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私が家族にかけていた魔法の正体

『もうやだ、保育園行きたくない』直前まで、『さぁ!もう出るよー!!』と夫を急かしていた娘の心がいきなり塊のように重さを持ちリビングの床に根を張りはじめた。何やら、水筒を夫が昨日、保育園に忘れてきたのが嫌らしい。何か一つNGが出ると、途端に娘の心は投げやりになる。

困惑する夫が可愛そうなので、私はいつものように助け舟を出した。「あれ?まだ8時台だよ!!9時前に着いたら、AちゃんやBくんが娘ちゃん、今日は早いねー!!って喜んでくれるんじゃない?いつもより長く遊べるよ!!」娘は不機嫌極まって保育園にのんびり行くことも多いので笑、早く行くとお友達や先生が「今日は早いねー!」と、褒めてくださるのだ。そして、彼女はそれが好きらしい。だから、“保育園に行ったら楽しいことが待っているよー”というのを、私も自分の心の中にそんな情景を描きながら、めっちゃ楽しそうに伝えてみた。

『そうだった!!AちゃんやBくんはいつも早いからもういるはずー!!でもCちゃんよりは早く着けるかもなぁ♪早く行こう行こう!!』あっさりノリノリになる娘。素直で可愛いヤツめ…!!と、心の中で思ったのも束の間、今度は『でも、水筒がなーい』と、またしても嘆き始めた。。。夫が、「これじゃダメかな?」と手にしたタンブラーボトルは、娘の名前の一部がブランド名に使われているもの。そうだ!今度はこれを使おう!!

「あれ??あの水筒には娘ちゃんの名前が書いてあるなー!!〇〇先生に、これ娘ちゃんと同じ名前なんだよー!!って自慢しちゃえば??」と、今度は、保育園の先生に登場して頂いた。この先生は担任ではないのだけど、娘の細かい持ち物や髪型の変化などに気付いてくださるので、娘はいつも『これはお母さんとお揃いっぽくない?』、『今日の髪型は自分でやったんだよー』などど、いろんなことを先生に伝えている娘の大好きな先生の一人である。いつも娘が嬉しそうにその先生に話している姿を思い出しながら、再現してみたら、これまた娘の心に響いたらしい。『いいねぇ!!先生、びっくりするかなー??ダディ、早く保育園行くよー!!』と、けろりとご機嫌な娘に早変わりした。

こんなやりとりは、日常茶飯事なので笑、夫はいつも「小夏は人をその気にさせる魔法を使う!!」と、散々言ってくれるのだけど、ふと、今日は、「これってコーチングスクールで学んでいることと同じだなぁ」と、感じた。保育園に行った=未来の楽しい姿を子どもに臨場感を持って伝えることで、家に留まる=現状よりも未来の方が自分にとってふさわしい!と、娘の脳に刷り込んだのである笑 

刷り込んだというと聞こえが悪いな…笑 別に「相手を思い通りにしよう」としているわけでは決してなくて(ちなみにそういう邪心は相手に超伝わるので、そう意図した瞬間に相手は思う通りにならないのでお気を付けてw)、単に娘に楽しい1日を過ごして欲しいだけだったんですけどね。純粋に「これは相手にとって、素敵な未来となる!!」と信じ込んでるから、全力で伝えられるし、相手の心にも響くのである。娘にとっても「やりたいことか?」というのが大切で、本当に娘が保育園行きたくないなら、それは受け止めるんだけどね。行きたいのに、ちょっとしたきっかけで気持ちが折れているだけの時は気持ちを立て直したら、保育園に言った方が楽しいのである。だから全力で背中を押すことにしている。

そういえば、超激務だった夫が18時台に会社を出るようになったのも、育休取ったのも、トーストすら焼かなかったのに家事全般なんでもできるようになったのも、同じように、「これを達成した未来はあなたにとって絶対プラス!!むしろ、あなたの望む未来を一緒に作ろう!!」とプレゼンしまくった結果なのだよなー。相手ができると信じる力、それを達成したら相手が嬉しい!楽しい!大好き!な状態になると信じる力。この力、私はめっちゃ強い自信があるのだけど、それは家族だけでなく、コーチングにも活きているのである。

そんなことを感じた朝。ことの発端になった“保育園に忘れてきたはずの水筒”は、なんと自転車の籠の中に入っていたらしい。家にあったんかい!!笑 我が家は今日も呑気に本気で生きている。

3-5年後に家族で世界に飛び出します、たぶん◎