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ヘアスタイルの流行に見る、常識なんてアテにならないという話

今認められていないことも、

ほんの数年経てば、

価値観がコロッとひっくり返って、

皆んなにチヤホヤされることがある。


また逆も然りで、

今皆んなが夢中になっていることも、

新しいなにかが出現した途端、

見向きもされなくなることもある。


これを、

例えばヘアスタイルに当てはめてみると、


今流行っている「バレイアージュ」。

これは、

根本にわざと黒い部分を残して、

ブリーチで筋状に髪色を明るくし、

毛先に行くに従って

その明るい髪色の割合が増えるヘアカラー技術である。


「外国人風でカッコいい」と、

若い女性に大人気である。

さらに外出自粛ムードの昨今では、

根本が伸びても目立ちにくいこのスタイルは、

なかなか美容室へ行けない時でもキレイな状態が長持ちすると、

重宝されている。

参照 



このヘアカラー技術は、

実はずっと昔からあった。


しかし、

一見、「塗り残しのムラだらけ」の

このヘアカラーは、

「根本からきちっとムラなく一色に染めるのが良い」とされていた時代には

ウケなかった。

美容師の側も、

この技術を正確にできる者が一般のヘアサロンにはいなかったし、

こういう、”変わった髪型”を好むのは、

アバンギャルドな趣味を持った、

一部のファッション業界の人くらいだった。




ほかにも、

今主流になっている

「シースルーバングス」。

前髪の流行は、

それこそ季節ごとにコロコロ変わるのだが、

少し前なんかは、

カーペットの端にひょろひょろっと出ているフランジのごとく薄ーい前髪を、

わざわざオイルでギトッと束感を出すのが流行っていた。

(今年に入ってやや厚めにシフトしたが)

参照 




この、シースルーバングスだって、

80年代に大流行したが、

90年代や2000年代には、

「古臭さの象徴」のような存在に格下げとなり、

皆んなこぞって、

「分厚めの、今時な前髪」に着替えたがった。

ところが2020年代に来て華麗なる返り咲きである。


メンズのヘアスタイルで言えば、

もみあげや襟足の髪を短く刈り上げにして、

表面の髪を被せる「ツーブロック」。


このヘアスタイルを知った当時は、

「こんなパイナップルみたいなダサい髪形を誰がやるのか」

と思っていたが、

今となれば

もはやメンズのヘアスタイルの標準装備となっている。

参照



全く「何がいいか」なんて、

あてにならないものだ。

常識なんてものは、

横目で見ながら、

軽ーく流すくらいでちょうどいいのかもしれない。

そして気が向いたら取り入れてみる。

何も、真に受けるほどのことでもない。

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