深掘り! 憧れから「好き」を見つけるきっかけを作る。 水中モデル・稲生薫子さん [後編]
2021年1月15日(金)〜17日(日)に開催されている、ダイバー・ダイビングショップ・海洋研究者・環境活動家と、海の魅力や今・未来について直接話せるオンラインイベント、Online Diving Expo(オンライン ダイビング エキスポ)2020。
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▼イベントのご参加はこちらからどうぞ!▼
1/17夜 https://onlinedivingexpo.com/
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その事務局・ナビゲーターとしてイベントを盛り上げている稲生薫子さんの深掘り記事[後編]です。
前編では、海水浴が好きじゃないという稲生さんが、ダイビングと出会い、「水中モデル」という当時は無かった職業を確立されるまでの、山あり谷ありのお話を伺っています。
(稲生さんのプロフィールと前編は下のバナーからご覧いただけます。)
◆ダイビングの魅力
初ダイビングの印象は「楽しくなかった」「ハマらないと思った」と話してくださった稲生さん。今では世界中の海に潜って、イルカやクジラと泳いでおられます。
今はダイビングのどんなところに魅力を感じておられるのでしょうか?
(稲生さん)ーーーーー
無重力を体験できる
ダイバーと宇宙飛行士だけが、無重力を体験できるんです。
私は、ダイビングをやっている途中で「これ無重力じゃん」って気づきました。子どもの頃に宇宙飛行士になりたかったのもあってか、「ダイビングってすごいな」って思っています。
源体験となる経験や出来事がある
それから、無重力もそうですが、ダイビングって毎回が非日常の生(なま)の体験だなーと思うんです。毎回が初めての出会いで、同じシーンていうのがありません。
水の中で息をすることとか、生き物との体験とか、いろいろなことのきっかけ、つまり源(みなもと)になる体験や出来事があるところが面白いなと思います。
そういう体験を仲間同士では、「源体験(げんたいけん)」という言葉を使って表現しています。
大人になっても初めての経験ができるっていうものいいですね。「今からやっても遅くないんだ」ということは人として成長できるじゃないですか。
インストラクターやろうというきっかけが、「がむしゃらに頑張ったらなれる職業があるんだな」と思ったことでした。
インストラクターには興味を持った。
大人になってから生の体験ができるというのが、ダイビングは面白いと思います。
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◆憧れから「好き」を見つけるきっかけを作る
大好きな海の生き物と触れ合うお仕事をされている中で、大事にしていることを聞いてみました。
(稲生さん)ーーーーー
誰かにきっかけを与える仕事をしたい
今までモーターショーのナレーションや観光大使など色々なことをやって来ていますが、全部で共通しているのが「誰かにきっかけを与える仕事」ということで、きっかけになる出来事を仕事で選ぶようにしているんです。
イルカやクジラに会うというのも、何かのきっかけになると思うんですよね。だから、そういうのは大事にしています。
きっかけをどれだけ作れるか、きっかけを作れる人になりたいと思っていたので、その一つとしてこういうイベントもあると思っています。
憧れた人のおかげで今がある
私が何かを選ぶ時は、羨ましいなと思う人の真似をするようにしているんですね。羨ましいと思うということは、自分がやりたいことなんですよ。
・最初は、ダイビングで仕事をしていろんな世界に無料で行っている人が羨ましかったから、この仕事につきました。
・越智さんみたいにイルカとかクジラとかと毎回会っていて羨ましいなと思ったので、そういう風に自分をしていった。
そこには絶対人が関わっていて、その時代その時代で「あの人がきっかけでこれを始めた」っていう憧れの人というのが、誰にでもあると思うんですよね。
でも、大人になってから憧れる人って、身近にあんまりいないと思うんです。そんな中で、私は大人になってから憧れる人もいっぱいいたから今があるので、自分も憧れられる存在でいたいなと思っています。
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稲生さんに憧れた人の未来
人から憧れられる存在でいたいという稲生さん。そんな稲生さんに憧れた人が、どうなってくれたら嬉しいと思うかを聞いて見ました。
(稲生さん)ーーーーー
「らく」じゃなくて「楽しい」
楽しくないことって絶対続かないと思うんですよね。だから、どんな選択をしてもその選択が楽しいと思ってほしいなと思います。それがたとえ辛くても。「らく」じゃなくて「たのしい」と思って欲しいです。
