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自然科学が好きな、普通の学生

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『言の葉の庭』から見る、子供にとっての社会

私は作品『言の葉の庭』が好きだ。好きだからこそ私の意見をまとめるのに億劫になっている部分があったが、腹をくくって書き始めよう。 ※映画と小説についてネタバレを含むので注意していただきたい。(基本は映画中心) 新海誠監督の作品『言の葉の庭』は、2013年に公開された映画である。私は高校に入る前の春休みにレンタルで『言の葉の庭』を観たのだが、これが心の琴線に触れ、その後現在に至るまで何度も見返すことになる。 『言の葉の庭』は間違いなく私の青春である。 キャッチコピー、「"愛"

    • 星のすすめ、夜のすすめ

      私は星というものに、少年であった頃から魅力を感じていた。 それは大学生となった今の私にとっても同じことである。 このnoteでは読んで頂いている方に星見をすすめるべく、私が星に、夜に惹かれたという話を掘り下げたい。最終的にはかなりイタい文章になってしまったのだが、お付き合い頂ければ幸いである。 とは言えど、どこの誰かもわからない人の習慣に需要などないだろうから、簡単な自己紹介をしても良いだろうか。 私は大阪の、都会とも田舎とも言えないようなところで育った。 私が星に興

      • 浴槽一杯分の私[科学×エッセイ]

        私はこの間まで普通の男子高校生だった。4月からは普通の男子大学生となった。 世の事情もあり、大学の授業の開始は随分後へとずれ込んだのだが、元来の予定通り私は実家を離れ一人暮らしを始めた。 一人暮らしになり、私の生活はかなり変化したと言えるだろう。新生活の始まりということもあり、買い出しや家事で案外忙しくしている。 それでなくとも希望の大学へと進学し、そして美しい街へと越してきたのだから、相当地に足がついていない。(おそらく5cmは浮いているだろう。) あれもやりたい、

        • イソトピックな関係[科学×エッセイ]

          私はこの3月に高校を卒業した。4月からは大学に入学する予定である。 つまり私は今、人生18年間で築き上げた人間関係が激動する地点にいる。 私は公立の学校の、特に目立ちもしない男子高校生だった。 殊更高校が近所というわけではないけれども、小中高で家の場所が変わったわけではなかったから、休みの日に中学校の友達と遊ぶなんてことがよくあった。 あるいは通学の電車で旧友とばったり会ったりして話し込むこともあった。 この3月に入るまでは、私や私の友人たちは、府内の「○○高校の人」「△

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