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続:成城石井のアプリにうんざりしたので、改善提案を本気で考えてみた

クリスマスに成城石井のアプリで買い物をしましたが、購入までのプロセスにうんざり。。。
うんざりしただけでは勿体ないので、コンサルタント目線で本気で考えてみました。

前回はアプリやWebを改善するためのコンセプト案や、コンセプトを実行に移す際に気を付けなければならないポイントを書きました。
前回の記事はこちら

今回は実際に提案書を書いてみました。

※私は成城石井自体とても好きですし、商品はどれもとても美味しかったです。


【第1章】提案書の構成

提案書の構成は以下とします。
・ご提案の背景(弊社の認識)
・ご提案概要
・ご提案詳細
・体制と役割分担
・スケジュール
・ご提案の諸条件と価格

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ちなみに、提案書の構成はどのファームでも大体同じです。
以下はStrategy&のHPですが、ほとんど一緒ですね。

《プロジェクト提案書の内容例》
・プロジェクトの背景と目的
・プロジェクトの課題に対する認識、関連する知見
・プロジェクト・アプローチ
・期待される結果
・スケジュール、体制、予算
・関連する過去の実績・経歴紹介https://www.strategyand.pwc.com/jp/ja/services/consulting-services/proposal.html

【第2章】提案の背景を書く

ここでは成城石井の情報システム部門へ向けて、提案書を書く前提とします。

通常、提案書を書く前にクライアントと数回打ち合わせをします。
提案の背景として書く内容は、その打ち合わせの中から分かった、
・現在、顧客企業がおかれている状況(市場動向)
・現状業務の課題
・将来に向けた展望や課題
等を書きます。

顧客担当者の中でも課題が明確になっていない場合や、現状調査を必要とする場合もあるため「弊社の認識」として書くこともあります。

この提案書では、前回記事で上げた
・新型コロナウイルス感染拡大によるライフスタイルの変化に合わせて、店舗以外の販路も拡大したい
・しかし、Webサイト、アプリからの販売は現状伸びていない
・(現場部門の立場が強く、情報システム部門の立場が相対的に弱いため、)情報システム部門主体で改善プロジェクトを進めるスキル、ノウハウがない
を課題として書きましょう。

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【第3章】提案の概要を書く

システム開発を伴うプロジェクトの進め方は、大きく6つのフェーズに分けて進めます。
1.コンセプト定義
2.施策立案
3.要件定義
4.設計・開発・テスト
5.リリース
6.運用・改善
今回はそのうち「1.コンセプト定義」の提案をします。

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「全部まとめて提案しちゃえば楽でいいじゃん?」と思うかもしれませんが、
・コンセプトによっては、その後に投入する人のかけ方が変わってくる(一機能の小改善の場合と、アプリ全部作り直しの場合で全く同じ人が必要になることはないですよね)
・提案内容の完了後、支払いする契約の場合、入金がかなり後になる
といった理由で分けることにします。

また、このフェーズでやる内容とそのポイントも明記します。
成城石井の場合、情報システム部門だけでなく現場(店舗)側からも人を出してもらわないと進まないのでそれをきっちり書きましょう。

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【第4章】提案の詳細を書く

フェーズの中でどのようなタスクをどの順番で進めていくかを書きます。類似のプロジェクト経験がある場合は、その時の成果物サンプルなども載せます。
今回はスキップします。

【第5章】役割と体制案、スケジュールを書く

体制図と役割を書きます。体制図はコンセプト策定段階だとこのような形ですね。ポイントは、販売部門からも人を出してもらうことです。

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役割は主要なタスクごとに顧客側の担当か、こちらの担当かを明記します。ここを明記しないと、後々もめることに。。。(今回は割愛)

余談ですが、要件定義以降の体制はファームによって、またその時の空き人員によって大きく変わります。ざっくり分けると以下のA~Cに分かれます。
Aが一番人が少なく(要件定義以降はいないことも多い)、Cが一番人が多い。BはPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)として少人数入ることが多いです。
・A:開発部門を持たない、戦略系ファーム(BCG、ガートナー、等)
・B:開発部門を持たない、総合計ファーム(ベイカレント、等)
・C:開発部門を自社で持つ大規模ファーム(○クセンチュア、等)

スケジュールは今回割愛させてください(そろそろ疲れてきた…笑)。

【第6章】ご提案の諸条件と価格を書く

お金の話ですね。提案期間でいくらかかるか試算します。


【最後に】

私の成城石井に対する愛と、「身近な題材(HPやアプリ)からでも提案書は書ける!」ということが伝われば幸いです。
書いてみると楽しかったので、また、別企業版でも書いてみようかな。

コンサルせんせー

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