例えば、以前私が相談に乗ったって、ダイビングショップで働くことになった女性がいます。ダイビングの仕事って肉体労働だから、特に女の子には辛いんです。だけど、「めちゃめちゃ楽しいです」って生きがいを持ってダイビングの仕事をやっているんですね。そういう人を見るとよかったって思いますよね。
羨ましいって気持ちをきっかけにして好きなことを見つけて楽しむことと出会ってほしい
世の中には、やりたくない仕事をやっている人もたくさんいると思うし、やりたくないからといって簡単にやめられない人もたくさんいると思います。
そんな中でも、例えば私のインスタを見てクジラに会いに来て「めちゃくちゃ楽しくて、またクジラに会いに行くためにお金を稼ぐから、仕事を楽しくやることにしました」っていう声もあります。
楽しい目標を見つけて頑張ってくれるすがたを見ると、そういう風にきっかけを作り続けられたらいいなと思うんです。
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全力で楽しむ姿、楽しい様子、みんなが憧れる姿を発信し続けることで、憧れから好きを見つけるきっかけを作り続けておられるのですね。
◆オンラインダイビングEXPO開催への想い
ダイビングの魅力をたくさんご存知で、さらにそこから、きっかけを与える取り組みを続けておられるということで、今回のオンラインダイビングEXPOをやろうと思われた想いについて聞いてみました。
(稲生さん)ーーーーー
「なぜ環境のことをやっているか」というところになってくるのですが、私自身にとって、イルカやクジラとの出会いがものすごく大きいものだったんですよ。
この経験を、自分の子どもとか今小さい子とかにさせてあげたいんです。
でもその子たちが大きくなる20年後とか30年後、その子たちが大人になった時には、今の海はもうないんですよ。このままいくと。それがデータでも出ているんです。
自分と遠くない、子どもとか孫の世代が、「海の幸が美味しくない」とか、「イルカとかクジラと泳げる海なんてあるの?」とか、そんな風になっちゃったらすごく嫌だなという単純な思いがあります。
「守る」っていうのはおこがましいけど繋げるには、海で最前線で仕事をしているわけなので、私たちが動かなければ海の幸も泳げる環境も無くなっていくっていうのが現場に出ていると見えるんですよね。
環境のことを考えるべき人というのは、海で遊んでいる人で、それを仕事にしている人が一番考えなきゃいけないというのは思うところなので、
楽しいイベントをやるプラス、環境のことを考えるきっかけになればいいなと考えています。
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稲生さんは、ご自身が潜って素敵だということを感じているからこそ、それを残していきたい、体験させてあげたいと、自分のいる場所でできることを行動に起こしているのです。
◆オンラインイベントをする意義
ダイビング業界というと、普段は現場でのリアルのやり取りやダイビングが主なお仕事になると思います。そうやって活動する方達とオンラインでイベントをするということの意味や、期待していることを伺いました。
(稲生さん)ーーーーー
ダイビングをしたことがない人との繋がり
「死ぬまでにやりたいスポーツ」で、いつも第3位までにランクインするのがダイビングで、みんなダイビングのことを知っています。けれど、やったことがない人も多くて、そういう人たちがどこにいるのかというと、SNS上にいるんですね。
そういう方達に伝えていく、ダイビングをやろうと思ってもらうという意味でも、オンラインを活用していくのは必要だと思っています。
「忘れない」「離れない」
それに、「会って潜る」ということが仕事にはなるけれど、「忘れない」「離れない」というのも大事だと思っているんです。
今、小さいお子さんがいたり妊娠していたりしてダイビングに行けないお母さんなんかは、ある程度したらまた子どもと行きたいと思う人もいます。けれど、移り変わりの激しいダイビング業界で、少しでも離れると、今盛り上がっているところとかが分からなくなってしまうんです。
そんな時に今回のようなエキスポとかがあると、ダイビング業界と離れないでいられるし、障がいや怪我・距離が遠いなどの理由でダイビングに行けない人たちも来られる場所として、オンラインもあっていいと思っています。
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◆オンライン化におけるハードルと展望
コロナ渦もあり、オンラインでのイベントは増えていますし、今回のイベントもたくさんの方に呼びかけて開催されていますが、開催する難しさはないのでしょうか?
