見出し画像

パワハラを恐れず、ダメなものはダメと指摘する:みずほ銀行に勤めている◯年前の私へ(大手町支店編4)

「大丈夫!その電話応対の指摘は社会人としての基礎力アップにつながります」

入行店では総務課にご年配の女性が一人おられました。ただ、電話が鳴ってもご機嫌の良い時しか出てくれません(汗)。

代表電話は総務課にかかってくるので、我々新入社員がまずやったことは電話の応対。先輩たちは日中ほとんど営業で外出しているため、窓口関連で仕事をしている人を除くと、支店に残っているのはごくわずか。

同期と二人で「もうちょっと電話を取ってくれないかぁ」と思いつつ、どんな反応が返ってくるのか怖かったこともあり、ベテラン社員には何も言えずにひたすら電話を取っていました。

最近ではお客様対応のレベルを上げるために

・電話は全員で取りましょう
・電話は2コール以内に取りましょう
・電話を取ったら会社名、部署名、名前はハッキリ言いましょう

というように全社で電話応対に力を入れている会社もたくさんあります。

でも、電話応対は意外と難しいもの。声のトーン一つでも相手の受ける印象が違いますし、自分は丁寧に言っているつもりでも、第三者から見ると、「もっと心をこめて話せ」と指摘されることがあります。

私も新入社員の時に「A社から電話です」と何気なしに担当者につないだら、営業課長から「『A社さんから電話です』と言わなきゃダメだ!」と叱られました。

電話をつなぐタイミングが悪いと、「A社」と呼び捨てにしているのが相手に分かるし、支店内で他のお客様に聞こえたら、けっして良い印象は与えないから、というのがその理由でした。

最近はパワハラになるからという理由で、上司や先輩が部下や後輩をあまり叱らないケースが増えていると言われています。しかしながら、会社として「ダメなものはダメ」とハッキリ言葉で伝えなければ、けっして良くはなりません

また、会社として「ダメな基準はこうだ」というのをきちんと示さない限り、知らない人は知らないままです。

なぜか上司もあまり注意をしなかった総務課の女性は転勤するまで、電話を積極的に取ることはありませんでした。

一方、お客様の社名も「さん」づけするよう早い段階で指摘してもらったお蔭で、私は社会人としての常識を一つ身につけることができました。

子供でも自分が悪いことをして叱られた時は、「これはやっちゃいけないんだ」とちゃんと理解します。また、「これは自分のために叱ってくれてるんだ」という場合と、「単に本人の機嫌が悪いから叱っているんだ」という場合の違いは叱られた方には伝わっています。

会社の基本的な考え方や方針と違っている場合に見て見ぬふりをしていないか。
そして、間違っている場合に自分の感情ではなく、事実に基づいて叱っているかどうか。

マネジメントの基本は、「当たり前のことを当たり前にやり続ける」ことです。

サポートは、マインドの感情とマネーの勘定を整えることで、自己成長につながる研究費に活用させていただき、得られた気づきをnoteへの記事に投稿する形で還元します。