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現在10歳の子供は50%の確率で107歳まで生きる

以前、「LIFESHIFT(東洋経済社)」という本を読み、
昔、近所のおばあちゃんが「100歳まで生きて銀杯をもらう」と言っていたのを思い出した。おばあちゃんは無事銀杯をもらえたのだろうか。
もう30年近く前の話だが、当時100歳の人なんて周りには一人もいなかったと思う(知っているのは成田きんさん、蟹江ぎんさんくらいであった)。

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この100歳になると総理大臣からもらえる銀杯だが、制度開始時の1963年には合計で153人、2019年は37,005人と対象者が約60年で200倍以上に膨れ上がっているそうだ。
そして、UCバークレーの研究によると更に寿命は延びていくことになり、政府も2017年に「人生100年構想会議」なるものを立ち上げている。

政府ついでに、厚労省は、5年に1度「完全生命表」という表を更新するが、
この表は、国勢調査の結果を基にして、年齢ごとの「平均余命」を計算した結果である。
私が現在39歳なので、、、あと39年の可能性が50%、丁度折り返し。

「さて、お金どうする?」

昨年、麻生財務大臣が「老後に2,000万円必要」と発言し、炎上したことは記憶に新しいが、若い世代ほど「そんなもんじゃない」が可能性としては高いのだろう。
60歳まで勤め上げて、65まで再雇用、あとは退職金と年金で逃げ切る事ができる方は先細っていく様だ。

そんな逃げ切りが出来ない方は、何らかの収入を得ていく必要があることは言うまでも無い。
何らかの収入を得るためには不動産や株等の資源を運用するか、人的資源、つまり自分の体を運用するかのどちらかしかない。

つまり、逃げ切ることが難しく、投資の見識もない方は自分の人的資源を活かし、働き続けなければならないということである。
よくあるお金系の話だとここで投資を学ぼう!となるのであるが、本日はそちらではなく65歳以降も働き続けるためには~という話を進めたい。

現役時代を長くするために

長く働くのか~ヤダな~と思っている方もいると思うが、
勘違いして頂きたくないのは、「誰でも長く働き続けられるわけではない」ということである。

働き続けるためには貢献できることが必要であり、

労働意欲があること→心身ともに健康であること→(協調性があること)
→マルチステージへの心構えと準備ができていること→経験やスキルがあること

この様なハードルがありそうだ。

まず、いくら寿命が延びでも健康でなければ働き続けることは難しなる。
2016年の厚生労働省発表によると、男性で平均8.84年、女性は12.35年
日常生活に制限がかかる老後を過ごしているそうだ。

注意して頂きたいのは、健康寿命=働き続けられる年齢
ではないことであり、労働寿命はさらに短い可能性が高いということである。

働けない期間がかなり長い・・・と私は感じたがいかがであろうか。

少しでも労働寿命を延ばしていきたいところであるが、それには若いころから健康に配慮した生活を送り続けることに加え、マルチステージへの心構えと準備が必要である。

マルチステージとは、今までの教育→勤労→引退の3ステージではなく、様々なステージが入り混じるということである。

ライフシフトではこのマルチステージについて以下の様に書かれている。

人々はより多くのステージを経験することになるでしょう。
例えば、旅や留学などを通じて幅広い進路を探るステージ、
自由と柔軟さを求めて小さなビジネスを起こすステージ、
さまざまな仕事や活動に並行して携わるステージなどです。
そして、こうしたさまざまなステージを行ったり来たりする「移行期」も必要となります。

つまり、今までのように一つのキャリアではなく、様々なキャリアを歩んでいくことが労働寿命を延ばすことにつながるということである。
50歳で大学院で学びなおしても、カウンセラーの仕事を始めても、ユーチューバーになってもプログラマーになってもそれらの準備等の為に一見プータローの様な状態でも良いということだ。
しかし、そのプータロー状態の旦那を妻が許してくれるだろうか。
自分自身は不安に打ち勝ち、信念を持って進むことができるだろうか。
現在の社会に行けるハードルは低くない様に思える。

自分たちの子供は107歳まで生きる可能性が50%ある

さて、少々脱線したが、現在の30代ですらそんな人生が見えているのである。自分達の子供世代は一体どうなっているのだろうか。

DIAMONDonlineで
「今10歳の日本の子どもは「107歳まで生きる確率50%」の真相」

と題し触れられているがデータの見方には注意したいところだ。

しかしながら、自分たちの子供世代にはこのマルチステージがスタンダードになっていることが予想される。それは、親世代があまり育んでこなかった能力が求められることになりそうであり、具体的には
3ステージの価値観は邪魔なものにすらなってしまいそうだ。

マルチステージの時代を生きるためにその価値観を「子供と共に学んでいく」「子供に教わる」そんな姿勢が必要なのかもしれない。



カトキチ@組織・人材開発コンサルタント

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