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第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門~7/23講評その2

7/31 お知らせ
本記事は7月24日に作成していたものですが、一奥の管理ミスにより、あやまって下書きに戻したまま公開されない状態となっていました。
その結果、アッシュさんの講評が掲載漏れされた状態を続けていることとなり、多大なご不安とご心配をおかけすることになりました。

重ねて、ここにお詫びを申し上げます。
万が一、他に、応募したのに掲載されていない、という方がいらっしゃいましたらば、恐れ入りますが一奥までnoteのクリエイター問い合わせ機能かTwitterのDM等でお知らせください。(8月3日までにお知らせください)

よろしくお願いいたします。

(以下、元の記事本文)

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第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門へご参加いただいている皆様。

第3回コンテストのうち、最初の部門である文芸部門も各作品の審査も大詰めをむかえて参りました。本日は、さらに追加で1作品の講評を一奥よりさせていただきます。

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<講評>

人は誰しも、一生に一つ小説を書くことができると言われます。
それは創作物や、創造物もまた同じであり、きっと数十年の様々な、喜びや悲しみなどを重ねて自分という人間が作り上げられていく。

それが小説や、音楽や、そして絵として現れるならば、それはその人の人生そのものを描いた作品であると言えるでしょう。
その意味においての「白い絵」。

大家の目には何が見えたのでしょうかね。
近年静かに社会の中でしのびより広がる「孤独死」をかすめるように思える部分もあります。
しかし、穢れともとらえられるはずの死を、ここまでしんみりと、しかも清浄な形で描かれていることに、心に宿る何かあたたかいものを感じました。

以下は、本作をさらに洗練させるとしたらどんな文章技術的な視点があろうか、というところで気づいたことを書かせていただきます。

本作の象徴的なテーマとも言えるものが「白い絵」です。
画家として書こうとしてもがき続けて達した境地としてのそれが「白い絵」であることを、もっと印象づけてもよいかもしれません。
3000字という字数制限から、言葉の選定が難しいところはあるかもしれませんが、たとえば男が過去に描いてきた絵を、もっと対比させる。

また「絵以外」で、何か「真っ白」を彷彿とさせるキーワードやエピソード、言葉を込めてもよいかなと感じました。
短編であればこそ、そうした言葉と言葉の間の化学反応は強烈です。

そしてさらに、最後に男の絵の価値を見出した「大家さん」。
彼が最初の、そして最後の、男の絵を買った人となったわけですが、これはすなわち大家さんその人の人生と何か共鳴する部分があったからに他なりません。

それを示唆するようなものを、たとえば少し陳腐かもしれませんが、家族や恋人などとの思い出の景色なり、白いハンカチといった思い出の小道具なりを通して描写できれば、グっと作品全体の統合度が増して、「白い絵」というタイトルもまた納得力をさらに高めるものになると考えました。

アッシュさん、このたびはご応募、まことにありがとうございました。

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事務局アカウントでは、過去の記事とKindleで、これまで小説を書いたことが無い、という方でも、始められるようなコツなどをまとめさせていただいています。

どうぞ、ふるってご参加ください。
皆さんとともに、このコンテストを盛り上げ一緒に楽しんでいくことができることを臨んでいます。

*講評は分担制としているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。

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全体の募集要項はこちら

文芸部門募集要項はこちら

応募作品はこちらのマガジンに収録されます。
 他の参加者様の作品もお読みいただき、ぜひ、当コンテストを通して新しく知り合い、また仲良くなった、との声をお聞かせください! 皆様の縁がつながるコンテストでありたく思います。

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