【プログラム詳細・ロングステイ】東川町でつながる実験(1/18〜3/30@1ヶ月滞在+オンライン)
こんにちは、Compathの安井(さき)と松尾(めいちゃん)です。
昨日は、校舎の窓からくっきり旭岳が見えました。きっと今月中に、山には初雪が降ります。
今日は、先日コンセプトと概要をお伝えした、2025年冬に実施するロングコースの詳細をお届けします。
ざっくりこんなコースです
このコースのテーマは「つながり」です。
自分とのつながり。自分は何を感じていて、心はどんな方向に向いているんだろう?
他者とのつながり。「常時接続社会」と言われるけれど、本当の意味で、繋がっているのは、誰なんだろう。
社会とのつながり。社会が遠くの誰かが作ったものになってしまって、社会をつくっていく手触りがだんだん薄くなっていく。
自然とのつながり。人間は自然の一部のはずなのに、人工物に囲まれていると、恵みを自覚することも多様な種と共に生きていることもわかりづらくなってるのかもしれない。
これらのつながりを改めて捉え直し、心地よいつながり方を模索していく時間に。
1月中旬〜2月末までは、毎週1回ペースで、オンラインの学び、3月はまるっと約1ヶ月、東川町に暮らしながら学ぶコースです。
前半のオンラインプログラムでは、視点を広げる、深めるきっかけになるインプットの時間と、仲間との対話やワークを通して、自分自身の考えをアウトプットする時間、どちらも半々ぐらい。3月は、ぐいっとアウトプット、考えを元に、実際に東川町という社会で、実験してみる時間です。
こんな人におすすめ
このコースをオープンするにあたって、実は夏から、いろんな方とお話をして、どんな方にどんな学びが必要なのか、探究を続けてきました。どんな方にもひらかれたコースですが、こんな方にぴったりかなと思っています。
学校や職場の長期休暇中や離職期間中。これからの生活をより豊かなものにするために、自分や社会をじっくり考えた上で、新しい生活を始めていきたい人
自分だけではなく、何か他者や社会のためにできることをしたいと思っているけど、何から始めたらいいかわからない人
知的好奇心旺盛で、日々YouTubeやPodcast、本を通して、知識を学ぶのが好き。そろそろアウトプットや、学んだことを活かして行動してみたいな、という人
今住んでいるエリアからの移住(特に北海道)を検討中。北海道、東川町で一度暮らしてみたい人
実際にどんな学び、プログラムがあるの?
学び合う、やってみることから始まる学び
私たちは「学び合う」ことを大切にします。一方的に講師からインプットを受ける学びではなく、参加するみなさんの声やアクションが、その場にいる講師や運営メンバーを含めた、全員の学びになるのです。授業の大枠は、私たちが決めていますが、みなさんの声を聴きながら、その場に集まるみなさんにぴったりの学びの場になるように、授業の内容や形を柔軟に変更していけたらと思っています。
また、コース中に講師からお届けするインプットは、あくまで、学びの触媒。知識を吸収するだけに留まらず、そこから自分や他者との対話を通して、自分の日常に繋げ、実際にそのインプットを受けたアクションを、みんなで起こしていきたいと思っています。実際に「やってみる」ことから始まる学びもありますし、その方がきっと、この場の学びが、みなさんの血肉となり、日常を変えていくものになると考えています。
具体的なプログラム(1/18-3/1@オンライン)
DAY 1(1/18 土 10:00-18:00)わたしの物語とつながる、聴き合う土壌をつくる
この日は、まるっと一日をかけて、自分自身の学び、仲間と一緒に対話したり共同作業をしたりする土壌づくりをします。
Compathでは、みなさんの声、アクションが、他の仲間たちやCompathの学びになります。だから、誰もが安心して、声を上げたり、アクションを起こせる空間をつくるのが、とっても大事。
ひとりの人間として、どんな人なのか、どんな凸凹を持っているのか、どんなストーリーがあって、ここに参加しているのか、そんなひとりひとりの物語をシェアしあうところから始めたいと思っています。
この物語は、お互いがどんな人なのか分かって、全員の安心につながるだけではなく、これから学びを進めるみなさん自身のお守りにもなるかも。自分で自分のことを再認識することで、より心地よい方法で、他者や社会とつながることができると思うのです。
DAY 2-3(1/22 水 & 1/30 木 20:00-22:00) 民主主義と「わたし」とのつながりを考える
Compathのモデルとするフォルケホイスコーレは、民主主義の学校とも言われます。民主主義は、選挙や多数決などを代表とする政治体制として認識されがちですが、私たちは、ひとりひとりが声を上げ、その声をもとに、みんなにとっての最善を選んでいくこと、ひとりひとりがよりよい社会をつくり続けていくことだと思っています。
DAY 2では、デンマークと日本の二拠点生活を約20年間続け、北欧の生活やイノベーション手法等、あらゆるものの根底に流れる民主主義を発信している、安岡美佳さんを講師にお呼びします。安岡さんから、デンマークに暮らし、ICTとそのデザイン等を研究をしながら深められた考えのインプットを受け、私たちにとっての民主主義とは?自分とみんなが生きやすい社会をつくるためには?を対話できたら。
DAY 4-5(2/7 金 & 2/13 木 20:00-22:00) どうしたら私たちはよき祖先となれるか?ー 過去と未来とわたしたちとのつながりを考える
