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命をかけて、時代を巡って、1つのレシピを守り続けた、実話みたいで実話じゃない物語。

2021/2/7 映画記録no.25
「ラストレシピ 〜麒麟の下の記憶〜」

ずっと見たかったこの映画、今日見たのですが、
想像していたものと違ってました。

なんというか、衝撃的というか、
実話じゃないのに、実話のようにリアリティーがあって、
そして最後の20分、
終わり20分で、全てが繋がって、全てが分かるんです。

もう、そりゃ、びっくり。
「え、まじか…!」と、部屋で1人呟いてしまいました。笑

今日は、こちらの映画の感想をまとめていきます!


作品について。

『ラストレシピ 〜麒麟の舌の記憶〜』原作は、田中経一さんの小説です。2014年に『麒麟の舌を持つ男』のタイトルで幻冬舎より刊行され、
2016年に文庫化された際に改題、
2017年には同作を原作とした映画が公開されています。

『母と暮せば』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した二宮和也。その最新主演映画で初タッグを組むのは、
『おくりびと』でアメリカのアカデミー賞外国語映画賞受賞という
日本映画史上初の快挙を成し遂げた名匠・滝田洋二郎監督。
共演は、西島秀俊、綾野剛、宮﨑あおい、西畑大吾(関西ジャニーズJr.)、竹野内豊ら超豪華俳優陣。
そして本作の企画を担当する秋元康をはじめ、
製作陣も日本最高のチームが集結。

原作は、伝説のTV番組『料理の鉄人』を手がけた作家・田中経一。
脚本は『永遠の0』で賞賛を浴びた林民夫。
音楽はジャンルを超えて活躍する若き名手・菅野祐悟。
さらに絢爛豪華なメニューの映像化には、
料理界の重鎮・服部幸應が全面協力する。

物語は、天才的な味覚を持つ男が料理によって過去を辿っていくという、
斬新な発想のミステリー。
そして、感動の結末…。映画『ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~』

あらすじ

彼は、情熱を失ってしまった孤独な天才料理人。
2000年代初頭、現代― 歴史に消えた伝説のフルコースを再現せよ。

依頼人の「人生最後に食べたい料理」を再現して高額の報酬を得る、
通称=最期の料理人・佐々木充。
彼はすべての味を記憶し再現することのできる、
絶対味覚=“麒麟の舌”の持ち主である。
幼少時に両親を亡くした充は、同じ境遇の柳沢健とともに施設で育ち、
自らの才能を頼りに起業。
しかし経営に失敗して多額の借金を抱え込み、
いまや料理への情熱も失いつつあった。
そんなとき、巨額の依頼が舞い込んできた。依頼人の名は楊 晴明。
世界各国のVIPが彼の料理を食べに来るという、中国料理界の重鎮。
楊の依頼とは、
かつて満洲国で日本人料理人・山形直太朗が考案したという、
伝説のフルコース[大日本帝国食菜全席]のレシピの再現であった。
楊は、かつて山形の調理助手としてメニュー作成に協力していたが、
太平洋戦争開戦によって消息を絶った山形とともに
レシピ集も散逸されたというのである。
そして驚くべきことに、
山形もまた充と同じ絶対味覚の才能を持っていたという。
太平洋戦争開戦直前の満洲国で、山形の身に何が起きたのか…?
なぜ料理は発表されないまま歴史の闇に消えてしまったのか…?
70年の時を超えて、充は、真実へと辿りつくことができるのだろうか。

キャスト

二宮和也
西島秀俊
綾野剛
伊川東吾
笈田ヨシ
竹野内豊
宮崎あおい                           など


舞台挨拶でのコメント。

MC:二宮さんと西島さんのキャスティングに関してはどのような意図で?

