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黒いマスクは本音を隠す⁉カラーコーディネート、色彩心理、カラーセラピー、パーソナルカラー全部ひっくるめた色の話。【ファッション編】

前々回から、カラーコーディネート、色彩心理学、オーラソーマカラーセラピー、パーソナルカラーを全部ひっくるめて、色の効果を解説してみようという自分の知識の備忘録を兼ねたチャレンジをしています。

前回は、インテリア編をお届けしました。

今回はファッション編。

ファッションには、前回・前々回には出てこなかったパーソナルカラーも大きくかかわってきます。
「似合う色」という外見から印象を引き立たせるパーソナルカラーと、色の意味やイメージといった内面のメッセージを伝える色彩心理やカラーセラピー。
これらをコラボさせて、ファッションに色の効果を取り入れる方法をお話してみたいと思います。

そして、今では生活に欠かせなくなったマスク。
定番の白だけではなく、ピンクやベージュ、グレー、黒、ブルーなどたくさんの色のマスクを見かけるようになりました。
アパレルのメーカーからも販売されるようになり、ファッションの一部として色選びを楽しむ方も増えてきましたね。

マスクは顔半分を隠してしまいますが、だからこそ目の印象を際立たせ、その色によって目の印象を強くも弱くも左右するので、マスクの色選びにもパーソナルカラーの出番があると思うんです。
パーソナルカラー診断では、顔の下にカラードレープを当てて顔色を診断しますが、マスクは目の下にカラードレープを当てているようなものです。
似合う色のマスクなら、目の下のクマも目立たなくする効果があります(逆にNGカラーだとクマが目立ってしまいます)。

マスクをしていると顔がわからないという問題が最近よく言われていますが、似合わない色のマスクだとマスクの色だけに目が行って、顔を覚えてもらえないということも起こるんです。
顔の印象を良くして覚えてもらうためにも、似合う色のマスクを選ぶことは大切で、そのためにはパーソナルカラーが役に立ちます。
まだこれからも、マスクとは長いお付き合いになりそうなので、ファッションの一部として、マスクの色についても合わせてお話してみようと思います。

赤のファッション

情熱やエネルギーを意味する赤は、ここぞというときの「勝負カラー」として使われている色です。
ダークスーツに赤のネクタイは、パワースーツとしてビジネスマンや政治家に愛されるコーディネートですね。
また、女性政治家には、男性に負けじと真っ赤なスーツを着ている方も多いです。

大事なプレゼンや商談などで勝負ネクタイとして赤のネクタイをするのは定番の使われ方ですが、赤の下着を身に着けるのもおすすめの方法です。この方法なら女性でも取り入れやすいですね。
色は、視覚からだけでなく、目隠しをしていても、その波長が人間に影響を与えます。
ちょっと疲れているけど、もうひと頑張りしたいときにも、赤の下着でエネルギーをチャージするのもおすすめです。

以前、選挙ポスターで身につけられているネクタイの色を調査したことがあるんです。
700枚近くのポスターを分析した結果、赤のネクタイと紺のネクタイが約3割弱ずつで拮抗していました。
こんなところからも赤は「勝負カラー」として使われているのが見て取れます。

そして、ここからはパーソナルカラー的視点となりますが、赤を身に着ける場合、イエローベース・ブルーベースそれぞれのタイプによって似合う赤と避けた方が良い赤があります。
パーソナルカラーって何?という方にはこちらの記事を。

イエローベース・ブルーベースのセルフ診断についてはこちらの記事をご参照ください。

イエローベースさんに似合う赤は、黄色を混ぜた、つまりオレンジがかった赤です。朱赤、トマトやケチャップのような赤が似合います。エンジはNGです。

ブルーベースさんに似合う赤は、青を混ぜた、つまり紫に近い赤、エンジやボルドーなど。折り紙のような真っ赤もブルーベースさんのOKカラーです。朱赤やケチャップのような赤はNGです。

マスクでいうと、真っ赤なマスクはないと思いますが、ファッションマスクや手作りマスクで、赤のチェックの生地が使われることはあるかもしれませんね。
マスクに限らずマフラーやストールなどにも共通していえることですが、チェックなど柄物の場合は、柄に使われている色にも注意してみてください。

たとえば、赤に黄色や緑のラインが入ったチェックなら、イエローベースさん向きの柄ですし(赤が朱赤っぽければなおOK)、赤にブルーや紫などのラインが入ったチェックならブルーベースさん向きの柄になります(赤がエンジっぽければなおOK)。
チェックや柄物は、遠目で見た時に全体の印象として黄み寄りに見えるか、青み寄りに見えるか、が判断の基準です。

ピンクのファッション

女性には人気のピンクですが、子供のころから「ピンクは女の子の色」と刷り込まれたジェンダー意識から男性にとってはハードルの高い色のようです。
でも、ピンクのシャツやネクタイを着こなせている男性って、とても素敵だと思うんですよね。

やさしさや柔らかさをイメージさせるピンクは、赤のようにガンガン前に攻めていくだけではなく聞き上手なイメージを与えるので、ビジネスでもプライベートでも「話を聞くよ」というメッセージを伝えてくれる色です。
ぜひ、男性にももっとピンクを着てほしいです!

