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【地域で輝く学生vol.20】姫路獨協大学 ~地元老舗企業の新商品販売プロジェクトへの参加~

姫路獨協大学では、人間社会学群・産業経営学類に所属する学生らが、地元の兵庫県播磨地域にある、創業100年を超える老舗企業「北條製餡株式会社(揖保郡太子町)」と「株式会社本田商店(姫路市)」が共同で開発した新商品「発酵あんこ 百年の豊穣」を、クラウドファンディングサイトを利用し、市場開拓および販売をしていくプロジェクトに参加しました。

プロジェクトの目的

 本学群の産業経営学類では、PBL(課題解決型学習)を取り込んだ実践的な授業の実施に取り組んでおり、本プロジェクトへの参加は、そうした授業の一つのなかで行われました。本プロジェクトへの参加は、学生が大学の講義で学んだ経営学の専門的知識を、現場でどう生かすかを考えたり、身近な地域を知るだけでなく、企業側と実際にやりとりを行ったり、他の学生と積極的に関わったりすることを通して、社会人として成長していく機会となっています。

地元、播磨地域でのプロジェクト活動

 「発酵あんこ」は、創業100年である北条製餡株式会社が、伝統的な小豆餡の製法を維持しつつ、発酵を土台とした、独自の新たな製法を応用させることで完成させたものです。これを新しい商品として販売していく活動に、北条製餡株式会社から協力を求められたのを経緯として、2022年度秋学期、本学類の経営学を学ぶ学生が受講する授業に組み込む形で、発酵あんこ販売プロジェクトとして活動をはじめました。

学生たちの実際の活動内容

 今回の販売プロジェクトには、本学類・経営コースの演習授業(ゼミ)を受講する学生19名が参加しました。参加した学生たちは、3〜4名のグループに分かれて、それぞれのグループが、グループワークを通じて、提案していくという形をとりました。
 2022年9月22日から2023年1月18日までの授業日数15回のなかで、まずは、学生たちは、マーケティング手法を活用した市場調査や、ペルソナ/シナリオ法などを用いた販売ターゲットを設定し、想定される顧客の姿を分析しました。この過程では、北條製餡株式会社の専務らの開発の経緯やそれについての質疑応答などを通して、また、北条製餡株式会社の製餡工場だけでなく、開発に関わった株式会社本田商店の酒造現場にも訪れ、聞き取り調査をしたりして、企業側と学生たちとの間で、密接なやりとりが行われました。

本田商店にて酒造現場を見学する学生たち

 次に、これをもとにして得られた資料から、商品名や商品コンセプト、キャッチコピーなどを考案していきました。個々のグループによってさまざまなアイデアが出され、企業側の参加する報告会でのプレゼンテーションをする機会を得ました。この学生の提案内容も加えて、実際の商品名などが固まっていきました。そして、クラウドファンディングサイト用のコンテンツ作成等に係る活動をおこなっていき、2022年12月に商品名「発酵あんこ 百年の豊穣」として、クラウドファンディングサイトで先行販売されることが決定しました。

商品コンセプトを練る学生たち

 授業の最後には、これまでのプロジェクトの成果報告会が開催されました。学生たちは、このプロジェクト活動で行ったこと、学んだこと、考えたことを発表しました。成果報告会には、教職員だけではく、ご協力をいただいた、企業の方々にも参加していただき、報告後、企業目線で学生たちの発表内容やプロジェクト効果などについてのコメントをいただきました。

最終報告会で報告をする学生

成果・今後の展望

 本プロジェクトで学生たちは、地元企業の方々と約半年に渡り、課題解決に真剣に取り組んできました。その中で、自分たちの企画を具体的に分かりやすく他者に伝えることの難しさに気づくことができました。また、市場ニーズを把握する苦労や、アイデアを形にしていく過程で試行錯誤してきた多くの経験と学びは、これからの学生生活でもきっと役立つことと思います。
 今後も姫路獨協大学・人間社会学群・産業経営学類では、地域社会や地元企業との連携や活動を積極的に展開していきたいと思っています。

以上

寄稿・お問い合わせ先
姫路獨協大学