見出し画像

観光危機を経て、ecbo2.0へ

noteの皆さま、はじめまして。ecbo代表の工藤慎一です。
当社は観光客向けに、コインロッカーの代わりに荷物を店舗で預かるシェアサービス「ecbo cloak」をメインに提供しています。新型コロナウィルスの影響で、サービスを一時停止し、売上も大きく減少しました。

このnoteは、創業からコロナの観光危機を受け、ecbo社としてどのように行動し乗り越えてるかを、僕の振り返りもかねて書き留めたいと思います。

ecbo株式会社とは

ecbo社は、2015年6月2日に創業し、6期目に入ったベンチャー企業です。
創業当時、世界ではUberやAirbnbなどシェアリングサービスが伸びてきていた中で、我々は人々の「モノ」の所有の仕方に着目し課題を感じました。
『世界中のモノの循環を滑らかにする』ことが、ecboのミッションです。テクノロジーを駆使し、持続可能な物流をより安く提供できるように、サービスを開発運営しております。
まるでドラえもんの四次元ポケットのように、「必要なモノが、必要なヒトに、必要な場所で利用できる」世界を作っていくのが、我々の使命です。そういう世界を想像するだけで、毎日ワクワクしてしまいます。
このミッションを下に最初に誕生したサービスが、「ecbo cloak(エクボクローク)」です。


最初のサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」


創業から1年半、2017年1月に待望の初サービスを正式ローンチしました。ミッションから逆算し、まず自分たちが滑らかにすべきモノは何か?と考えた際に、着目したのが「観光客の荷物」でした。
そして誕生したのが、世界初の荷物預かりサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」です。

これはコインロッカーの代わりに、店舗の空きスペースを活用して、観光客のスーツケースを一時的に預かることができるサービスです。

これまでは荷物を預けるといえばコインロッカーでした。一方でロッカー不足によって、荷物預けられない「コインロッカー難民」は毎日17.6万人にも上ります。需要は確実にありました。

「50年ぶりのコインロッカー革命」というキャッチーなタイトル記事を出しいただいたメディアの皆さんのおかげもあり、国内だけでなく海外にもサービスは認知されていきました。
荷物預かり店舗として加盟いただいたパートナーも、全国に広がり、JR東日本やJR西日本にも資本業務提携しました。

国内のイベント需要を見込み、イベント会場や主催者と協力し、スポーツ試合やライブ会場で臨時の荷物預かりブースを開設するなど、オリンピックに向けてブーストをかける意味でも注力していました。取り組みを通じてさらに一般の方に広くサービスを知ってもらえるきっかけとなっていたし、困っている方の役に立てていることを肌で感じられました。

そして2020年の春、これから「エクボクローク」以外の新事業含め、さらなるサービス展開に向けて邁進していこう、と動いていた矢先の、世界的なコロナのパンデミックが起こりました。

コロナを受けて

突然襲ってきた脅威によって、自分たちがやりたいことができなくなっていく。最初こそは、いずれ元の日常に戻るだろうという淡い期待を持ちながら、一時的な出来事であるという認識で収まる時を待っていたと思う。
積み上げてきたものを横から粉々にされた。成長が見えてきていた時期だったからこそ、本当にもどかしかった。チームで話し合い、いずれ回復する将来の観光需要に目線を移し、できることをやっていきました。

①ecbo cloak(エクボクローク)のサービス提供を一時停止
②コスト調整&ランウェイの確保
③将来への投資

1つ目に、コロナ禍でサービスを提供できる体制にないと判断し、サービスを一時停止することにしました。「エクボクローク」には多種多様な加盟店に様々な人たちが荷物を預けにきます。我々としては、サービスの継続=感染拡大に寄与すると考え、対策が十分に取れるまでサービスを一時停止するのがベストだと判断しました。

