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最も力を発揮できる「立ち位置」が分かると、仕事がもっと楽になり成果も上がる

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

起業して一人で仕事をする場合でも、組織に所属して仕事をする場合でも、どのような「立ち位置」で仕事をするかによって、結果が変わります。

「4つの立ち位置」とは

弊社では、その立ち位置を4つに分けて、ご説明しています。「4つの立ち位置」とは

  1. 機関車型

  2. センター型

  3. 見守り型

  4. 演出家型

ざっくり定義すると

  1. 機関車型は先頭に立って引っ張るタイプ

  2. センター型は輪の中心で頑張るタイプ

  3. 見守り型は後方から全体を支えるタイプ

  4. 演出家型は舞台下で構想を練るタイプ

です。

本来の力を発揮できない2つのケース

血液型のように4つに綺麗に分かれる訳ではなく、機関車型とセンター型の両方の要素を兼ね備えている方もおられます。また、どの型が良くて、どのタイプが優秀だということはありません。

しかしながら、クライアントさんとお話している中で、「役目として求められている立ち位置と自分が本領を発揮できる立ち位置が違っている」ために、本来の力を発揮できていないケースがあることに気づきました。

例えば、管理職として先頭に立って率先垂範する役割を期待されているのに、ご自身が後方で全体を見守るのが得意な場合。社長から見ると、「リーダーシップが足りない」と映ってしまう恐れがあります。

また、「ご本人が認識している得意な立ち位置が必ずしも、そうとは限らない」ケースも、少なからずありました。

例えば、前述の4つの立ち位置を説明して、「どの立ち位置で一番力を発揮できると思いますか?」と質問した場合。

最初の答が「自分は『見守り型』です」と回答されても、よくよくお話をお伺いすると、実は見守り型ではなく、機関車型で先頭に立って引っ張ることで本領を発揮される人であることが分かったりするのです。

まずは「求められている立ち位置」を知る

「役割として求められる立ち位置」と「自分が最も力を発揮できる立ち位置」。

「敵を知り、己を知れば百戦殆(あや)うからず」ではありませんが、この両者が分かっていれば、少なくとも今よりは仕事でより成果を発揮できるはずです。そして、この場合、より分かりやすいのは前者の「役割として求められる立ち位置」です。

部長や課長など管理職に就任する際、会社として期待しているのは、自分の仕事に加えて担当部署の仕事にも目を配る役割です。その際、前述の4つのタイプ別にその役割を担うことはそれぞれできます。

しかしながら、往々にしてあるのは、機関車型で部下を引っ張るタイプか、センター型で担当部署の中心となって部下をまとめるタイプです。

また、一人で起業した場合は、最初は自分が先頭に立って頑張る必要があります。そして、やがて社員を雇い、会社の業績を伸ばす段階になると、社長として先頭に立つだけでなく、社員を上手くまとめたり、権限を委譲して、自分が直接やらずに社員が仕事をするのを見守ることを求められたりします。

このように、「役割として求められる立ち位置」は状況によって変わります。けれども、会社に勤めている場合には上司に相談すれば、たいていは分かりますし、起業している場合も、社員数や売上の大きさによって、おおよそ検討がつきます。

「自分が最も力を発揮できる立ち位置」は間違いやすい

一方で、より分かりづらいのは、「自分が最も力を発揮できる立ち位置」です。

実は機関車型で、先頭に立つことで力を発揮できるはずなのに、過去に先頭に立った時に、他人から大きな批判を浴びた経験があったとします。すると、その人はその経験がトラウマになって「先頭に立って仕事をするのは目立つから嫌だ」と思ったりします。

そこで、「自分は見守り型だ」と誤って認識してしまうと、せっかく先頭に立って力を発揮する仕事が回ってきても、本来の力を発揮せずに終わってしまいます。

自分のことは自分が一番分かっていると多くの人は思っています。しかしながら、自分の認識には過去に大きく感情が動いた出来事やそこから派生する思考の癖が影響しています。このため、力を発揮して人に大きな価値を提供できる立ち位置についても、間違って認識していることがあるのです。

2つの「立ち位置」が分かれば道が開ける

あるクライアントさんは自らが先頭に立ってグイグイ引っ張りながら課員をまとめることを苦手に感じていました。求められるリーダー像に近づくように努力されていましたが、特に社長も参加する営業会議が毎回憂鬱で仕方ありませんでした。

けれども、自分が最も力を発揮できるのは見守り型だと自覚し、リーダーとして自分が力を発揮できる形が分かってからは、無理や我慢をせず憂鬱に感じていた職務も難なく果たせるようになりました。

また、弊社の場合、私が最も力を発揮できる立ち位置は演出家型で、舞台下で構想を練るのが得意です。

けれども、起業当初は自ら先頭に立っていろいろと取り組まなければならないので、頭では求められている役割を理解していても、自分が力を発揮できる立ち位置とは違うために、やや空回りしたことがありました。

そして、その後、弊社の業績が安定してきたのは、取締役が本格的に仕事を始めて成長してきたことで、私の役割が機関車型から演出家型に変わったことと、この4つの立ち位置の概念に気がついて、自分が一番力を発揮できるのは演出家型として仕事をする時だと自覚したことが大きな要因になっています。

「立ち位置」を通して人の多様性を活かす

多様性を活かすという観点からすると、リーダーシップの発揮の仕方も人によって違います。そして、自分が最も力を発揮できる立ち位置も人によって異なります。

昨今は女性の活躍推進とか女性の管理職への登用等が盛んに叫ばれています。この点、本気で女性の活躍推進を進めていくには、機関車型やセンター型だけではなく、見守り型や演出家型で力を発揮できるよう、会社も本人も意識を変えることが有効であると感じています。

なお、4つの立ち位置のより詳しい内容やその活用の仕方、自分が力を発揮する立ち位置を見つける方法等を知りたいと思われたら、弊社まで一度お問い合わせください。


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