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宮阪優奈室内楽リサイタル第一回「ロシア」ショスタコーヴィチ とプロコフィエフ、チャイコフスキー(2019/11/26)

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『宮阪優奈室内楽リサイタル第一回「ロシア」ショスタコーヴィチ とプロコフィエフ、チャイコフスキー』に伺いました。(2019/11/26@杉並公会堂小ホール)

ピアニストでこのコンサートを企画した宮阪優奈さんは東京音楽大学大学院修士課程鍵盤楽器研究領域を首席で卒業、ソロリサイタルだけではなく、室内楽においても多くの著名な音楽家と共演し活躍中です。この第1回目となる室内楽リサイタルでは宮阪さんが深い関心を寄せるロシアの音楽がテーマとなりました。

プログラムはショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第1番ハ短調、プロコフィエフのヴァイオリンソナタ第1番ヘ短調、チャイコフスキーのピアノ三重奏曲イ短調op.50"偉大な芸術家の思い出に"です。共演はヴァイオリニストの迫田圭さん、チェリストのドミトリー・フェイギンさんです。

1曲目ではショスタコーヴィチ独特の和声感覚がバランスの良い3人のアンサンブルで醸し出され、単一楽章の凝縮度の高い音楽を堪能しました。続くプロコフィエフの曲はもともとフルートのとのために作曲されたものですが、迫田さんの見事なヴァイオリンが非常に高い技術が求められるこの曲から音楽的な表現を引き出し、聴くものを圧倒しました。特に4楽章での歌い切る積極的な演奏は強く印象に残りました。

最後のチャイコフスキーの三重奏曲はチャイコフスキーの恩師の弟、ニコライ・ルービンシュタインの死を悼んで作曲された演奏に50分近くかかる大曲です。悲劇的小歌といわれる1楽章はその出だしのフェイギンさんのチェロの表現力が圧倒的で、この演奏の素晴らしさを決定付けるようなインパクトがありました。2楽章でのワルツやマズルカなどの変奏を経ながら迫田さん、宮阪さんの高揚感伴う演奏は感動的でした!ロシア室内楽の傑作と言われるこれらの音楽をライブで愉しむことができ素晴らしい時間を過ごしました。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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