ピンクを身に着けるなら・・・

イエローベースさんに似合うピンクは、オレンジがかったサーモンピンクやコーラルピンク。フューシャピンクやマゼンタはNGなピンクです。

ブルーベースさんに似合うピンクは、紫がかったローズピンクやフューシャピンク、マゼンタなどです。折り紙のピンクもブルーベースさんのOKピンクに入ります。サーモンピンクやコーラルピンクはNGです。

マスクでも、ピンクはよく見かけるようになりました。白よりも柔らかい印象を与えるので、女性には人気がありますね。
イエローベースさんならオレンジがかったサーモンピンクやコーラルピンクに近いピンクを選ぶと、肌色がふんわり暖かみを帯びて目の印象が柔らかく見えます。NGカラーのピンクだと、顔色が悪く、マスクの色ばかりが目立って見えてしまいます。
ブルーベースさんなら淡いシャーベットピンクや紫がかったローズピンクを選ぶと、肌に透明感が出て、目の印象がキラキラして見えます。NGカラーのピンクだと、顔色がくすんで目の印象もどんより見えてしまいます。

オレンジのファッション

オレンジのファッションって、これまでコンサルしたお客様を見ていても、好き嫌いがはっきり分かれる印象があります。
社交性や、目立ちたがりという意味のあるオレンジは、派手な印象を与えるので身に着けるのに抵抗を感じる方も少なくないようです。

このオレンジという色、パーソナルカラー的にも注意が必要な色なんです。
イエローベースさんにはOKカラーとなりますが、ブルーベースさんにはNGカラーです。
日本人はブルーベースの方が多いので、オレンジが似合う人は少ないんです。

パーソナルカラーは、「あなたに似合う色は赤です!」みたいな色名で診断するわけではなく、赤の中でもどんな赤が似合うのか?をそれぞれの色でみていくので、色名でいうと着られない色ってほとんどないのですが、色名の中でブルーベースさんが唯一着られない色がオレンジなんです。

オレンジ色のマスク、プロ野球の巨人軍がチームカラーのオレンジのマスクをしていましたが、一般ではあまり見かけませんね。
巨人軍のような濃いオレンジでも、淡いシャーベットオレンジでも、イエローベースさんにはOK色ですが、ブルーベースさんにはNG色となります。

黄色のファッション

黄色は、「自分を見て」というメッセージを発する色なので、プレゼンなど人前に立つときに身に着けると効果的な色です。

黄色を身に着けるなら・・・

イエローベースさんは、卵の黄身のようなオレンジがかった黄色、暖かみのあるミルク色が似合います。レモンイエローやシャーベットイエローはNGです。

ブルーベースさんは、スッキリとしたレモンイエローか、淡いシャーベットイエローが似合います。オレンジがかった黄色やミルク色はNGです。

黄色のマスクも、見かけるのはスポーツチームのユニフォームに合わせたマスクか手作りマスクくらいでしょうか。
イエローベースさんならオレンジっぽい黄色や淡い黄色ならミルク色を、ブルーベースさんならレモンイエローか淡い黄色ならシャーベットイエローを選んでください。

緑のファッション

緑は、調和・バランスの象徴。協調性が必要なグループでのプロジェクトを円滑に進めたいときなどに身に着けると効果的な色です。

緑を身に着けるなら・・・

イエローベースさんは折り紙の緑、エメラルドグリーン、モスグリーン、カーキ、黄緑など広く似合います。

ブルーベースさんがOKなのは、クリスマスツリーのような濃い青緑のみです。モスグリーン、カーキなどは定番色ですがNGです。身に着けるならボトムスで。

緑のマスクも、見かけるのはスポーツチームのマスクか手作りマスクくらいでしょうか。カーキっぽい色のマスクは時々見かけるかな。
緑はイエローベースさんは得意な色ですが、ブルーベースさんがOKなのは濃い青緑のみなので、緑のマスクは避けた方が無難です。

青のファッション

青は、冷静さ・忠誠心をあらわす色なので、信用を高め、堅実なイメージを与えたい時には青や紺が効果的です。
クレーム対応や謝罪の場面で、青や紺のネクタイをつけるのがセオリーとされているのはこのためです。

青を身に着けるなら・・・

水色やターコイズはどちらのベースでもOKな色です。
濃いめの青である折り紙の青やロイヤルブルーはブルーベースさんのOKカラー、イエローベースさんのNGカラーとなります。
紺もどちらのベースでも似合う色です。

青のマスクは使い捨てマスクでも水色がありますし、ファッションマスクでも水色やネイビーを見かけます。
信頼やコミュニケーションといった意味を持つ青のマスクは、ビジネスの場でも向いている色といえます。
プロ野球やサッカーなどで、ユニフォームに合わせた色のマスクをしているのはよく見かけるようになりましたが、男性のビジネススーツの場合、ワイシャツとマスクの色をリンクさせると統一感が出て素敵です(ネクタイとマスクの色を合わせると濃い色になりがちなので注意が必要です)。
紳士服メーカーさん、ワイシャツとマスクのセット商品なんていかがでしょうか。