(稲生さん)ーーーーー
操作の面倒さ
一つは操作の面倒さがまだありますね。いろんなリンクを開いて、設定したり入力したりする必要があり、ついて来られないかたもいると思います。
けれど、今後ますますオンライン化は進むだろうから、ついて行けないと新しい方に伝えて行けない。そういう意味では、難しく思えるところは弊害といえるかもしれません。
ハード面の問題ー解決策も
それから、田舎や海外だとネット環境が落ちちゃうとかの問題はありますね。
でもこれは、オンラインだから日程を変えてやることも簡単にできると思っています。リアルだと場所を抑えるお金がまたかかったりするけれど、オンラインだとそうはならないので。
食わず嫌いは克服していきたいところ
一番克服していきたいところは「食わず嫌い」かなと思います。聞いたことがないものをどこまで受け入れてもらえるかっていうことです。
ただ、アナログが必要な人もいるけれど、印刷物を使ったらゴミが出るところが、メールやオンラインを使ったらそれで完結します。時代はどんどん変わっていくし、それに合わせたり、環境のことも同時に考えていく必要があると思います。
◆オンラインのメリットも
(稲生さん)ーーーーー
人見知りの人こそ
リアルだと初めましてって結構緊張すると思うんですよね。でも、Remoってそんなに緊張しないんですよ。「怖いけど入ってしまえばみんな仲間」みたいなところがあって、そういうところでは案外、人見知りの人はオンラインがいいかもというのは思います。
インスタとかFacebookができてから、「長く会っていない人とも会っていない感じがしない」ということがあると思うんです。会場までは遠いけどすぐ行ける。そんな風に、形が変わっても繋がって行けばいいなと思います。
子どもたちにも伝えやすい
2020年の春には、子ども向けのオンライン課外授業で、海の生き物や環境についての授業をさせていただきました。映像を見ながらすごく興味を持ってくれて、そんな風に、今後子どもも海の中のこと知ってたら、自然や環境に目が向くようになっていうと思う。
そのために、オンライン場で伝えていくこともできるんじゃないかなと思っています。
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オンラインの活用は、最初は難しさを感じる方もいるかもしれません。
けれど、先にある目標のためにできることを模索することで、たくさんメリットが見えてくるのだということを教えていただきました。
◆読んでくださっている方へのメッセージ
(稲生さん)ーーーーー
環境について考えることは、楽しいの先にあればいいと思っています。
楽しいをきっかけにして、気づきを届けていきたい。
まずは、「ダイビング楽しい」となっていただきたい。
ぜひ今回のイベントに、ダイビングの楽しさを体験しに来ていただきたいです。
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ダイビングの魅力から、ダイビング業界でのオンライン化についてまで、たくさんのお話を聞かせていただきました。
こんな思いが詰まった、オンラインダイビングEXPO2020。
本日17日(日)19時〜がラストのプログラムとなります。
ぜひご参加ください。
◆Online Diving Expo(オンライン ダイビング エキスポ)2020について
稲生さんや一緒に活動する仲間が立ち上げたイベント、Online Diving Expo(オンライン ダイビング エキスポ)2020が、2021年1月15日(金)〜17日(日)の3日間の日程で開催されています。
昨年11月に開催予定でしたが、コロナの収束が見えない現状も踏まえて、こうしてオンラインでの開催に踏み切られました。
「”考え方が違う人とか人間じゃない生き物たちを尊重し調和していく”という想いを永遠に持って、生き物たちに接していこう。」
という志のもと、その思いを世界中に広げ、世界中のダイバーや環境活動に取り組む人・企業がつながって、そして次世代に美しい海を残していく為のイベントです。
あらゆる方面で、海に関わり、ダイビング・研究・発信をしておられるスペシャリストたちの講演をきくことができ、
さらに、そのような方達と実際に言葉を交わして交流することができます。
ープログラム
