がありました。

その経営者の方の答えは、ズバリ一言、「騙されて痛い目にあうこと!」

私の35年以上にわたる社会人生活を振り返ってみても、ある意味、この方法が一番効果があるかもしれません。ショックは大きいものの、そこから学ぶことも非常に多いからです。


致命的な状況だけは絶対に回避する

以上、いろいろと述べてきましたが、ビジネスを行っている以上、必ず他者と関係を持つことになります。そして、非常に残念な事ながら、こちらを騙そうとしている人がおられるのも事実。

もちろん、最初は騙すつもりがなくても、途中で状況が変わって結果的にこちらの期待を裏切るケースもあります。したがって、騙す、騙されるというと大げさに聞こえるかもしれませんが、こちらの期待や予想通りに物事が運ばないことは日常茶飯事です。

そして、仮に現状が過去の計画と違っていても、こちらが致命的な状況に陥ることだけは何としても回避しなければなりません。私も前職のベンチャー企業では痛い目にあいました。

そのためのリスクコントールをどう行うか。これはすべての会社にとって避けては通れない課題の一つ。特にオーナー企業の場合、社内には経営者の考えや決定に表立って反対する人はほとんどいないので、より気をつけましょう。

なお、経営者とは違った視点や考え方を持つ人と定期的に対話をするのはリスクコントロールの観点からも有効です。「社長専任の社外チーム」では、「プレ・社外チームミーティング」(1回90分、無料)を実施していますので、お気軽にご相談ください。

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