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第3回THE NEW COOL NOTER賞~応募者マガジン

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第3回THE NEW COOL NOTER賞へ応募いただいた作品を収録しております。
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#小説

A bird |はじまり −ショートショート−

人は思い出の中では生きられないのだろうか。 「ね、テレビ見てる?見てないなら付けて!早く…

グリフィンの羽根 –ショートショート–

私1人で育てられるのだろうか。。。両親がいない私には子育ては不安でしかなかった。 ⌘⌘⌘ …

24 南瓜の花と 糸瓜(へちま)水

焼け跡に祖父の青春 花南瓜 じいちゃんが息を引き取ったのは朝の七時十五分ちょうどだった …

ゆり
3年前
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【短編小説】想い出は思い出として

高校卒業後、イギリスに行くと真人から聞かされた日、私は真人への想いを隠す事を決めた。 た…

寝癖
3年前
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第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門~7/15講評および募集の締め切りについて

第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門へご参加いただいている皆様。 7月開催の文芸コンテスト…

踏み切りが開いたら【短編小説】

遮断機の音が聞こえ始めて、赤木はちっと舌打ちをした。 「急いでるときに、あの踏切に引っ掛…

山の炭焼き小屋【ショートショート】

太平洋戦争から帰った父は、山の上の見晴らしのいい場所へ家を建てた。 父は家の横に炭焼き小屋を作って、炭を焼いて生計を立てた。 私は学校にも行かず、町へ炭を売りに行ったり、父の手伝いをして過ごした。 母は元々丈夫な方ではなく、産後の肥立ちが悪く、私を産んですぐに亡くなった。 そんなふうに15まで山の上で過ごしたが、16の時、街へ集団就職した。 紡績工場だった。工場の隣には女工たちの暮らす寮があり、工場とそこの往復の日々を過ごしていた。 もらったお給料はあまり使わず、父へ仕送

『白い絵』 ver.1 1,349字

男は画家だった。 だが、実際には「自称」である。 絵を描くことに半生を捧げてきたが、 男…

アッシュ
3年前
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代理人

「ああ、本当にいたのですね」  病室に入ってきたその人を一目見た瞬間、一度も会ったことが…

ふくりと
3年前
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パンク・ロック・ララバイ

~あたしが育った街は、あたしを嫌いな街だった~ この街は平凡な感覚が正しく突拍子もない人…

菊地紀寿
3年前
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「ママ」 掌編小説

 わたしはママと遊ぶのが大好き。  ママにくっつくと甘くていい匂いがする。 優しく笑った…

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【おじいちゃんの最終日】

今から7年前のこと。 携帯電話には母からの数回の着信履歴と 留守番電話の表示。 身内からの…

鈴原音乃
3年前
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【短編】Perchという名の喫茶店 〜七月七日〜

その日に遭ったたわいもない出来事を、岡村 久美子はいつも一方的に話す。 「今日も麻子は教…

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フ イ ル ム

 大学入学まで一年余計にかかったが、何事もなく無事に卒業した僕は、今年から会社員になった。同期は沢山いたが、配属になった支店にはたったの二人だった。同期は金山と言った。趣味は登山、カメラ、スキーなど多趣味で、共通の趣味がスキーだった事もあり、あっという間に仲が良くなった。僕は彼の事を『きんちゃん』と呼んだ。  入社した年の冬、初めて満額のボーナスを貰った。金山の影響で、自分も一眼レフカメラで写真を撮ってみたい気持ちになり、両親のプレゼントを買った残りで入門機を買った。早速、