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MBOは昔からの管理手法で、最近の流行りはOKR

当社は単なる中小企業なのですが、日本一社員が成長できる会社を目指しています。そのくだりはこちらも参照されたい。

本日は、部下や部門の管理方法として一般的なMBOやOKRについて考えてみる。(本音では管理方法というより「部門や部下を導く方法」なのだが、とりあえず管理方法としておく)

MBO(Management By Objectives)は昔からある優秀な管理手法

MBOというのは、Management By Objectivesの略だ。
日本語風に言うと、「目標管理制度」だ。
そもそも企業とは1年間にさまざまな目標を掲げる。これらの目標は定量的な目標(数字で把握できる目標)もあれば、定性的な目標(数字で把握できない目標)もある。いずれにせよ企業は社長が目標を掲げる。

そしてそれを各事業部、各部門毎にこれらの目標が落とされてくる。
これらの最終的な結果が、個人としての目標だ。
個人としての目標は基本的には会社が決めていく。そうでないと、個人としては低めの目標になってしまうからだ。

例えば年間1000万円の売上目標が個人に与えられる時に、従業員側は年間1000万円は高すぎるから年間100万円にしたい、とする。しかしそれではその人への給与は払えなくなってしまう。(もちろんその人が月収5万円とかならそれで妥当かもしれないが、それは置いておく)
だから、会社は目標を掲げてそれを部門や個人の目標にまで落とし込んでいく。

ただ、目標管理制度(MBO)だけだと、社員が本当に興味のあることなどを加味することがなくなってしまう。

従業員もそれぞれの個性と好きがある

従業員もそれぞれ自分の好きなことや特性がある。
例えば、

<社員それぞれの個性>

  • ウェブサイトを作るのが好きな人

  • 人前で話すのが好きな人

  • 緻密な作業が好きな人

  • 特定の資格を学びたい人

このような時に、当然、その人が興味があったり好きなことをやってもらうべきだと思う。なぜならその方が「自分ごと」化するからだ。
自分ごと化は、LTF(ライフ・タイム・フィット)であるとも言える。

Life Time Fitとは?(Life Time Balanceの高次元系)

最近、働き方改革で、ライフタイムバランスという言葉がある。
これは働く時間を減らして、仕事をする時間を増やしましょうというような意味合いだ。
ただし、労働時間が短いと、結局人とのコミュニケーションの時間が減り、仕事への興味も減ってしまう。

最近よくある話として、リモートワークで成長実感が無いと言う若手社員が会社を退職してしまうという。やはり人というのは人からフィードバックされないと成長しないし、ある一定の量が無いと質に変化しない。働き方改革は賛成だが、土日はYouTubeやNetflixを見て、勉強は全くしないという生活は、知的労働者であるコンサルタントとしては成長しないタイプだ。

話は逸れたが、ライフタイムフィットとは、仕事と生活が合致することを言う。例えば、下記がライフタイムフィットの例である。

  • 何気なく寄った本屋さんで会社に関係ある本を探してみる

  • 競合他社が書いた本を自腹で読んでみる

  • 自分のフリーな時間だけど、普段できない仕事をやってみる

ライフ(生活)とタイム(時間)がフィットするから、日常的に「自社の成長課題」や「自分個人の成長課題』に目が行く。つまり、解像度が高まる。
逆にそのような意識が無いで漫然と過ごしていると、簡単に年齢は加算され、他人との競争優位性がどんどん下がってしまう。

そのような中で、会社側としても、なるべく社員のやる気に沿った運営がしたいと思うものだ。会社としても社員にたとえ指示ができる立場であるとしても、あえて社員が自身のキャリアで興味のあることに目を向けて、それらの分野に関連のある仕事をなるべく依頼すべきだと考えている。
このような時に、個人個人に目標設定してもらうような制度がOKRである。

OKRは個人のキャリアの興味と会社のミッションの接点に設計し、到底到達できないような高い目標を置く

OKRは、Objectives&Key Resultsの略である。
いわゆるGoogle社が使っている管理方法として有名である。
MBOとOKRの違いについては、下記サイトが参照できる。(どれもOKRソフトの会社なので、自社システムへの誘導のきらいはあるが、結構網羅的に説明されている)。

OKRの特徴

OKRの特徴としては、「レビューの頻繁さ」、「目標の共有」、「高い目標」、「社員の興味との接点」などが挙げられると思う。
当社では、MBOとOKRの両方を組み合わせて評価を行うことを考えて設計している。

レビューは成長の促進

社員教育には、OJT、Off-JT、レビューの3つが必要と言われる。

  • OJT=On the Job Training 先輩社員に教えてもらいながら業務をこなして学習すること。

  • Off-JT=座学やウェビナーなどで業務を学ぶこと。

  • レビュー=上位者からの評価によって自己の足りない部分を改善していくこと。

どの社員も、自己評価は限りなく高い。そして上司の評価は案外低いものだ。このため、レビューは行う必要がある。
そしてこれらのレビューがあることにより、社員自身が、自分が何ができて何ができないのかを理解できるようになる。正直、OKRの肝は、レビューの頻繁さである。これが無いとOKRは成り立たない。

ダメダメなOKRの例(MVVと離れた個人の夢の追求はダメ)

なお、ダメダメなOKRの例として、個人の単なる趣味のようなものは何も意味が無い。例えば、「YouTubeを視聴する」「サッカー番組を見る」といった受動的なものや、「初音ミクで楽曲を作る」といった趣味のようなものだ。
それが会社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に合致しており、会社の方向性に近いなら問題ないが、全く接点が無いのであれば単なる個人の趣味である。よって、OKRの案を出す社員側もその点は理解しておく必要がある。

働きやすさ→革新ではなく、革新→働きやすさ

なお、Google社のように労働時間の2割を自分の好きなことをやったり、革新的なことをやるという会社は働きやすさや働きがいがよさそうな会社として認められている。

世の中の中小企業の社長は、部下から、
「当社もGoogleみたいに好きなことをそれぞれ個人にやらせましょうよ」
という意見を頂戴するかもしれない。

ただし、Googleのように労働時間の2割を好きなことをやらせるような、そのような労働環境だから革新的なサービスが生まれたのではないことは肝に銘じるべきだ。
Googleが広告事業で一発どでかい売上を上げられたから、そのような働き方に変えられたのであって、ゆるい働き方にしたからどでかい売上を上げられた訳では無い。つまり因果関係を逆に見てはいけない。

まとめ

社員の成長のためには、OJT、Off-JT、レビューとある。
そして、そもそもの目標設定にはMBOとかOKRとかいうやり方がある。
MBOはどちらかというと会社側が出すものであり、比較的消極的な目標。
OKRはどちらかというと社員側が出すものであり、かなり高い目標を会社と握るもの。
ただしどちらの手法であれ、会社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とずれてはいけないし、また、会社側は個人の成功・成長を望む必要がある。
当社は日本一社員が成長できる会社を目指している。このため、社員の将来のキャリアプランを聞かせてもらい、そのキャリアプランに沿って、当社でどのように成長していきたいかを聞くようにしている。

もしも当社に興味を抱いてくれたら、是非当社のサイトかWantedly、または直メッセで連絡いただけると幸いである。


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