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「実はこう見えて私」ワーク

先週、自分が講師のセミナーを開催。
ある介護施設の幹部向けセミナー。
その施設の幹部スタッフに会うのは久しぶり。

非常に楽しく講師が出来た。

私のセミナーは一方的に伝えるのではなく、会話、対話形式で進めるので、同じセミナーでも受講者の反応次第で内容が少しずつ違ってくる。
先週のセミナーは午前午後でそれぞれ7名ずつ実施、同じ内容で話したつもりだが学びが少し異なる。

セミナーの冒頭では皆に自己紹介をしてもらう。
自己紹介では氏名、現在の仕事に加えて、
「実はこう見えて私、〇〇なんです」という紹介をしてもらう。

これが受講者それぞれで非常に面白い。

1人目の女性施設長、
「実はこう見えて私、虫が苦手なんです」、
2人目の男性施設長、
「実はこう見えて私、几帳面で家では掃除をきっちりやっています」、
3人目の男性施設長、
「実はこう見えて私、妻との会話は子供を通じてじゃないと今話せない状況です」

さあ、1人ずつ深掘りしていこう。
このワークは「実はこう見えて‥」の前の「皆さんは私のこと〇〇だと思っているかたが多いと思いますが」という隠れたフレーズがポイント。

1人目の女性に隠れたフレーズを聞くと、
「私はボーイッシュで、虫とか素手で掴んでピッと投げてそうと思っている人が多いと思う」
「他の皆さん、どうですか?」
「確かにね、虫とかで動じなさそう」
「ゴキブリとか退治してそう」
こんな感じで皆に感想を聞く。
「とすると、本来の自分と周りの印象にギャップがある状態ですよね。これはなぜでしょうかね?」
「人相手だと堂々としていることが多いからかなあ。」
このような質問をし、自分の行動を考えて見る、という研修である。

2人目の男性、
「自分は適当で何でもいいよいいよ、と言ってそうだと思われていると思います」
「家庭で部屋が片付いていない時に自分がきっちりやるという事だよね?」
「そうですね」
「掃除をしない奥さんにはどういう感情を持っているの?」
「お前、掃除しろよ、と内心思っています」
「思っていて言えないの?」
「自分がやった方が円満になので言わずにやります」
2人目の受講者とはこのようなやり取りになった。
この受講者のケースは分かりやすい。
「ひょっとしたら部下との関係も同じようになっていませんかね?これ、やっておけよ、と思っていても指摘すると辞めると言われるんじゃないか、と思って言わずに自分でやる、みたいな」
「まさしくそうかもしれませんね」

普段何気なくしている発言から自分の行動のクセが分かる。
焦りながら早口で話す人、少し笑いを取ろうとひねってくる人、身振り手振りをいれながら講演のように話す人、内容も大事だが、何故その人がそのような話をするのか、という所にもクセがでる。
そのクセが良い、悪いではなく、自分はこういうクセなんだと知っておくことが大事であり、さらに言うとチームメンバーも仲間のクセを知っておくと補ったり、また利用したりすることができ、それが組織効力感に繋がっていくのだ。

3人目の男性は
「私はほんわかしているので誰とでも争い無く、家庭も円満、奥さんとも仲良しと見られているんじゃないかと思いますが、ちょっといろいろあって奥さんと今は目を見て会話できない状況です‥」

この話の深掘りは止めよう…。


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