可愛がられない新入社員
先日何気ない会話の中で、少し気になる事があったので
記録&自分の考えを書いておきたいと思う。
「可愛がられる新入社員とそうでは無い新入社員の違いは何だろう?
今2人新入社員の後輩がいるんだけど、1人とは口もきいてない。
本当に生意気で、とっつきにくいんだよ、その子・・・」
様々な視点があり、それぞれの立場から全く異なる意見になるとは思う
話ではあるが、一つ人事の立場から考えてみたいと思う。
可愛がられている状態とは
まず、新入社員が現場で可愛がられているとはどの様な状態なのか。
ここで言う可愛がられている状態とは、子供が可愛がられている状態というよりは、組織にうまく溶け込めている状態と言い換える事ができる。
組織の中で新入社員に期待されることは
・素直であること
・プラス発想であること
・愛嬌があること
・気配りができること
等仕事の能力が前面に来ることは少ない。
仕事の経験を積み、失敗から学び、先輩から薫陶を受け
着実に成長する為の環境が整っている状況が「可愛がられている状況」だと
言えるのではないか。
少し強引だが、「素直さ」と「社会性」がある新入社員は可愛がられる。
採用担当者の落ち度
人事の視点から書くと、まず言える事が採用の失敗である。
素直さ、社会性の基本的な素養は面接やアセスメントで
見極めることが十分可能である。
それをスルーしてしまったことは
「素直さや社会性のない方を見極められなかった」
ということであり、採用を行う人事の責任だと言える
(採用人数のKPIばかり重視するとこの傾向がより強まるのは言わずもがなである)。
社会性不足を見極める
誤解を恐れずに社会性を具体的に書くと
・「勉強はできるが、電車で床に座り込んだり、化粧をしていても何とも思わない」
・「言われた事はきっちりとできるが、周りが困っていても何とも思わない」
等の方々を能力はあるが社会性が無い方々(語弊はかなりあると思うが)と定義すると、それを見極める為にはどの様にする事がよいのだろうか。
インターン等で長期で見れる場合は良いが、問題は面接数回で見抜かなければならない場合である。
まずはSPI等のアセスメントからあたりを付けることは可能である。
(SPIだと性格の傾向欄、価値的傾向欄、人物像および人材活用に関するコメント等からあたりをつける)
あとは面接でコンピテンシーを探っていく中で確認していく事が基本だ。
新卒採用担当とは
採用を取り巻く環境は日々厳しくなっており、やらなければならない事は
増える一方である。
あの手法が良い、この手法が良いと新しい技術も多く出てきている。
しかしながら、各論に踊らされるのではなく、目的とTODOを日々考えながら仕事を進め、応募者の能力だけではなく素直さ、社会性を正しく見抜き企業、新卒双方を幸せにできる人物こそ新卒採用担当である。
愛想が良いだけのポンコツでは決して成り立たない。
カトキチ@組織・人材開発コンサルタント
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