見出し画像

ちょっとでも正しいに変わるように、しんどおても、前に進まなあかん。

2021/4/8 ドラマ記録no.31「朝ドラ・おちょやん」

これまでも何本か書いて来ましたが、私は「朝ドラ」が好きです。

人は何者でもなくて、色々迷って、たくさん考えて、
その人の物語が、その人の人生が創られていく、
そのことを教えてくれる、そんな気がするから。

今日は、今放送中の「おちょやん」についてまとめていきます。
この物語は原作はなくて、完全なオリジナルだけど、
でも、モデルとなった人物を元に書かれているから、
ある程度、その結末が分かってしまう気がするので、
あまり調べませんでした…

楽しみがなくなっちゃう。笑

だから、今日は、昨日今日と放送された、
89話・90話のセリフについて書こうと思います。

では、始めますね。


89話。

終戦を迎え、日本中が悲しみに包まれているとき、
千代(主人公)も同じく、心に苦しさを抱えていました。

しっかりしてるから、落ち込む皆を元気つけようと声をかけますが、
1人になると途端に涙が溢れる。
家を出て、その場で座り込んで、
なんとも言えない苦しそうな表情で、顔を歪める千代。

そのあとに発する言葉が、とても印象的でした。

「私はただ、しようと思うことは、
ぜひしなくちゃいけないと思っているばかりです。
私はただ、しようと思うことは、
ぜひしなくちゃいけないと思っているばかりです。
私はただ、しようと思うことは、
ぜひしなくちゃいけないと思っているばかりです。」

言語道断だ。
そんな風にして、お前の義務を捨てることができるのか。

「私には、神聖な義務が他にあります。」

どんな義務というのだ。

「私自身に対する、義務ですよ。」

何より第一に、お前は妻であり、母である。

「何よりも第一に、私は人間です。
ちょうどあなたと同じ、人間です。
少なくとも、今からそうなろうとしているところです。」

お前のいうことは、子供のようだ。
お前の住んでいる社会を、理解しない。

「ええ、分かっていません。
これから一生懸命分かろうと思います。
社会と私と、どちらが正しいのか、決めなくてはなりませんから。」

画像1

千代が女優をするきっかけになった、高城百合子の舞台。

このセリフは、その舞台での一節です。
千代の苦しさが、本当に伝わってくるようで、私も泣きました。

というより、千代を演じている花ちゃんの演技が素晴らしくて、
この子の演技は凄い。
私と歳が1つしか変わらないのに、言葉を発さずとも表情で魅せる、
その演技は本当に魅了されました。


90話。

空襲で焼けた道頓堀の街で、お芝居をすることを決めた千代たち。
でも、千代の夫であり、座長でもある天海も迷っているようで。

そんな天海は、千代に聞きます。
「福助や、ひゃっくりは、許してくれるやろか…」
※この2人は、戦死した仲間です。

そして、千代はこう答えます。

当たり前やんか。
あんな、いつから生肉しいなりなはった。
言うときますけどな、あんたは芝居のこと以外、
どないしようもない人間だすで。
せやさかい、間違えて当然や。あんなだけが間違おたんやあらへん。
皆、間違おたんだす。
間違おたままで、立ち止まったらあかんのだす。
ちょっとでも正しいに変わるように、しんどおても、前に進まなあかん。
それこそが”喜劇”やろ。

このセリフには、グサッときましたね。
みんなが間違った、でも間違ったまま立ち止まったらダメで、
少しでも正しいに変わるように、前に進むこと。

千代は、これを喜劇に例えていますが、
今の私や、今の社会にも、当てはまるのかなと感じました。


まとめ

世界がこんな状況になって、
政治家の人が毎日毎日難しいことを言って、飲食店の人は苦しさを訴えて、
私たち一般人は、何事もないみたいに、街を出歩いていて。

みんな間違ってる、みんな間違ったんです。

2回目の緊急事態宣言なんて、あってないようなものだったし、
今回の「まん延防止策」なんて、これまでと何が変わるのか分からないし、
電車で毎日出勤していますが、
毎朝毎晩、どれに乗っても、少し時間をずらしても、満員電車で。

みんな間違っている。それは分かってる。
だから、ここからどうするのか、それを考えないといけないと思うんです。

社会のこともだけど、今の自分にも重ねて考えました。
その時はなんとも思っていなかったけど、
思い返すと、私は間違いだらけの時間を重ねてきた、そんな気がします。

あの時こうすれば良かった、なんて結構日常茶飯事。笑(困ったものです)

でも、千代が教えてくれた。
当たり前のことだけど、知っていたことだけど、
でも、とても大切なことを、忘れてはいけないことを、
そのことを、この90話から教わった気がします。


これから、おちょやんがどんな物語を紡いていくのか、
千代がどんな人生を歩むのか、
花ちゃんがどんな演技で私たちを魅了してくれるのか、
「朝ドラ・おちょやん」が、私の朝の楽しみです。


おりょう☺︎


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?