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レビー小体型認知症とADHD

義父が2020年の5月レビー小体型認知症と診断されました。
コロナ禍でずっと入院をして面会できない日々が続き、昨年2021年8月に他界しました。

義母の看病と義父の夜中徘徊に心身とも疲れ果てている時、某大学の認知症の権威であるDrがきっちりしてあげるから任せとき!という言葉に甘えてしまい、このレビー小体型認知症が何なのかもわからず任せてしまい、不本意な結果になりました。
そんな流れを回想してみます。

認知症との闘い

義父は、背骨が曲がる症状に困り、プレートを入れて背筋を戻す手術をしました。10時間近い大手術です。当然その間は麻酔も効いています。
手術は無事成功しましたが、麻酔の影響か幻覚を見ることがありました。
せん妄と呼ばれる症状です。
先生からはそんなものですと言われていましたが、どうもそれが長く続く。
そして、夜眠れず、寝ている義母を毎日のように起こす。
とうとう、その義母も体調を崩してしまうことになりました。

義母の病状を知ってから、義父は自分がしっかりしないといけないと思うようになり、更に症状が悪化するのですよね。
それがずっと続き、とうとう夜は妻と私がバトンタッチ。
(当時は毎月日本とニュージーランドを往復しておりましたが、その渡航を辞めました)
毎晩寝てくれず、1時間置きぐらいにトイレに。
夜中に押し入れの服を拡げ散らかしたり、11階マンションの非常口から出ようとしたりと毎日が戦闘でした。

冒頭の某大学の先生に大学病院で診てもらうことになることになりました。
全く改善の兆候が見られず、別の病気「慢性慢性硬膜下血腫」が見つかり体よく追い出されることに。つまりは、認知症の原因はこれだと勝手に決めつけられたのですね。当然手術後も改善する訳ではありませんでした。

近くの病院に転院し、頭に溜まった血を抜く手術をして療養の為の入院。
その間、次の病院を探さなくてはなりません。
権威あるDrの教え子が勤める別の精神科のある病院へと行くことになりました。教え子である病院の副院長から、僕が責任もって最後まで診ますので安心して下さい、と。
どこかで聞いた話ですが頼るしかない状況です。

薬と誤嚥性肺炎との闘い

前の頭の手術をした病院では、認知症の患者は業務を止める邪魔なもの扱いでしたが、さすがに精神科の病院は慣れていて看護師さんも優しいひとばかり。
義父の症状にあう薬を調合して、介護施設などで暮らせるようにする、という目標が決まり、治療へ移りました。
ようやく私たちも安心して少し眠れる時間が取れるようになった時期です。

しかし、薬によって身体が弛緩しているのでしょうか?咀嚼が出来なくなってしまっています。恐らく、眠れないので夜には睡眠剤も服用させているのでしょう。それが続くから誤嚥を起こすようになります。
そして、誤嚥性肺炎でまた転院。

一度、別の所で入院すると薬の効果が持続しません。
すぐに点滴を抜くので身体拘束もされます。
(自分の置かれている状況がわかっていないから当然ですが)
肺炎が収まって元の病院に戻っても、認知症の症状は悪化した状態です。
それが何度か続き半年を過ぎた辺りに、先生から、
誤嚥が続くのでこれ以上は診られません。
胃ろうをして貰えるなら、ある程度は薬調整して、適切な施設へ引き渡せます。それが出来なければそちらで。
と、いきなりの梯子外し。

責任をもって面倒を見るといって言葉は、診療報酬が請求できなければ切り捨てる、という意味だったのですね。
とうとう、そうなってしまったか・・・と。
レビー小体型認知症でありますが、ADHDも合わさっており薬の調整が難しいというのが元々にあります。
それを短期間に無理なく暮らせるように調整する、というのが難しいものだったのかもしれません。

苦渋の選択の中で胃ろうで薬調整をしてもらうことになります。

胃ろうをすれば、引き受けてくれる施設は限られる

退院手続きを想定してどんな施設にお願いしようか、あっちこっちに相談に行きます。しかし、胃ろうをしてしまうと見てくれる施設も限られます。
元々老健施設にお願いする予定をしていましたが、そういった施設では出せる薬が限られており、義父が処方される薬は扱えない、とのことでした。
結局、特養さんにショートステイのロングステイで待機することでお世話になることになりました。
まさか、それもあっという間に離れることになるとは。。。

特養に移って暫くして誤嚥性肺炎で入院となりました。
胃ろうをしていても、胃液が逆流して肺に入り込むのですね。
ようやく義父がゆっくりと過ごせると思ったのも束の間、また新たな病院、そして、療養型の病院へと移り、息を引き取ることになりました。

ストレスが思考を止める

ふと思い起こせば、祖母の時間が止まったのは祖父が亡くなった時。
その時から年齢は増えません。
それがトリガーになり、少しずつずれ始めました。

義父は背骨を矯正する手術を受け、麻酔で長時間眠ってから幻覚が見えるようになりました。せん妄と呼ばれる症状で術後はそれがあるのですが、義母の病気が気になってから状況が大きく変わりました。
自分の苦痛は自分で解決出来ますが、他人(家族)の苦痛の心配は、際限なく不安を拡げます。特に愛した家族であれば余計ですね。
夜な夜な色んなことを考え寝らなくなる。そして、症状は更に悪化していく。
自分が同じ立場であっても同じことが起こらない、と自信もって言えません。ストレスや不安は思考と身体の自由を止めてしまいます。
この辺りは「誤作動する脳 https://note.com/cony/n/n4bd8dacf3f97  」にまとめました。

家族に会えないことが最大のストレス

1年半近い自宅での介護、病院付き添い、そして、病院との交渉を通じ、最も残念だったのは本人にほとんど会えなかったことです。
会って話が出来なくなることで認知症がどんどん進んでいきます。
そして、運動も出来ない環境下、やせ細っていく。
コロナ禍という理由でどれだけの患者さん、その家族が苦しんできたか。

病院や介護施設さんは、患者さん、利用者さんの安全確保が最重要だというのがわかります。でも、一人一人に目を向けると、監獄のような世界につめていくだけが治療や養生なのでしょうか?
健康である先に、幸せに生きていくことが目的であると思います。
一人一人の患者さん、家族は果たしてその選択が幸せだったのでしょうか?
未だに考えてしまうテーマです。

身体の内と外

うう病、認知症、発達障害といろんな脳の不具合が話題になっています。
私も色んな方々とこの間お会いして、身体の内側で起こっていることと外側で起こっていることが繋がっていることがわかってきました。

特にうつ病は筋肉の冷えと関わりがあります。筋肉を適切に動かせば回復することがわかってきました。そして、内臓も動き出します。
私自身、色んなストレスで倒れてしまい、東洋医療で脳に伝わる熱を取って貰うことで随分とましになりました。

身体の内側はしられていないことがまだまだ一杯あります。
どんなものがいいのか、をこの2年間、色々と研究し試してきました。
それらをこれから紹介していきながら、「健康」であることを考えていきたいと思います。
Physical Health, Mental health, Social Health, そして、Earth Healthが繋がっていければと願っています。



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