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[インタビュー] ばいやんII ザイツ新監督、新シーズンに向けて

昨シーズン終盤、驚異の連勝を重ねて、見事チーム史上初の3部リーグ優勝を飾った、ばいやんセカンドチーム。新たな監督、新たな戦力を迎えての新シーズン開幕にあたり、ホルガー・ザイツ新監督が今季に懸ける想いやトップチームとの連携など、ばいやん公式のインタビューに答えてくれた。
【記事リリース日: 2020/9/15】

—— 以下、翻訳 (インタビュー全文)

やあ、ザイツさん。新シーズンに向けた準備期間の真っ只中、8月25日にあなたはアマチュアチームの指揮を取ることになりましたね。それから3週間、調子はいかがですか?

ザイツ監督: キャンパスの運営責任者という立場から、昨シーズンのU-23の試合は、スタジアム観戦かテレビ中継のどちらかで、そのほとんどを観ていた。そのため、いつもチームのことを考え、彼らの状況を良くしたいという思いが大きくなっていった。だから、チームから完全に離れているという感覚は一切なかったね。だが、監督として日々選手たちとともに働くのは、それとはまた別物だと感じるよ。振り返ると、初めてのチームトレーニングや、初めてのチームミーティングは、何か特別な ”感情” の高まりがあったと言えるね。監督という仕事に対し、大きな感激を覚えるのは容易いことだった。

あなたはこれまでもアマチュアチームを率い、その前には、U-19やU-17の監督も務めていました。チームとの再会は嬉しいですね。

ザイツ監督: まさにその通りだ。私たちの下には、優れた人間性や才能豊かな選手たちがいる。そのうちの何人かは、私がU-19やU-17を指揮していた頃からの長い付き合いで、お互いのことをよく分かっている。残念ながら、当時、それぞれの国内ユース選手権の決勝まで進んだが、敗れてしまった。だが、U-23では、レギオナルリーガ(4部相当)優勝、そして3部への昇格と、私たちはこれまで、立てた目標を成し遂げることができた。さらには、プレミアリーグ・インターナショナルカップ優勝という、驚くべき成功も手にした。感謝とともに、決して忘れることのない、素晴らしい瞬間だったね。

同時に、2021年夏からあなたは、ばいやんキャンパス責任者に就任することが発表されました。この2つの役割を担うことになった経緯は、どのようなものですか?

ザイツ監督: 私たちのU-23が素晴らしい躍進を遂げたことで、この夏、選手たちのみならず、監督もその評価が高まった。その結果、(前監督の)セバスチャン・ヘーネス氏と、そのアシスタントコーチを務めたダヴィド・クレシドロ氏は、ホッフェンハイムからオファーを受けた。そして私たちも、この功績と引き換えに、彼らを送り出すこととなった。繰り返しになるが、バスティやダヴィドには、成功や、その目標に向けた仕事ぶり、そしていつも心地よい協力関係を築けたことに対し、心から感謝したい。だが、この短期間での決定を受け、ばいやんU-23の監督に相応しいプロフィールを持つ人物を連れて来るのは難しいことだった。話し合いの流れで、再びアマチュアチームの監督を請け負ってくれないかと、私に白羽の矢が立った。それを受けることに、思い悩む余地はなかったね。

昨シーズンの優勝監督ヘーネス氏とは、電話で話しましたか?

ザイツ監督: もちろん、話したよ。彼とは良い関係を保っている。彼のアシスタントコーチも同様だね。例えば、ダヴィド(・クレシドロ アシスタントコーチ)とは、数日前だが、様々な取り組みについて話すため、連絡を受けたりもしたよ。

現在のあなたのアシスタントコーチは、以前長く共に仕事をしてきたディルク・テシュケ氏で、再びタッグを組むことになりますね。彼は、暫定監督としても過去数週間、アマチュアチームを指揮してきました。彼との協調関係はどうですか?

ザイツ監督: ディルクが居てくれれば、この上なく心強い。私たちは永遠の仲であり、お互いに最高の仕事ができるだろう。それに加え、コーチ陣に在籍する一人ひとりのことは昔からよく知っており、双方にとって理解し合うのはより容易なはずだ。チームに溶け込むというステップは不要となり、その結果、すぐに選手たちやトレーニングの綿密なケアに取り組むことができる。

アマチュアチームは先週、オーストリアのチロル地方でトレーニングキャンプを行いましたね。そこでの練習の狙いは何だったのでしょうか?

ザイツ監督: 多くの連携パターンを練習することに重点を置いた。というのも、登録メンバーの多くが参加することができたからね。私たちは良い状態でスタートし、そして日々さらなる成長を遂げている。それゆえ、進むべき方向へ向かっていると言えるね。しかし同時に、まだ改善の余地もあると思う。

レン・ヤストレムスキと、アレクサンダー・ルンクヴィッツという、強力な新戦力2名が加入しました。現在の状況をどう見ていますか?

