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理屈と屁理屈のカラクリが分かると、コミュニケーションはよりスムーズになる
理屈とは物事の筋道のことですが、
自分にとって理屈の通っていることが人には屁理屈に感じられる
人から屁理屈に見えることが本人にとっては理屈の通ったことである
ことがあります。
今月クライアントさんが初めてセミナーを自主開催されました。
定員10名のところに8名が参加。頑張って集客されたのですが、開催の前に「定員10名が集まらない」と少し落ち込んでおられました。
そもそもこの定員10名というのも、ご自身が設定されたもの。我々としては、最初ということもあり、定員5名でも良いのではと思っていましたが、ご本人の意思を尊重して決めた数字です。
そして、自分で決めた目標が達成できないことに、がっかりされていたという訳です。
私自身も起業してから自主開催のセミナーを何回か開催しました。けれども、最初のうちはなかなか定員まで参加者が集まらず、落ち込んだこともあるので、お気持ちはよく分かります。
しかしながら、ある時、「セミナーを開催する目的は最終的に売上を上げることだ」とマインドセットしてからは、セミナーが満席にならないことはあまり気にならなくなりました。
つまり、
A:定員10名満席だったけれど、最終的に契約してくれたのは0名だった
B:定員10名のところ1名しか参加者がいなかったが、その1名が契約してくれた
という場合、AよりもBのケースの方が自分にとっては嬉しいということに腹落ちしたのです。
私のようなコンサルタントやコーチの人がセミナーを開催するのは、情報提供が目的というよりは顧客獲得が目的であるケースが大半です。
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もちろん、確率論からすれば、10名参加するケースと、1名しか参加しないケースでは、前者の方が顧客獲得につながる可能性は高いかもしれません。
しかしながら、参加人数を増やす、必ず満席にするといったことに目がいってしまうと、あまり関心のない人にも声をかけたり、ただの情報収集マニアの人たちばかりが集まったりしてしまい、本来の目的から外れてしまう可能性があります。
定員まで参加人数が集まらず、落ち込んでしまうのは、ご本人にとってはある意味理屈の通った話です。
その際、「1名でも参加してくれたらラッキーですよ」とお伝えしても、単なる屁理屈と思われる恐れがあります。
なぜなら、自分の中で理屈の通った話は、価値観のパラダイムシフトが起こらない限り、人が何かしらアドバイスしても、屁理屈となってしまうから。
けれども、
自分の中で理屈が通っていたものが屁理屈に思えてきた
人から屁理屈と思われていたことが、自分の中では理屈が通ったものだと分かった
時に、人は大きく成長する可能性があります。
私の場合で言えば、子供の頃、母から叱られて
「分かったら、ハイと言いなさい」
と言われて、
「ハイと言うのが一番難しい」
と口答えして、さらに叱られていました(笑)。
すなわち、「屁理屈ばかり言って」ということで、反感を買っていた訳ですが、それは単に自分が頑固者だからだと思っていました。しかし、50歳を過ぎてから、自分の中で「なぜ、『ハイと言うのが一番難しい』と口答えしたのか」について理屈が通りました。
結局のところ、自分の中では悪いことをしたという自覚がないのに、叱られたりすることは、自分にとって不自然なことであり、すごく嫌だったことが分かったのです。
この構造が分かった時、自分の中でモヤモヤしたことがあった時も、「なぜモヤモヤするのか」が理解できているので、子供の頃と違って、より大人の対応を自然とできるようになりました。
社内でコミュニケーションをしている時、理屈の通らないことばかり喋ってくる相手には腹の立つことも多いかと思います。
しかしながら、屁理屈を言う当人の中では、実は理屈が通っています。
そのカラクリが分かると、相手に対する理解も深まり、社内でのコミュニケーションもよりスムーズに進むのではないでしょうか。
屁理屈に対して、理屈を並べて正論をぶつけても、相手はまた屁理屈と思える理由で反論するばかり。
一つ高い次元から「なぜ、このような屁理屈を言うのだろうか?」と相手の感情や気持ちに思いを馳せることで、解決への道筋が見つかります。
サポートは、マインドの感情とマネーの勘定を整えることで、自己成長につながる研究費に活用させていただき、得られた気づきをnoteへの記事に投稿する形で還元します。