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ご縁の仕掛け

ふと形だけ見ると、なんだか人生上がったような見栄えになっています。

2社目の会社を立ち上げ(別にExitしたわけではないです)、NPOの理事を務め(理事長と飲んでたらなっていた)、大学の客員教授となり(知らぬ間になっていた)、OB会の幹事(1,000以上ある)、本も出版(これは仕掛けた)、毎日のように講演(本のプロモーションです)、という感じです。

これでエンジェル投資してるとかファンド立ち上げるとかいいだしたら怪しくなってきますが、そんな余裕はないので大丈夫です。まだまだ仕事をしなければなりません。

これらいずれも特に求めたわけではないですが、日々ご縁を繋げることを心がける中で巡り合わせがあり、そんなことになったという他ありません。今日はちょっと、具体的にどんなご縁の繋ぎ方をしているかを書いてみます。

実際のご縁というのは、AがあったからBがあり、XがあってYにつながり、BとYの巡り合わせでZが起き・・・といったように、1つの因果で語れるわけではありません。明示的なつながりもあれば、あることをして物の考え方が変わって新たな境地が開けるといった、本人ですら気づいていないこともあるでしょう。まあ、そんなもんだと思って話半分程度の聞いてください。

無茶振りに応えてみる

社会人大学院にいる時にご近所コミュニティを作り、修了後すぐにソニーに入りました。入社程なく、大学のOB会に誘ってくれた先輩が、ボクシングの世界戦のスポンサーを探していて、ソニーに出してもらえないかと相談を受けました。期限は1週間。リングマットの上にプリントする発注期限のためです。

まあ入ったばかりの人間にそんなことは絶対無理なことは考えなくてもわかりましたが、とりあえず頑張ってみますと答えて動いてみました。ご近所仲間に数億円持っているデイトレーダーがいたので、彼と寿司をつまみながら「視聴率30%の番組にずっと載る広告出してみない?」と軽く打診したら「それ面白いですね」と即決したので、思いがけず無茶振りに答えられてしまいました。

おかげでスポンサーパスをもらい、リング真下の席で観戦したり、控え室の前など、普通はいけないところも自由に歩け、当然誰にも何も言われないという経験をさせてもらいました。その選手はその戦いで見事チャンピオンになり、次の世の中的に相当注目を浴びた世界戦の時は、特に何もしていないのに数十枚のチケットをもらい、ご近所会の人々に上げて喜ばれました(タダでもらったものは当然タダであげます)。

ちなみに近所にデイトレーダがいたのは、大学院の1学年下に彼が入学してきて飲み友達になり、近所に引っ越させたからで、ご縁はつながっている、ということす。

最近の無茶振りは、ある化粧品会社の社長から、コロナ発生直後に、トン単位のアルコールを調達したいとの依頼があり、つぶやいてみたら意外と2トン手配できたということがありました。

つぶやきを拾う

私が早稲田大学の社会人スクールで仕事をしているのもちょっとしたご縁です。サムスン電子で働いている時、大学のイベントに行き、そこであった先生が「うちのゼミ生が企業とビジネスプランコンテストをやりたいといっているんだよね」と、何の気なしに言ったので、ちょっとそれを実現してみました。

もともとコミュニティ運営で200回くらいイベントをやっていたので、その手のイベントを企画することはたやすいことでした。一応、学生が企画運営するという建前もあり、私はアドバイスするだけです。上司の役員もノリのいい人だったので、審査員になってもらい、ついでにタブレットも優勝商品として提供しました。

当然ボランディアで、特にそれで何かしようとも思っていなかったので、そのまま数年経ち、その先生と偶然再会した時に、日本橋にあった大学院が統合され、その跡地にNon-degreeの学校を作ることになり、事務局の人々が四苦八苦しているので、軽くアドバイスして欲しいと頼まれました。

母校のことですし、学びを作ることはもともと興味があったので、当然無償で、しかし相当本気でアイデアを出し、アドバイスしていたところ、仕事としてお願いしたいと事務局から頼まれたのです。

最初は1講座だったのですが、これまた知恵を絞って中身を考え、足を使って講師を探し、あらゆる手を尽くして集客したところ、プロデューサーとしてたくさんの講座を作ってくれと頼まれ、これが今に至ります。

人を選ばず手助けする

ある時あったことのない人からfacebookの友達申請が来て、丁寧にコメントがあったので、とりあえず受けてみました。墨田区に新しくできる大学の事務局長とのことで、私も学びの場を作る立場で興味を持ち、お会いして色々話してみました。

ちょうど墨田区に何人かつながりのある人がいて、せっかくなので紹介したりする内に、特任教員にならないかと言われ、いつの間にやら客員教授ということになってました。まあまだ何かできている訳でもないので、中身がまだある訳ではありませんが、そんなこともあります。

普段行かないところに行く

ある時たまたまヘルスケアのハッカソンに行ってみました。そこにある大学のスタッフが来ており、Fintechの話で盛り上がり、研究所を作ることになりました。ちょうどその少し前に、金融に関するセミナーに行った際のスピーカーが、大変興味深い人だったので、彼を代表研究員として、私も研究員となり、色々な取り組みをしました。

