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気候変動も生物多様性も〜持続可能な世界を目指そう

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双子の条約と言われる、「気候変動枠組条約」と「生物多様性条約」だけど、後者はどうしても分かりにくいですね。でも、持続可能な世界の実現には、避けては通れません。どちらも一緒に学んで…
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#CDP

統合化の端緒となった2023年(2)

前回は、情報開示の「内容」について見てきました。 今回は、「方法」について振り返りたいと思います。 情報開示「方法」については、何をさておいても、開示プラットフォームのデファクトスタンダードを標榜するCDPでしょう。 回答は、サス担としては絶対外せない、毎年の恒例行事。 2022年からは、プライム上場企業全社が対象となりが話題となりました。 皆さん同様私にとっても一大関心事なので、繰り返しご案内しています。 そんなCDP、2024年にはドラスティックな変更があります。

開示の目的は開示ではありません

ESG評価機関のMorningstar Sustainalyticsが、企業がネットゼロに向けたトランジション(移行)経路に合致しているかどうかを評価する新たな格付「低炭素移行格付:Low Carbon Transition Ratings (LCTRs)」の提供を開始するそうです。 「目標に向かって、ちゃんと削減できていますか?」ということをレイティングするという位置づけでしょう。 「サスティナリティクス」はサスティナビリティ周りでは影響力が大きいと思われるので、「また

CDP2023質問書にプラスチック項目追加(2)

2023年からプラスチック関連の項目が追加となる、という話。 前回は、全事業者が回答する質問の話をしましたが、今回は、プラスチック製造事業者が回答すべき、追加の質問について見ていきます。 前回はこちら。 質問書によると、こうあります。 質問6:プラスチックポリマー製造のみ 質問7:プラスチック耐久財のみ 質問8:プラスチック包装材のみ 質問9:プラスチック包装材のみ 包装材のみ2つの質問に答える必要があるようです。 さて、質問6〜8は、全く同じものです。 分ける必要

CDP2023質問書にプラスチック項目追加(1)

2022ではTCFD関連の質問項目が追加となりましたが、2023年からは、プラスチック関連の項目が追加となるようです。 近年、海域に流出するプラスチックによる海洋汚染が注目を浴びており、気候変動と同じように経営に対するリスク要因と捉え、開示を要求する機関投資家の増加に呼応したものとは、容易に想像がつきます。 今回、パブコメにかけられているところですが、導入に当たって、このように述べています。 つまり、「曲がりなりにも、グローバル企業と称される企業であれば、言われたからや

ブルーカーボンを推進しています

4月13日の報道ステーションで、持続可能な社会を目指すSDGs企画13回シリーズの第1回としてブルーカーボンが紹介されました。 ブルーカーボンとは、「海洋生物によって大気中のCO2が取り込まれ、海域で貯留された炭素」のことです。森林など陸域で貯留される炭素であるグリーカーボンと区別して、このように呼ばれます。 陸域で生育する植物により固定されるグリーカーボンと比較して、ブルーカーボンは貯留期間が長期にわたるため、炭素貯蔵庫として特に重要です。 排出量算定方法のスタンダー

排出量見える化サービス、群雄割拠

旧聞で恐縮ですが、先月ビッグサイトで開催されていたスマートエナジーウィークに行ってきまし。毎年参加していましたが、20年と21年はコロナで見送り、3年ぶりでした。 この展示会、「スマートエネルギー」をテーマにした複数の展示会が同居しているものなのですが、年毎に内容や出展企業などが入れ替わるので、ウォッチしているとその時々に何が話題になっているかが分かります。 全量買取が始まったときには太陽光。パネルメーカーやパワコンメーカーばかり。その後、メンテナンスフリーでは無かったこ