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「五感」を貯金する本

梅も咲きほころび、木々たちもふっくら芽吹きはじめたからでしょうか。この本を読みたくなりました。

『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン(新潮文庫) 

環境問題を提起する書籍としても名著ですよね。

青空の下、そよ風に当たり、ほっこり温かさに包まれながら読みました。なぜならこの本が「外で読んでみて」と訴えてきたように感じたからです。


いつもはPCやスマホ見ている「目」がタテに文字を追う。
イヤフォンを差し込んでいる「耳」には”ぴちぃー”と小鳥の声が入る。
必須のマスクを外した「鼻」はちんちょうげの甘い香りをキャッチした。

本を読みながら、同時に自分の五感もフル稼働です。するとこんな気持ちになりました。

●あっ、自分のからだがよろこんでいるような感じがする
●「自分の中の自分」が、自分に教えてくれているような気がする

どうやらこの本は「自分の中の自分」が迷子にならないよう、呼び戻してくれるようです。


いつもより、朝が明るくなるのが早くなった気がする

夕暮れが長くなってちょっとうれしい気がする

どこからか、赤ちゃんの泣く声が聞こえてきたけどだいじょうぶかな

えっ、何?ひらひら落ちてきたのは、ピンクの花びら

いつのまにチューリップの芽が出てきたんだろう

声を出して笑ったのって、いつだっけ

自分の心のセンサーに、今、何がひっかかったのか、それをストックしておくといいのだと思うのです。五感貯金をコツコツふやしていくイメージです。さいしょは取りあえずなんでも貯めこんでみて、ある程度貯まったら、5円玉、10円玉、100円玉、500円玉みたいに、種類に分けてみる。

すると自分がたいせつにしている種類(感情)に気づきはじめる。それが「価値観」だと知り、「自分」を再認識できる。そんなイメージです。

貯金といっしょで、時間と習慣化が必要かもしれません。でも気づいたらこんなに貯まっていたんだと、あるとき振り返る瞬間がやってくる。自分を作り上げた五感貯金は、たいせつに守ってくれます。そして、もう、自分自身に迷うことはないのだと思います


すこしずつ温かくなり、春の芽吹きが感じられる季節になりました。「五感貯金」を始めるにはベストな季節でもあります。はじめてみませんか?



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