またその縁で、同じ学校が立ち上げた、起業する人のためのプログラミングスクールの責任者の人とも懇意になり、そこのインキュベーションの立ち上げを支援することになりました。ちなみにこの知り合ったきっかけも、やはり無償の人助けでした。

研究員の肩書きは意外に便利で、学校関係者向けのプログラムに参加できるようになります。そこで知り合ったのがある広告代理店の社長で、彼の飲み会のセッティングを色々お手伝いしている内に、彼が立ち上げだNPOの理事になることになっていました。まあボランティアで、必要最低限のことしかしていませんが。

言ってみる

中央区のご近所会をやっている以上、やはり築地本願寺で飲み会をやりたいと思うのが人情でしょう。そんなことを言っていたら、本当に知り合えました。その僧侶が非常にノリが良く、いい具合に色々な話を通せる人だったので、ご近所会の周年など何回か講堂で100人200人規模の宴会をやらせてもらいました。

同様に中央区といえば聖路加国際病院だと思っていたら、たまたまメンバーの医学部の同級生が飲み会をしているところに居合わせ、ご近所仲間になりました。医者は病院の近所に住んでいることが多いので、当然に中央区民でした。近所の病院にツテがあるのはいいことではあるのですが、私と同じマンションに住んでいた女性は、盲腸で運ばれた時に担当医が知り合いの彼だったというようなこともあり、それはそれで良し悪しあったりもします。

気まぐれに人をつなげる

私の大学時代からの友人に、無駄に多才で優秀だが器用貧乏な人間がいて、彼がちょっとした話に乗り、先走って仕事を辞めたものの、その話がなくなってしまい、千葉のスーパーで床磨きの仕事をしていました。

もともとライターで文章が非常に上手く仕事も極めて早いので、私と彼の共通の友人のある出版社の社長に、彼に仕事をあげてくれないかと頼み、社長も気前よく、1冊の本を書く仕事をくれました。それを皮切りに、彼は売れる本のライティングを多く手がけるようになりました。

また、ある起業界隈で良く売れる本を書いた人が、その本を書くことが決まった時にfacebookで「出版が決まり、ライターを探しているのだが」とつぶやいていたので友人を紹介したところ、彼がライティングを担当することとなり、そんなご縁をきっかけに、私もその著者からセミナーのプロモーションの仕事を何回か頼まれることになりました。

まあそういった特定の案件がなくても、何か適当な括りで人を繋げることを、普段からやっていて、そんな人同士が何か新しいことを始めることになると感謝されますし、時には仕事のお声がかかったりします。

軽く手を上げる

会社を辞めて夜間の社会人大学院に通っている時、たまたまそこでイベントがあり、そこであった先輩に声をかけられ、OB会の運営に参加することになりました。月1回ランチタイムにある月例会に参加するのと、イベントを手伝う程度なので、仕事を辞めて昼間は空いていた身には大した負荷ではありません。やがてコミュニティの運営もする中でイベントを連発していたので、ここでもイベント担当のような役回りになりました。

3年ほど前にベンチャー経営者のOB会でも事務局メンバーの募集があり、既に運営の経験もあったので難なく通り、立ち上げの期だったので当初予定の1年よりは長く、2年近くやって次の期に引き継ぎました。

OB会の看板や繋がりは、時と場合によってはそれなりに有り難いものだったりします。ちなみに最近は元いた会社のアルムナイづくりのお手伝いなどもし始めていたりもします。

自分ゴトから場をつくる

私は対面でのセミナーづくりを仕事としていましたが、コロナでそれが一気に消失し、オンライン対応しなければ干上がり兼ねない事態になりました。それまでオンラインセミナーの経験は皆無でしたので、ゼロから学ばなければならず、かといって一人でやるのは大変なので、自分と同じような人のために、オンラインの知見を共有するコミュニティを作りました。

時流とタイミングもあり、半年で登録者は3,000人を超え、そこからも色々新しいご縁が生まれてきました。

ご縁のつながりから本も出しました

本の出し方の講座を友人のライターにやってもらったことで興味を持ち、ご縁をキッカケに始めた学びの場づくりのノウハウをnoteに書き始め、コロナをキッカケに友人である出版社社長に出版企画を出して思いがけず通り、学びの場づくりにオンライン対応を加味した内容の、これまでのご縁の集大成のような本です。経緯の詳細は下記。

売った恩は忘れる

正確には「恩を売る」という感覚はなく、好き勝手にやっているだけなのです。ただ、そんなことを何年も続けていると、言えばなんとかしてくれる人のポジションになりますし、過去にお手伝いした人々が偉くなって、忘れた頃にお返しをしてくれることがよくあります。

やっていることは『Give & Take』のGiverに近い気もします。

そんなことを日々していると、それなりに楽しくなりますので、試してみてください。

著書『オンラインセミナーのうまいやりかた』




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