滝田監督:
原作を読んで、二人を想定しました。
ニノが演じた充という人は、
過去の西島さんが演じた山形の息吹を全部引き継いでいます。
本作は、料理だけでなく、人の生き方を伝えられる話にしたかったんです。料理人として麒麟の舌を持つ男がどう引き継がれていくか? 
そこでラスト、時空を超えた目線の交換で、
ああやって見つめあっているかのようにしました。
二人とも演技が素晴らしかったのでゾクゾクしましたし、
それを見守るあおいちゃんもとてもよかったです。
話が深くなったと思いますね。

観客:出演者が泣くシーンでも、充は泣かない。
なんで泣かないのか?撮影中は、涙を流していたんですか?

二宮さん:
泣いちゃうと、充が一気に成長しちゃう風に見えると思ったんです。
この映画は一からどこまでいけるかっていう成長よりも、
「充がマイナスからゼロに戻って、
ここから料理人としてどう成長していくか?」
という作品。
初めてレシピ通りに作った料理で、
それをうまいなと思い、そこから出発する話になっているんです。

MC:キャストから一言。

西島さん:
僕はこの映画を観て、
人生の中で食べたいろいろな思い出の料理をたくさん思い出しました。
学生時代に寄った料理屋、一人暮らしでお世話になった定食屋...。
一番は母親が作ってくれた家の料理でした。
そしてその料理を思い出すと、そこにいた人のこと思い出すんですよね。
僕の行っていたお店は閉まったお店も多いのですが、
この映画を観て心が動いた方は、
その人にとっての思い出の店でご飯を食べたり、
家族や大切な方に連絡して一緒に料理を食べてほしいです。
そこでこの映画が完成するのかなと思います。
二宮さん:
"つないでいく思い"というのは、誰にでもあるものではないと思います。
誰かが「この人にならつなげたい」と思ったからこそ、
つながっていく特別なものですし、絶やしてはいけないこと
だと思います。皆さんも、何か大切なものをつないでいく存在になっていくと思うので、
自分に照らし合わせて、もう一回本作を観ていただきたいなと思います。
いろいろな映画館で上映していますので、
いろいろな映画館で観ていただきたいです。
六本木の(映画館で見る)二宮はもっとカッコいいし、
南大沢の(映画館で見る)西島さんはもっとカッコいいと思います(笑)。全国の皆さんも、今日はありがとうございました。
これから本作は広がっていくと思いますので、
どうぞよろしくお願いいたします!


印象的な言葉。

何かを犠牲にして、孤独になって、
自分をとことん追い込んで、初めて出来るものだと思いますけどね。
そのホンモノってやつは。
…闘いなんだけどな、自分との。
料理は、変化し続ける。
捨てられないわ、たとえ下書きと言ったって一枚も。
これは、あなたと私の命のようなものだもの。
たとえ、この世界から私たちがいなくなった後でも、
このレシピに込めた思いは、必ず残る
大切なものは、すぐ近くにあった。


作品を見終えて。

単純に、見終わった後、
温かい幸福感に、ふわっと包まれた気がしました。
そのくらい、満足感のある、素敵な映画です。

あまり言うと、
この作品を見ていない方からすると、ネタバレになってしまうと思うので、
あまり詳しいことは言わないようにしますが、
私が一番好きなシーンは、最後の最後。

カツサンドを頬張って、
「うまいな…うまい。」と涙目で微笑むニノが、
そのシーンが一番好きです。

ここで、泣けます。私は、このシーンで泣きましたね。


さらに、本編の最後では、こんな言葉も。

包丁は父 鍋は母
食材は友 レシピは哲学
湯気は生きる喜び 香りは生きる誇り 
できた料理は君そのもの
それを食すは、君想う人

物語を見てみたからこそ、グッとするものがありました。
いろんな過去があって、
酷いこともあって、苦しいこともあって、
でも、家族がいて、見てくれている人がいて、
会ったことはないけど、受け継がれてきたレシピ1つで繋がっていて、
この言葉は、刺さりました。

この作品を見たことない方は、ぜひ見て欲しい。
緊迫感のあるシーンもあるけど、
最後は、心がポッと温かくなる、そんな素敵な映画です。


おりょう☺︎



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