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「呪い」を解く一歩を

明けましておめでとうございます。今年もビックシスターとして、ガールズのみなさんにお会いできることを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、お正月に放送されたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」特別編は新年早々大きな反響がありました。
未だ実現されない選択的夫婦別姓、同性同士の婚姻。主人公カップルの妊娠に伴う、男性の育休取得のハードル(それどころか、妊娠をすることさえも気を遣う…)。ジェンダーや年齢にまつわる「呪い」。
社会に蔓延するモヤモヤを丁寧に掬い上げ、見落とされがちな多様な生き方を肯定的に描いた素敵なドラマでした。

わたしがSNSを見た限りは、肯定的な意見が滝のように流れてきました。そのほとんどは、ドラマが投げかける問題に共感していたのではないかと思います。普段自分が感じているけれども飲みこんでしまうモヤモヤを、理路整然と言葉にしてくれる姿は爽快で、「上司に見せたい!」なんて声も見られました。

一方で、ドラマに嫌悪感を示した人たちもいるようでした。
 ・つわりなんて大したことないのに仕事を休むなんて
 ・男性が当たり前のような顔をして育休を取るなんて
 ・妊娠しているのがそんなに偉いのか
みんなが我慢している中で、主人公たちだけが権利を行使しているのはわがままだ、というのが、主な反対意見だったように思います。

嫌悪感を抱いた人のバックボーンは匿名のSNSからはわかりません。
現実には、つわりが苦しいのに「その程度のこと」で仕事を休めなかったり、「男性だ」という理由で育休を取れなかったり、妊娠したことで職場の人などから嫌味を言われた経験のある人たちがたくさんいます。
もしかしたら、自分は我慢したのに…という経験がある人には、ドラマの登場人物たちの行動が「わがまま」に映ったのかもしれません(もちろん、単に想像力の欠けた人もいるでしょうが…)。

また、登場人物を取り巻く環境は賞賛される一方、「ファンタジー」である、という声も多く見られました。ドラマのような環境を羨む一方で、自分の周りでは無理だろう、と諦める気持ちがそこには現れています。

確かにこれはフィクションのドラマです。しかし一方で、これが「普通」になる日は少しずつ近づいているのではないか?という期待も強く持ちました。テレビで大きく取り上げられたということも社会事化に大いに寄与しますし、何よりサイレントマジョリティーとなっていたであろうたくさんの賛同の声をSNSで可視化できたからです。
現状にモヤモヤしているのは自分だけではない、ということがわかっただけでも、一歩踏み出す勇気を持てる人は多いのではないでしょうか。

もちろん一朝一夕に進むものではないですし、2020年を思い出すと何も進まなかったな…という気持ちにもなります。しかし一方で、2020年はたくさんの種が蒔かれた年でもあったのではないかとも思います。
わたしにできることは、身の回りの小さな範囲にしか影響しないことかもしれませんが、出てきた芽を育てながら、周りにも種を蒔くことを心がけていきたいです。


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