紫のファッション

紫は昔から高貴な色とされ、権力者や位の高い人でないと身に付けられない色でした。
いまでも紫には高貴なイメージがありますし、カリスマ性、神秘的な印象を与える色です。

紫を身に着けるなら・・・

パープルはどちらのベースでもOKな色です。
その他、イエローベースさんは、濃いすみれ色(青紫)もOKです。ボルドーやバーガンディ、薄い紫のラベンダー色はNGな紫です。

ブルーベースさんは、すみれ色(薄くても濃くても)、赤ワインのようなボルドーやバーガンディ(赤紫)、薄い紫のラベンダー色も似合います。

紫のマスクで見かけるのは、淡いラベンダー色くらいでしょうか。淡いラベンダー色は、ブルーベースさんにはOK色ですが、イエローベースさんにはNG色となります。

白のファッション

白は純粋・無垢というイメージや、清潔感を感じさせる色です。
純粋・無垢という意味の象徴としてウェディングドレスが思い浮かびますし、清潔感の象徴としては白衣があげられます。

私たちの普段のファッションでも、白はTシャツやワイシャツなどの定番色で、ファッションには欠かせない色ですね。

白を身に着けるなら・・・

イエローベースさんは、アイボリーやクリーム色といった黄みのあるやわらかい白が似合います。真っ白はNGです。

ブルーベースさんは、真っ白かオフホワイトが似合います。アイボリーやクリーム色はNGです。

マスクでも、白は定番の色ですね。よくある真っ白のマスクは、ブルーベースさんに似合う白です。
イエローベースさんだと、マスクの白が目立ってしまうので、クリーム色やベージュなどの色味が付いたマスクの方がおすすめです。

黒のファッション

感情を隠すという意味がある黒は、その意味から喪服に使われている色です。
また、「私を見ないで」という意味や、プロフェッショナルというイメージを持つため、ソムリエやバーテンダーなどの制服にも使われています。

黒の服は威厳やプロフェッショナルさを感じさせることができますが、全身黒づくめのファッションは「何を考えているのかわからない」というイメージを与えてしまうので、使う分量には注意が必要です。

黒は、ブルーベースさんにはOKカラーですが、イエローベースさんには少し重く感じられるかも。ブルーベースさんの方が得意な色です。

黒のマスクも最近よく見かけるようになりました。
白のマスクよりもおしゃれっぽいと選ぶ方も増えてきましたが、黒は感情を隠すという意味があるので、黒のマスクは「本音は言わないよ」というメッセージを暗に発しています。信頼関係を築きたいビジネスの場では避けた方が良いと思います。
ファッションマスクとしてプライベートで着けるのは自由ですが、これから信頼関係を築いていきたい相手との初デートなどの場面ではあまりおすすめしません(笑)。
パーソナルカラー的には、黒のマスクはブルーベースさんの方が得意な色です。

グレーのファッション

白と黒を混ぜた色のグレーですが、スタイリッシュなイメージの一方、色の意味としては無難、目立たないというイメージも持ちます。

グレーを身に着けるなら・・・

イエローベースさんにOKなグレーは、濃いめのチャコールグレーのみ。薄いグレーは顔色が悪く見えます。

ブルーベースさんには、薄いグレーから濃いグレーまで、どんなグレーも似合います。

グレーのマスクも濃淡さまざま見かけるようになりました。
淡いグレーはスタイリッシュなイメージが強いですが、濃いグレーになるほど黒同様「本音を隠す」意味合いが強くなるので、着ける場面には要注意です。
淡いグレーはブルーベースさんにはOK色、イエローベースさんにはNG色です。濃いグレーは、パーソナルカラー的にはどちらのベースでもOK色となります。

茶色のファッション

茶色は、収穫・熟成などの秋の実りのイメージで、どっしりと落ち着いた印象を与える色です。

茶色を身に着けるなら・・・

イエローベースさんには、ベージュ・キャメルといった明るめの茶色から濃い茶色まで、どんな茶色も似合います。

ブルーベースさんのOKな茶色はこげ茶のみ。明るい茶色は顔の印象がぼやけたり、肌がくすんで見えてしまいます。

マスクでは、ベージュのマスクはよく見かけるようになりました。
一見、肌色になじむようで人気がありますが、イエローベースさんにはOK色でも、ブルーベースさんには肌色をくすませるのでNG色です。

いかがでしたでしょうか?

今回はファッション編と題して、ファッションに色のイメージや心理的効果を活用する方法をお届けしました。

このシリーズ、次回も続きますのでもう少しお付き合いください。


「カラーコーディネート、色彩心理、カラーセラピー、パーソナルカラー全部ひっくるめた色の話。」シリーズ



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