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Trio Quffo 2nd Concert(2019/8/28)

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『Trio Quffo 2nd Concert』に伺いました。(2019/8/28@スタジオ・ヴィルトゥオージ)

Trio Quff(トリオ・クッフォ)は東京音楽大学出身である千葉友希さん(クラリネット)谷崎大起さん(ヴィオラ)田母神夕南さん(ピアノ)により結成。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール2018 第3位、第12回セシリア国際音楽コンクール室内楽部門第1位および蓼科音楽祭賞受賞。モーツァルトからシェーンフィールドまで様々な時代の作品をレパートリーに取り入れています。

プログラムはモーツァルトの「ケーゲルシュタット」、ハチャトゥリアンのクラリネット、ヴィオラとピアノのための三重奏曲を軸に、ミヨーのヴァイオリン、クラリネット、ピアノのための組曲、モーツァルトの「恋とはどんなものかしら」、ブッシュのヴァイオリン、クラリネット、ピアノのための3重奏曲でした。

どれもコンサート会場ではなかなか聴くことのできない作品で、とくにミヨー、ブッシュ、ハチャトゥリアンをプログラムに入れているのはトリオ・クッフォが枠にはまらない、新進気鋭のアンサンブルであることを予感させるものでした。

演奏は、ミヨ―の付随音楽「荷物を持たない旅行者」を素材にした組曲で颯爽とスタート。ミヨー独特の音楽を歌い上げました。モーツァルトの「恋とはどんなものかしら」はトリオのためにアレンジされたものですが、各楽器の持ち味を生かした素晴らしいものでした。「ケーゲルシュタット」は谷崎さんのスケールある演奏、千葉さんの伸びやかなクラリネットの響き、田母神さんの各楽器に配慮されたバランスがとても印象的でした。

後半はブッシュの曲で開始。アドルフ・ブッシュは弦楽四重奏団のヴァイオリニストとして活躍し、ナチスに翻弄された人生を送りましたが、そんな彼がスイスに亡命する以前の曲は当時の雰囲気を伝える興味深い音楽でした。最後のハチャトゥリアンは東洋的でエキゾチックな雰囲気に満ち、トリオのメンバーもより一層開放的でリラックスした演奏になり、聴いていて音楽の多様性、素晴らしさを実感できた素晴らしい演奏でした!アンコールではブラームスのハンガリー舞曲第5番が演奏され、巨匠的な独特の粘りと若さある勢いが絶妙で会場は盛り上がりました!

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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