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賃貸・収益物件の床材について考えてみる。

前回は、賃貸・収益物件のフローリングの色についてお届けしました。

今回は、床材そのもののお話です。

賃貸住宅の床材には、主に以下の5つが使われています。
・フローリング
・クッションフロア
・畳
・カーペット
・フロアタイル

一つずつ特徴を見ていきましょう。

フローリング

賃貸住宅の床材で一般的なのは、フローリング。
畳の和室が敬遠され、フローリングがお部屋探しの人気条件となってから20年以上経つでしょうか。
今では、希望条件どころか、フローリングで当たり前という流れになってきました。

しかし、フローリングは、物を落とすとすぐに凹むのが難点。
築古物件で使われている合板フローリングだと、水をこぼすと水滴の跡が残りやすく、経年劣化で表面がひび割れしたり。

私自身も長年賃貸に暮らしたり、現在の事務所も賃貸ですが、フローリングは実は賃貸には向かない床材なのではないか・・・と感じています。
事務所のフローリングも古~い合板フローリングなのですが、表面のひび割れや過去の住人さんがイスの脚で付けた凹みなどもひどいので、重歩行用のクッションフロアを敷いてDIYしました。

交換工事の費用が高いのもオーナー様を悩ませる点で、私の事務所のような古いフローリングのまま手つかずになってしまうケースも多いかと思います。

クッションフロア

築年数が古い賃貸物件では、クッションフロア(CF)もよく見られます。
床材としてのコストは安い。
しかし、水回りは許容範囲としても、居室のクッションフロアは見た目が安っぽいのが難点。
そして、家具を置いた跡が残るのも、次の入居者さんに敬遠される点です。

近頃はおしゃれな柄のクッションフロアも増えてきましたが、ビニールっぽいツヤ感があると安っぽく感じてしまうので、なるべくマットな質感のものを選ぶと良いと思います。
私の事務所にDIYしたのも、マットな古材風の重歩行用クッションフロア(土足OKで普通のCFより厚みのあるもの)です。

イグサの香りで癒されますが、今ドキのインテリアに合わないこと、家具の跡がつきやすいことや、退去時の畳替えの費用負担などの心配から敬遠されることが多い床材です。
和室のある物件は、人気がないため家賃を抑えて賃貸に出されることも多く、若い世代の入居を望まれるならリフォームを考えた方が良いかもしれません。

カーペット

カーペットも畳と同様、足触りの柔らかさは良いですが、賃貸では敬遠される床材です。
現在では、あまり見られなくなりました。
ダニの心配や、飲み物をこぼすと汚れが落としにくいなど掃除のしにくさが難点。
前に誰が暮らしたかわからないカーペットを使うことへの抵抗感などもあると思います。

フロアタイル

フロアタイルは塩ビ製のタイルで、店舗などの床によく使われます。
分譲マンションの水回りの床としても採用されることが多い床材です。
賃貸住宅の床をリフォームするなら、フロアタイルがいいのではないかと思っています。

フロアタイルのいいところが、色柄の豊富さ。 フローリングのような木目調あり、天然石を模した石目調もあり。
そして、最近のフロアタイルは、その柄がとてもリアル。 写真だと、本物のフローリングと区別がつきません。

フロアタイルは店舗でも使われることから、土足にも耐えられる丈夫さを持ちます。
素足で暮らすには少し硬くてヒヤッとしますが、フローリングやCFよりキズや凹みがつきにくい。 水にも強い。
そして、床材としてのコストは、フローリングより安い。
経年劣化に強いフロアタイルは、コストパフォーマンスの観点からみても、賃貸住宅にはおすすめで優秀な床材だと思います。

リフォームを考える収益物件のオーナー様の参考になれば幸いです。

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