元独代表トーマス・ヘルマー氏「ばいやんは、今後も欧州トップクラブと肩を並べるはずだ」
—— 以下、翻訳(インタビュー記事全文)
ブレーマーSVとのDFBポカール1回戦を前に、バイエルンの元キャプテンがドイツ『AZ』紙のインタビューで、ミュンヘンの現在のチームを語ってくれた。また、リーダーであるヨシュア・キミッヒについて「クラブのアイデンティティを体現する選手」と評している。
トーマス・ヘルマー氏の『AZ』紙インタビュー。56歳のヘルマー氏は、1998年にFCバイエルンでDFBポカールを獲得。今週水曜日には、DFBポカールのブレーマーSV対バイエルンの試合が『Sport1』で生中継され、その中でヘルマー氏は実況を務める。
『AZ』紙:ヘルマーさん、FCバイエルンは水曜日に5部リーグのブレーマーSVとの試合で、DFBポカールが始まります。リーグ戦とカップ戦のダブルは、今シーズンも再びミュンヘンのチームにしかできないのでしょうか?
トーマス・ヘルマー:もしバイエルンがブレーメンで負けるようなことがなければ、そうだろうね。(笑)
アマチュアクラブが、センセーションを巻き起こせると思いますか?
いや、そうは思わない。そのためには、アンダードッグにとって多くの要素が必要になってくるだろう。この対戦ができること自体が、ブレーマーSVにとってのハイライトだ。今一番大切なのは、全員が試合を楽しみにし、その瞬間を楽しむことだ。
あなたにもキーワードがありますね。今回、実況としてスタジアムに立つことです。これまで務めた、TV番組『ドッペルパス』の司会者を辞め、今度はポカールの試合に出演します。つまり、再びファンのそばに戻りますね。
ファンがスタジアムにいると、まったく異なる体験となる。ずっと素晴らしくなったね。私も同じく、コロナの時は『ドッペルパス』の収録でスタジオ観覧者がおらず、寂し気持ちになったんだ。今回、新たな仕事を非常に楽しみにしているよ。
ユリアン・ナーゲルスマン監督も、FCバイエルンで新たなプロジェクトに着任していますね。これまでの数週間をどう評価していますか?
新たなコーチングチームには、時間が必要だ。欧州選手権を終え、多くの選手たちにとっては準備期間がかなり短かったね。始めから全部ぴったりと合うわけではないのが普通さ。バイエルンは、ドルトムントでのスーパーカップや先日のケルン戦のように、良い結果を出すことができる。これは、チームのクオリティやメンタリティを示すものと言えるだろう。
バイエルンのチームは、3つの大会でタイトルを狙うのに十分な強さを持っているのでしょうか?
問題は、全体的に十分なクオリティの選手層があるかどうかだ。間違いなく、怪我人を多く出すわけにはいかない。とはいえ、私はバイエルンが、これからも欧州のトップチームと肩を並べることができると確信しているよ。
パリ・サンジェルマンのようなクラブが大型補強を行っているというのにですか?
そうだね、パリの場合は、まずどうなるか見てみないとね。ネイマールや、キリアン・ムバッペ、リオネル・メッシの3人が攻撃時に、どのように機能するか、つまり彼らが互いに噛み合うかどうかだ。彼らはビッグネームであると同時に、大きなエゴを持っている。パリは今シーズンのチャンピオンズリーグを勝ち取るべくあらゆる努力をしているが、その目標達成のためには、ピッチ上で「真のチーム」でなければならない。だからこそ、FCバイエルンにはチャンスがあるのだ。
今週、ヨシュア・キミッヒと重要な契約延長がありました。このFCバイエルンのシグナルを、どう捉えていますか?
まず、代理人を通してではなく、自ら契約交渉を行ったというキミッヒの能力には目を見張るものがあるね。ピッチ上でも、自信を持って前進している。キミッヒは、FCバイエルンのアイデンティティを示す存在だね。それは、ただチームのロゴマークにキスするだけではない。ハサン・サリハミジッチ取締役やオリバー・カーン社長は、契約延長のために素晴らしい仕事をしてくれた。レオン・ゴレツカは、キミッヒと完璧にマッチしている。二人ともそれは分かっているだろう。
キミッヒは、先日のケルン戦で口笛でのブーイングを受けた、チームメイトのレロイ・サネを擁護しましたね。それはどのようにお感じでしたか?
もちろん、自分の応援するチームの選手が交代する際、ファンがブーイングや拍手をするのはいただけない。私はサネを信じているが、彼自身ももう少し心をオープンにし、違ったボディランゲージを見せる必要があるかもしれないね。
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