15日は夜の部からスタートし、16日・17日は昼の部と夜の部を開催。
各回、前半は上記でも紹介した魅力ある講師による講演 、後半は全国各地、そして世界で活動するダイビングショップや研究者などの出展ブースを回って交流できる交流タイムが設定されています。
17日の19時からがラストのプログラムとなっていて、
ダイビング系で人気のユーチューバー「すいチャンネル」さんが登場されます。
テーマ
スイチャンネル流、海ゴミへの向き合い方
~真面目に拾わずゆるーく向き合う!~
(ユーチューバー・すいチャンネル 氏)
「ゴミを真面目に拾ってはいけない」など面白いお話を伺うことができそうです。
直接質問ややり取りをすることもできるので、ぜひご参加ください。
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▼イベントのお申し込みはこちらからどうぞ!▼
1/17夜 https://onlinedivingexpo.com/
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テレビ番組を見る感覚で、視聴していただける上に、チャットを通してその場で質問やメッセージを送りやり取りすることもできます。
また、講演後の交流タイムには、普段なかなかお話を聞けない、面白い活動をされている方に質問をしたり、ダイビング関係の方・環境関係のかたとつながりを作ることができます。
タイムテーブルはこちらのバナーからページを開いて確認いただくこともできます。
ー参加方法
参加には、パソコン(カメラ・マイク・スピーカー)とインターネット環境があれば、【どなたでも】【無料で】参加できます。
インターネットは、Google Chrome(グーグル クローム)から開きましょう。
ダウンロードが必要な方はこちらから。
>>Google Chromeをダウンロードしてインストールする
その後、申し込みページやホームページからイベントの入室ボタンを押すと、Remo(オンラインイベントツール)が開きますので、初めての方はアドレスの登録(無料)をして、入室します。
参加や設定の詳細は、下のホームページから確認することができますのでご覧ください。
ーイベント詳細・ご参加
イベント内容、パソコンの設定や参加方法の詳細などは、イベントホームページのメニューからもご覧いただけます。
参加用のリンクもページトップに表示されていますので、そちらからご参加ください。
▼イベントホームページはこちらです▼(バナーをクリック)
ZOOMとも違うツールでの開催で、一番最初は難しさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、初回の登録だけやってしまえば、あとは本当に簡単な操作で楽しんでいただくことができます。
外出を控えてお家で過ごしていらっしゃる方も多いと思います。
面白そうと思っていただけましたら、ぜひこの機会に参加してみられてください。
海を愛するスタッフたちが、貴方をお待ちしています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
▶前編の記事も読みたい!そんな方はこちらへ
記事作成:Contigo編集部 汐口あゆみ
広報秘書・コピーライターとして活動。ヒトモノコトのストーリーを引き出し文章化することを得意とし、ニュースレター・チラシ・ランディングページなどの文章を執筆。人と人を言葉でつなぎ、講師のセミナーやイベントのプロデュース、企業の人間関係構築のサポートを行う。
【あなたのイベントを取材して記事にします】
貴イベントのより詳しい取材記事(書面取材/対面取材)を作成してnoteに記事を掲載します。記事はイベント前の告知拡散用としてもつかえますし、イベント後もウェブ上の資産として残り続けますので、今後もイベントを継続していきたい、少しずつ大きくしていきたいという方におすすめ。イベントの魅力をプロのライター目線で取材します。特にイベントで輝く人物にスポットライトを当てた、人を輝かせる記事を得意としています。
【価格】 10000円/1記事
【お問い合わせ】メールにて ✉contigodesk@gmail.com
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