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ととのえる

ここのところ、生活リズムがガラリと変わり、とにかく必死で無我夢中な日々を送っていました。先週ぐらいから、呼吸が浅く地に足がついていないようなフワフワした感覚になっており、何をするにも気持ちが落ち着かない、そんな感じでした。自分の状態がニュートラルではないところにある。感覚的なものなので説明が難しいのですが、いつもと何かが違う、それだけは確かに感じていました。

今日9月9日は「重陽の節句」ですね。しかも休日です。昔の人が作った慣習を使って、この1日を自分の落ち着きを取り戻すために大切にていねいに過ごそうと思いました。

重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれ、不老長寿を願う節句です。菊のお酒を飲んでお祝いしますが、下戸の私は和菓子と緑茶でお祝いしました。重陽の節句に食べる和菓子は「着せ綿」。菊の花に綿を乗せて菊の露を含んだ綿で体を拭くと病気を寄せ付けないという言い伝えを「着せ綿」といい、そこから来ている和菓子なのだそうです。
なんて、今日仕入れたばかりの知識ですが…。
坂木司さんが著した和菓子の蘊蓄いっぱいの小説『アンと幸福』を読み終えたばかりなので、単純に和菓子が食べたかったというのもあります。

最近は冷やした麦茶ばかり飲んでいましたが、お湯を沸かし、お茶っ葉を急須で蒸らして緑茶も入れました。温かいお茶を一口飲んだら「はぁ〜」と大きなため息とも何とも言えない息が自然と口から出ていきました。なんだか、毒気が抜けたみたい。

今晩のごはんは、9のつく日に食べると病気を避けると言われている茄子を使ったお料理にします。煮浸しもいいけれど、洋風にグラタンもいいなぁ。何にするかまだ決めていませんが、ただ単に献立を考えるより楽しい気がします。

昔から伝わっている慣習には理にかなっていることが多いので、タイミングが合えば自分を取り戻したい時にまずは試してみます。和の心や文化も知ることができるのでやっていると何だか楽しさ倍増な気持ちになるのも嬉しくて、いつの間にかありのままの自分に戻っていることに気がつくのです。あとはひたすらリラックス。好きな音楽でも聴きながら…。

お知らせ

本日9月9日の読売新聞の家庭欄に、私が取材協力した手紙の記事が掲載されていますので、読売新聞購読なさっている方はお読みいただけましたら幸いです。
私は図書館で読みました!



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