ザイツ監督: 選手たちに対し、私たちは信頼を置いている。例えば、私たちのU-19は、昨シーズン絶えず成長し続け、優れたサッカーを見せた。その結果、南ドイツの選手権で相応の結果を手にすることができた。それも、とても若い世代の選手たちと共にね。だが、さらに他にも興味深いことが起きていないか、しっかりとアンテナを張っておくことが、私たちの務めだ。

今シーズンは、3部優勝を果たした翌シーズンとなりますね。このタイトルを客観的に見て、どう評価しますか?

ザイツ監督: 私たちの誰もが、シーズン開幕前には、このタイトルを獲れるとは思ってもいなかった。それどころか、むしろシーズン序盤は、調子の浮き沈みがある可能性も想定していた。私たち全員が分かっていたのは、1~2人の選手については、メンタルとフィジカルともに、厳しい3部リーグでも適応するのにさほど時間はかからないだろうということだった。選手たちの才能や、この数年の育成成果、コーチ陣の仕事ぶりによって、チームは最後までリーグ戦を戦い抜けるだろうことが分かった。そして最終的には、その力を発揮し、リーグ戦王者となることができた。それでも、これはやはり大きな驚きだったね。より高いレベルへ、選手一人ひとりの成長に期待しているよ。

今シーズンの目標は何ですか?

ザイツ監督: 選手たち全員をさらに成長させ、3部リーグへの定着を図りたいね。私たちの任務は、ハンジ・フリック監督がしっかりと育成された若手選手たちを起用できるようにすること、またそれを継続的に促進していくことだ。この実現のため、3部リーグは、私たち監督だけでなく、若手選手たちにとっても、素晴らしい可能性を秘めた舞台だ。今シーズンが終わった後に、ばいやんキャンパスの次なるトップタレントが、ブンデスリーガで出場機会を得て、持ち前の力を発揮してくれる、そうなれば私は嬉しいね。

トップチームとの連携は上手く行っていますか?

ザイツ監督: とても良好だね。サリハミジッチ取締役とは、かなり前からほぼ毎日のように意見を交わしている。ハンジ・フリック監督とは、ようやく最近きちんと話をする機会があったが、その際にトレブル達成を祝う言葉を彼へ送ったよ。ヘルマン・ゲルラント(アシスタントコーチ)とはよく話をするね。彼はご存知の通り、長年キャンパスを経験し、どの若手選手のことも、その長所や短所とともに把握している人物だ。また、ミロスラフ・クローゼ(アシスタントコーチ)も強く関わりがある。U-17の監督を務めていた当時は、私たちと共に働いたね。このように、私たちは強く連携しており、若い選手たちにとっては、トップチームを目指すのに最高の環境が揃っている。より成長を目指すには、選手たちはあらゆる困難とともに自力で戦う必要がある。それを私たちが、多くの経験でサポートしていけたらと考えている。

昨シーズンのことを考えずに戦うのは特に難しいことですか?

ザイツ監督: それはある意味危険なことだね。私たちのメンバーには大きな入れ替わりがあり、昨シーズンとは様変わりしているのだからね。何人かの主力選手たちは、キャリアの次ステップへ進むため、私たちの元を去った。それは、若手育成において、然るべきことであり、私たちの望むプロセスでもある。こうして選手たちは、毎年、大きく、しかしワクワクするような挑戦へと挑むことになる。

アマチュアチームの選手たちには、どのようなサッカーを期待しますか?

ザイツ監督: ばいやんのサッカーだね。私たちはちょうど最近、監督業に関する勉強会を改めて行い、試合への考え方をさらに磨く機会があった。これは要するに、試合を支配するポゼッションサッカーのことだね。今シーズンも、次世代の選手たちとともに、相手チームを私たちの試合のペースに巻き込みたい。それも、ボールを持った時だけでなく、ボールを奪いに行く時も同様にね。私たちの「若き野獣たち」には、是非とも、果敢でダイナミックなプレーを期待したい。思い切ったサッカーや、自分の限界に挑戦するようなプレーをすれば、ミスも起こるだろう。だが、それは私たちにとっては何の問題もない。むしろ、改善点を見つけるチャンスに繋がると考えている。

9月19日に、昇格チームであるトゥルクグチュ・ミュンヘンとのシーズン開幕戦がありますね。この試合に期待することは何ですか?

ザイツ監督: トゥルクグチュは、とても情熱的で歴史あるクラブだ。多くの選手の獲得や放出があったことから、どれほど彼らは昇格の喜びが大きいか分かるだろう。いきなり開幕戦から彼らと対戦するというのは、私たちにとって、ワクワクする大きな挑戦だよ。

▼元記事
https://fcbayern.com/ITV_Seitz

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