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No.4 ブリーフシステムとセルフイメージ

ブリーフシステムとは日本語で"信念"と訳されていて、"自分が信じる世界(宇宙・事柄)"のことを言います。認知科学の用語で"内部表現"と呼ぶ場合もあります。ブリーフシステムのうち、特に"自分に関する事柄”のことをセルフイメージ(自己イメージ)と言います。


前回の記事では、人間の脳は「言葉の入出力によってイメージを想起させる」という性質と「リアリティの高いイメージに引きつけられるかのように無意識が向かっていく」という2つの性質を持っていて、この二つの脳の性質を利用して目標達成を行う技術が"アファメーション"であるという話をしました。

"リアリティの高いイメージ"はブリーフシステムの一部”になります。「リアリティの高いイメージ」とは視覚的な感覚だけでなく、人間が感じられるクオリア全部(概念とか感情といった心理レベルのイメージも含む)の感覚のことを指しますが、ブリーフシステムはクオリアだけを表す概念ではありません。


感覚として意識に上がる情報は、人間が受信している全情報のうちの極一部に過ぎません。人間は意識に上っていなくても大量の情報を受信しており、無意識レベルで"自分だけが信じている世界"を構築しています。

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我々の脳(生体)はブリーフシステム(自分だけが信じている世界)へ向かうことを目的とした機械であると考えても良いです。自動制御装置を備えたミサイルが目標に向かって自ら機体を微調整しながら空中を移動するのと同じように、人間もブリーフシステムに向かって全細胞が生体の行動及び状態を微調整しながら生命活動を続けています。


人間の生体は自動制御システムが予め備わっているため、人間である限りこのシステムから抜け出すことは出来ません。なぜこのようなシステムを備えているのかはわかりませんが、事実としてこのシステムを受け入れる必要があります。


それが良いかどうかは別として、今の我々にできることはこの生体の自動制御システムを最大限に活用することだけです。


セルフコーチングは人間の自動制御システムを最大限に活用して"自分"という機械を乗りこなす操縦技術です。

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では、私たちはどのようにして"自分"という機械を操縦しているでしょうか?


私たちは脳内にブリーフシステムを構築することによって"自分"という機械を乗りこなしています。


どんなブリーフシステムを構築するかを考え、現状のブリーフシステムを書き換えて再構築すれば、"自分"という機械はオートモードでその新しいブリーフシステムを実現すべく動き出します。




ブリーフシステムは意識及び無意識が認識している世界です。それは、心から信じている世界と言い換えることもできます。


よく宗教などでは「信じることで救われる」といった言葉によって信者の信仰心が高まり、本当に幸福(救われた状態)になる場合があります。これをコーチングの理論で解釈するなら、「救われることを信じたことによって、「救われる」という状態がブリーフシステムとして出来上がり、生体がその方向に向かって行ったため」と考えることができます。

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また、心から確信していたのなら、脳はブリーフシステムに"その確信"を存在させてしまいます。「神は存在している」と確信してる人のブリーフシステムには本当に神が存在しています。例えば、多くの日本人が実際に見たこともないのに「天皇陛下は存在している」と確信しているわけですが、私たちのブリーフシステムの中に天皇陛下が存在しているのは"その確信"が伴っているからです。


人の存在も神の存在も"脳が作り出している存在"です。我々は、主に視覚的に認識できるものを存在として認めます。また、匂い物質などの目に見えなくても五感で感じられるものも存在として認めます。そして電磁波や磁力のように、五感で感じられなくても、この宇宙に何らかの影響をもたらすものも存在として認めています。逆に自分を含む、この宇宙に何の影響も与えないものを我々は"無"と呼び、存在を否定します。


では、もし、"神という概念"が、自分を含むこの宇宙に何らかの影響をもたらしていると認めていたら(確信していたら)どうでしょうか?この場合、自分のブリーフシステムにおいては「神は存在している」と言えます。


私たちが認識している世界(ブリーフシステム)は脳が作り出した情報です。その情報が神を作り出していれば、神は存在しますし、「救われている状態」が作り出されていれば、「救われている状態」が現実の実感として現れます。