2つ目に、「コスト調整」です。これが一番辛かった。チームの助けもあり、早く動くことができました。大きくは人員の整理とオフィスの解約でした。人員は、休業通知を伝え、転職または出向という形を提示し、各々今後のキャリアを考えて判断を任せました。転職のメンバーもいれば、アソビュー山野さんが考案した「災害緊急支援プラットフォーム」にecboも参加させていただき、「出向」という形でecboに在籍したまま別の会社で働くという形を取りました。
そしてありがたいこと、このコロナ禍で出資いただいた株主にも巡り会うことができ、ランウェイも確保できました。

最後3つ目は、ecboのミッションに立ち返って考えました。
「世界中のモノの循環を滑らかにする」というミッションのもと、今自分たちにできることは何だろう?と考えました。至った答えは2つあります。まず一つ目は、「ecbo cloak」を将来のために開発刷新することです。4年前に突貫工事でつくったこともあり、技術的に今後5年10年やりたいことに追いつかないシステムベースでしたので、これをデザインも含め根本から作り直すことにしました。
そして2つ目は、2019年9月に発表した「ecbo pickup(エクボピックアップ)」を拡大させることです。

宅配物受け取りサービス「ecbo pickup(エクボピックアップ)」

ecbo pickup(エクボピックアップ)は、ecboに加盟する50業種以上の店舗で、宅配物を店舗で受け取れるサービスです。スーツケースを預かるだけでなく、日常的な宅配物も預かることで、店舗と地域住民との交流を促進させるサービスです。そして最初のECパートナーとして、Amazon Japanと業務提携しました。Amazonサイト内でecbo pickupの加盟店舗(Amazon内では「Amazon Hub カウンターと表記」)が表示され、利用できます。

コロナを受けEC率の増加に伴い、利用も成長してます。皆さん在宅しているので、利用はないかと思いきや、家族で住んでいる方の利用や、出勤を余儀なくされている単身の方の利用がサービスの成長に貢献しています。

2020年8月から、コロナ対策をしpickupサービスを再開しました。まずは東京エリアを中心に店舗パートナーを増やしてます。そして12月にはカラオケルーム「歌広場」と提携し、東京エリア全55店舗も導入いただきました。

2021年は、pickupの提供エリアを全国に拡大させていきます。うちの店舗で宅配物を受け取るよ!って方は、ぜひ連絡ください!お待ちしております!Twitterでもfacebookでも、気軽に連絡ください!

2021年は、観光危機を経てecbo2.0へ

メインサービスの「エクボクローク」に関しては、2021年1月上旬の緊急事態宣言を受けサービス停止期間延長しました。1日でも早く世界で蔓延するコロナが収束することを願っています。
そして、ecboのミッションは変わりません。プロダクトを磨き上げ、よりミッション実現に近づけるようにしていきます。
店舗の空きスペースを通じ、モノの預かり、受け取り、モノの移動を、世界中どこにいてもボタン一つでできる世界を、僕は見据えています。
今は、それに対応できるシステムを改めて構築していくまたとない機会と捉えてます。社内では、このプロジェクトを『ecbo2.0』と呼んでます。

人々が重い荷物を持って移動する世界が、再びやってくるのを楽しみにしてます。世界中の人が忙しく移動する未来を心待ちにしているし、それを想像するだけでワクワクします。

コロナ禍でバラバラになったメンバーのみんな、またいつか同じミッションを追いかけられたら嬉しいです。
大きな危機を受けましたが、会社はより筋肉質に、僕も意識に大きな変化がをあったと感じてます。

一周まわってスタートラインに戻りましたが、5年前から僕の気持ちは変わらず、2025年までに世界500都市でecboの体験を提供します。

そんな世界を想像したら毎日ワクワクです。
少しでもこのワクワクに共感した方は、ぜひ第2創業期のecbo社にドアノックしてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!
写真は年末に共同創業者のケンと撮った写真。いつもありがとうね。
また定期的にnoteで発信していきます。

工藤慎一

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?