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【人を動かしたいなら「やれ」と言ってはいけない】

概要

ダスキン事業を基盤とし、中小企業のあらゆる
経営課題の解決に協力しサポートしているある企業の経営者の言葉を綴ったもの。

「人」を大切にし、組織の「価値観」を合わせることで、
優秀な人間ばかりそろわなくても会社としての基盤を強くし、継続的に企業として成長していけるということを実績をもって示している。

1つだけ気になるとすれば、、、
ただ、読んでいくうちにこの経営者の少し自己顕示欲が見え隠れするのが私はあまり好きではない。
・お酒を飲まない人は採用しない(これからの子育て世帯に通用しない)
・会社を辞めたいという男性がいたときに、同社にいる男性と交際している女性社員に退職を待つよう説得させる(社会通念上どうなのだろうか)

上記のくだりは「それ大丈夫?」と頭をかしげる場面もある。

これは読んだ人のそれぞれの感想であり、決してこの本の価値を損なうものではないということだけ言っておく。

私的な要約

【人間の心理を読み解く】
・人は自分にとっての正解を示してほしい
・人の上に立つ人で「鈍感」は「犯罪」である
・人間は本音で動く生き物。建前では動かない
・相手の「本音」をわかってあげられる力を身につけよ

【仕事について】
・仕事のタスクは「なるはや」はダメ。「何月何日何時まで」と指定すべき
→数値や言葉の明文化で具体的に共有しよう
・管理者は部下のタスクの「やらなくていいこと」を明確にすべき
→範囲を明確にして任せる(予算・責任・チェック)
・任せるのが苦手な人は管理職は辞めるべき
→管理者は全体を見なければならない
・消極的な社員には「でたらめでいい」と言おう
→新人はそこそこでいいから「体験」が大事
・目標は「今できること」を設定しよう
→高過ぎるとかえってやる気を失う
・聞く耳を持たない人に指導するのは時間の無駄
→本人が聞きたいときが話すとき
→やらせたことは長続きしない。やりたいことは長続きする

【組織を強くする】
・互いに「ありがとう」と言える職場がコミュニケーションを活発にさせる
→大きな事ではなく、小さな事をたくさんほめよう
→結果、離職率が下がる
・妻や子供にも会社見学会を設け、親の仕事への理解を求める取り組みも一つの案
・叱るのは「人」ではなく、起こした「こと」
→事実に基づいて、感情的にならずに
・部下が言うことを聞かないのは実は「成長している」から
・社員の私語はどんとんしよう
→コミュニケーションをつける癖をつけさせる
・部下からの報告を待つだけでなく、積極的に上司から情報を取りに行こう
→勝手に情報が上がってくると思ってはいけない
・社長と同じ「価値観」の人間が多いほど会社や組織は強い
→「能力」より「価値観」を重視せよ
・部下からの報告は下記5点で報告させる
     1. 数字
     2. お客様の声
     3. ライバル会社のキャッチアップ
  4. 他ステークホルダー(仕入先、取引先)の情報
     5. 上記の4点を踏まえた上での「自分の意見」

【会社の文化】
・会社の文化を作るために社長は耳にタコが出来るくらい社員に伝える必要がある
→同じことを伝わるまで何度も言おう
→社員が多くなるとどんどん伝わりづらくなる
→また同じことを言ってるなと思われたら勝ち

【人材戦略】
・これからの会社は「人を大切にする会社」が生き残る
→人材戦略が大事な時代
・辞めたいことも話せる人がいれば離職者は少なくなる
・新入社員には「期待していない」と言おう
→結果ではなく、「失敗する経験」を積ませよう

【採用】
・「優秀な人」と「ダメな人」をとってはならない
→価値観を揃えることが最優先だから
→差がありすぎるとかえってやる気を失う

【人間関係】
・意見が食い違ったときは紙に書き出そう
→話し合いで解決するのは最悪。言い方が違ってもゴールが同じ場合がある。そこを見出そう

【仕事と家庭の関係】
・社長は「社員を知る努力」に努めよう!
・仕事より家庭を大事にすべし
→家庭の幸せが仕事の出来に比例する
→仕事のために社員の家庭を犠牲にしてはならない

最後に

人の成長は「行動」と「失敗」の先にある


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