世界で起きていること TOP3 (5月20日)
1位:台湾、新総統就任
20日、台湾の新総統に頼清徳(Lai Ching-te)氏が就任。
就任演説、対中政策についてメディアが注目。
8年の任期を終えた蔡英文(Tsai Ing-wen)氏は、統一でも独立でもない「現状維持」路線を堅持した。そのため「一つの中国」原則を掲げる中国との対話が実現することはなかった。
演説では、蔡政権の対中政策を維持することを表明。他の民主主義国と連携して「民主共同体の形成」に取り組むと語った。
中国政府は頼氏に対し台湾独立の立場を堅持していると批判した。
2位:イランのライシ大統領、事故で死亡
19日、ライシ大統領とアブドラヒアン外相が乗っていたヘリがトラブルで墜落。ヘリは3機で編成、他2機は安全に着陸。
搭乗していた全員が死亡。
憲法の規定でモフベル第一副大統領が大統領代理を務める。
イランはイスラム教シーア派の指導者が国を統治する。国政の最終決定権は最大指導者であるハメネイ師で、ライシ大統領は行政の長という位置づけ。
ハメネイ師は「国民は心配や不安を抱くべきではない。国の機能が支障をきたすことはない」と強調。
ライシ師は2021年に大統領に就任し、対米強硬路線などを基軸とする保守派。84歳のハメネイ師の最有力後継者候補とされていた。
イスラエルとハマスが戦闘中の中、イスラエルと対立しているイランの指導者が突然死亡し、中東情勢が混乱する恐れ。
3位:中国、外国産プラスチックに反ダンピング調査
中国商務省は19日、日本、米国、EU、台湾から輸入しているプラスチック製品に対し、反ダンピング調査に着手したと発表。
反ダンピングとは、輸出国が自国内の価格より低い価格で輸出(ダンピング輸出)することによって、輸入国側の国内産業に被害を与えている場合に、輸入国側がその価格差を相殺する関税をかけることができる措置のこと。
調査の対象は、自動車部品や家電、電子機器などに使われるポリアセタール樹脂というプラスチック製品。調査期間は1年。
ちなみに、EUは昨年から中国産EVの反ダンピング調査を開始。今月17日には中国製スズメッキ鋼板の反ダンピング調査も開始した。
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