若干話が逸れましたが、それだけ私たちの脳は自由自在に様々なブリーフシステムを構築している(構築できる)ということです。


とは言え、無意識レベルのブリーフシステムを書き換えるにはそれなりの技術と訓練が必要です。


今この技術について言及すると話が終わらないので別の記事で書きますが、その多くは言語化して理解できるものではなく、体感で感じ取るものです。一度自転車を乗ることができればその感覚は理解できるかと思いますが、一度も自転車に乗ったことのない人にその感覚を言葉で説明するのは難しいのと同じ理由で、実際に経験しなければ理解できないものです。


"特定のコーチ"によるコーチングを受けることによって、無意識のブリーフシステムの書き換えを体感することができます。自転車を後ろから押してもらって、走る感覚を掴めれば、自分一人で乗れるようになるのと同じように、無意識のブリーフシステムの書き換えもコーチングによって一度体感してしまえば(体感をちゃんと認識できていれば)、あとは自分一人でセルフコーチングを行うことによって無意識のブリーフシステムの書き換えが可能なります。


" 特定のコーチ"と言ったのには理由があって、巷に溢れている殆どのコーチは、質問と傾聴を主として意識的なブリーフシステムを固定させるコーチングを行なっていて、ブリーフシステムの書き換えは行っていないからです。


想像の限界を超えたレベルのゴールを達成したければ、クライアントの無意識に直接的に介入してブリーフシステムを書き換えることができるコーチを選ぶことです。(宣伝になりますが、ちなみに苫米地式コーチングの認定コーチは、無意識のブリーフシステムの書き換えを訓練し、習得している数少ないコーチです。↓)


ブリーフシステムの書き換えを行わないコーチングであっても、「こんな目標があります!」と明確に心から達成したと思えるゴールがある人に対して、思考の整理や行動の選択を促すことは可能です。思考が整理されたり、モチベーションが上がったりと言った効果を実感できるかと思います。(コーチの技量にもよるかと思いますが)お試しで無料でコーチングを行っているという方もいらっしゃるので、色々なコーチのコーチングを受けてみるのも良いかと思います。


私のクライアントの場合は、大抵の最初の1回目のセッションでゴールが書き換わります。セッション前には想像もしていなかったゴールになる場合もあれば、より高いゴールになる場合もあります。(私のパーソナルコーチングに興味をお持ちいただいた方は↓のサイトをご覧ください。)


ゴールがより高くなるのだから、当然、達成されたときの結果も大きなものになります。また、無意識のブリーフシステムの書き換えを体感を通して実感できるため、セルフコーチングのスキルも飛躍的に上達します。


一般的なコーチングはゴールを明確にして"固定"します。苫米地式のコーチングの場合は、むしろ逆にゴールを揺らがして"変動"させます。いつの間にかより大きなゴールへと更新されるのです。


同じコーチングとは言っても、実際には真逆のことをやっています。(共通して同じことをやっている部分もあります。)


目的に応じて、コーチを選ばれると良いかと思います。特に苫米地式コーチングは一回あたりのセッション価格が高額な場合が多いので、よく検討してからお申し込みください。


あと、何年も特定のコーチとコーチング契約を結んでいる方がいらっしゃいますが、コーチとクライアントが依存関係になっているのは良くありません。セルフコーチングができるようになってコーチから自立するのが望ましいです。そのため、コーチを選ぶ際は、セルフコーチングを活用して何らかの実績を上げているコーチを選べば、セルフコーチングの相談もできるため良いかと思います。


では、ブリーフシステムを書き換えて、より素敵なゴールを設定しみましょう。目的地を入力しておけば"自分"という機械は、自動的にその目的地へと向かってくれます。

★まとめ★
・ブリーフシステムとは"自分が信じる世界(宇宙・事柄)"のことを言う。ブリーフシステムのうち、特に"自分に関する事柄”のことをセルフイメージ(自己イメージ)と言いう。
・人間は意識に上っていなくても大量の情報を受信しており、無意識レベルで"自分だけが信じている世界"を構築している。
・我々の脳(生体)はブリーフシステム(自分だけが信じている世界)へ向かうことを目的とした機械である。その機械を操縦する技術のことをセルフコーチングという。
・私たちは脳内にブリーフシステムを構築することによって"自分"という機械を乗りこなしている。
・"自分"という機械はオートモードでブリーフシステムを実現すべく動いている。



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