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その5

人が育つときに
どんなことが必要なのだろうかと
10の姿だの保育指針だの
権利権利と声高に言うても
世の中の不条理は現実としてあるし
不平等な世界は今も存在し続ける

さてと
弱肉強食とは
弱いと食べられる的なことかと

祖母が夕飯にふるまってくれるものは
いつも田舎くさい山菜や漬物が多かった
子ども心にジャンクフードやスーパーの出来合いものを好んでいた
もっと食べておけばよかったと
大人になってから後悔している
その祖母は夕方に鶏を締める(殺して捌く)を外でやっていた
最初は鶏の悲鳴に驚いて、なんて酷いことをしているのかと
避けていたものだ
でも夕飯で出されたきりたんぽを
うまいうまいと食べていた中には夕方に捌かれた鶏が
しっかりと入っていたんだと

これは食物連鎖の体験なんて
大それたことを言うつもりはなくて
子どもの頃に
生きているものの命を食らうという行為の中に
目を覆うような残酷さがあって
それでもうまいと感じてしまう人間は愚かなのか
子どもの頃に知れたことは
大人になってから良き学びであったと心底思う

食育とかSDGsとか小難しいことは別にして
腹が減り食らう
食らったものに命があって
その命は
自分の始まりと終わりに
つながっているかも知れないと
少しでも感じられることで
「いただく」という意味を知れるのなら
残酷でも命を捌く行為は子どもにとっても
必要なのかもしれない

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