中之島バラ園1「バラの歴史を変えたもの」
今日の記事は少しだけ専門用語が出るけど、ゆっくり楽しんでいってね。美味しいコーヒーを飲みながらクッキーを食べるのも良いかも。
まずはこのバラを見てほしい。
形が整った清楚なピンク色。
説明を下に書くね。
名前「オフェリア」
作出国 イギリス
作出年1912年
作出者 ポール
系統 ハイブリッドティーローズ(HT)
さてさて、この綺麗なバラから始まる今日の話。
とても昔だけど16~18世紀くらいのバラのほとんどが春に1回だけ咲く「一季咲き」と呼ばれるタイプだった。
それらは今も多くが残っていて「オールドローズ」という。
日本各地にこの種類を集めたバラ園もある。
ワンシーズンしか咲かないけど、とても美しい花と素晴らしい香りが特徴。
その中で人間というのは「理想のバラを作りたい」と考え始める。
やはり花は長い間楽しみたいので春以外にも咲くバラを作出したい育種家たちがいた。
そして1867年。
世界初のハイブリッドティーローズという系統のバラが登場した。
写真を載せるね。
同じバラの写真をもう1枚載せて説明を書くね。
名前「ラ フランス」
作出国 フランス
作出年1867年
作出者 ギヨー
このバラの系統は最初に書いたオフェリアと同じ「四季咲き」で「大きな花」を咲かせる特徴を持つハイブリッドティーローズ(この先はHTローズと書くね)。
果物の名前と同じだけどバラ。
これがすごいのは上でも書いたけど「世界初」のHTローズだということ。
これにより現代のHTという系統が確立されたので歴史的な価値を持つ。
そしてこれを作出したギヨー社は現在もフランスの名門ナーセリーとして新しいバラを作り続けている。
花びらの枚数がとても多く重いので、真上を向かずに1枚目の写真のようにすこし横を向いて咲く。
2枚目は周囲に支えになる他の蕾や茎があるので上を向いている。
これは香りがすごく良いバラ。
ラ フランスの誕生により、その後のバラの品種改良は大きく変わり今では数えきれないほどのHTローズが存在している。
これを書きたかったので最初に「オフェリア」という別のHTローズに登場してもらった。
正確には「四季咲き」という性質を持つが、日本の気候の場合は基本的に春に写真のようにたくさん咲き、夏は暑い場所だとバラも夏バテをするのであまり咲かない。
その後、涼しくなる秋にもう一度シーズンが来て綺麗に咲く。
数は少し減るけどね。
そして冬になって冷え込むと休眠期に入るので咲かなくなる。
この季節による変化についてはHTローズ以外の他の系統の四季咲き性のバラもだいたい同じ。
こうして性質を少し書いたけどやはり綺麗なバラの写真が見たいよね。
ラ フランスを作出したギヨー社の他のHTローズを2枚載せたい。
名前「マダム レオン パン」
作出国 フランス
作出年1904年
作出者 ギヨー
最後にこのバラ。
花が開きだした頃。
全体を見るとしっかり上を向いている。
名前「マダム ピア オイラー」
作出国 フランス
作出年1907年
作出者 ギヨー
バラについてはこんな感じ。
今年の中之島バラ園に咲くバラの紹介の仕方はこんな感じで前に書いたようにシリーズにして少しづつ書いていきたい。
では、また。
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