私たちは、先祖代々継承されてきたものたちの上に生き、さらに私たちが、いまこの瞬間も未来をつくっています。DAY 4-5では「つながり」の時間軸を、過去から未来まで広げます。
DAY 4では、講師に松本紹圭さんをお迎え。僧侶であり、『グッド・アンセスター わたしたちは「よき祖先」になれるか』の翻訳者でもある松本さんのインプットを受け、長期的な目線を持った生き方・社会のつくりかたを考えます。
DAY 6-7 (2/20 木 & 2/27 木 20:00-22:00)Give Space 人間という動物の役割とわたしたちの適切な範囲って? ー 他の生き物とのつながりを考える
私たちの社会は、私たち人間だけではできていません。私たちは自然の一部であり、他の生き物たちのおかげで、いま生きることができています。便利な生活では、このつながりが見えなくなってしまいがち。
DAY 6では、ベルリンで自然と共生するアーバンデザインを探究する井口奈保さんを講師に迎えます。井口さんの「Give Space」という、生息地を他の生き物たちに返していくという方法論や思想を聞きながら、人間という動物とは何か?、自分たちと他の生き物たちとの適切な関係性とは?を問い、対話する時間にしていけたら。
具体的なプログラム(3/3-3/30@東川町)
いよいよ、3月は、これまでオンラインで探求してきた、心地よいつながりを東川町という社会を舞台に、実践・実験する時間です。
Week 1(3/3-9) 東川町に馴染む、共同生活をはじめる
最初の一週間は、まず新しい町に馴染むこと。きっと町は、一面真っ白の銀世界。雪を使って自分を表現する作品を作ったり、雪の中で思いっきり遊びながら、この町と、仲間たちとの共同体に、身を馴染ませていきます。
Week2から始まる、自分と社会が心地よくつながる実験の前に、まずは町をじっくりと観察することから始めましょう。「写真の町」東川町らしく、ひとりひとりがカメラを持って町に繰り出し、それぞれの視点から町を捉える時間を取りたいと考えています。
Week 1の後半の週末には、さまざまな社会とのつながりを持ち、自分と社会がより良い状態になることを目指して、日々活動する方々を講師に迎えます。これまでのオンラインでの学びと、講師たちの生き方や活動が触媒となって、みなさんがどうやって社会とつながりたいのか、どんな行動を起こしていきたいのかを考えさせてくれるはず。
Week 2-3(3/10-23) つながる実験
この週の月曜日は、東川町に住むメンバーと対面。グループを組んで、お互いの価値観やビジョンを話し合い、みんなで実践したい社会とのつながり方、アクションを考え、ちいさな実験を始めます。途中、グループごとに中間報告をして、お互いにフィードバックをしあいながら、実験内容をブラッシュアップする時間も。
この週には、大雪山の麓に出かけて、自然とのつながりを感じるワークも予定。あらゆる声に耳を澄ませ、最善策を目指す「ディープデモクラシー」の考え方を学ぶ授業も検討中です。
Week 4(3/24-30) 実験発表!文化祭!そして、じっくりリフレクション
Week 2から始めた実験の結果をシェアする時間。ロングコースの参加メンバーと、プロジェクトに参加する東川町民メンバーで力を合わせて、文化祭をひらきます。
みなさんの「つながる実験」を、プロジェクトには参加していない、町のみなさんにもシェアすることで、また新たな学びがあるはず。
この週、コースのクライマックスの時間では、2日間かけて、1月後半のオンライン授業からここまでの学びをじっくり振り返り、この後の日常に繋げていく時間にします。
プログラム以外の時間も、学びがいっぱい
予定しているプログラム以外の時間も、このコースに参加するメンバーとは、暮らしを共にします。
授業を終えて、ご飯を作りながら、食べながら、ふとした瞬間に生まれる対話にも、学びがいっぱい。
授業のない余白の時間を、どんな時間にするかは、みなさんの自由。授業のインプットや対話をじっくり振り返りながら、より自分のものにしていく時間にするもよし、授業のテーマの本を読んで、さらに探求してみるもよし。町に繰り出して、東川町の方々とのつながりを深めることもできます。ただぼーっと、なにもない時間を味わうのもいいかもしれませんね。
東川町滞在中の時間割イメージ
平日に3-4日間、授業があります。授業中に生まれた衝動やアイディアを大切にできるように、それぞれが過ごしたい過ごし方ができるように(例えば、授業の講師の方の活動を授業外でお手伝いに行ってみる、図書館でひとり考え事に耽る 等) 余白は多めです。
コースへの概要&参加方法
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。もしテーマや内容にピン、と来た方がいたら、ぜひ一緒に学びましょう。
日程:
(@オンライン)
1. 1/18(土) 10:00-18:00 わたしの物語とつながる、聴き合う土壌をつくる
2. 1/22(水) 20:00-22:00 民主主義と「わたし」とのつながりを考える
3. 1/30(木) 20:00-22:00 対話の日
4. 2/7(金) 20:00-22:00 どうしたら私たちはよき祖先となれるか?ー 過去と未来とわたしたちとのつながりを考える
5. 2/13(木) 20:00-22:00 対話の日
6. 2/20(木) 20:00-22:00 Give Space 人間という動物の役割とわたしたちの適切な範囲って? ー 他の生き物とのつながりを考える
7. 2/27(木) 20:00-22:00 対話の日
(@東川町滞在)
3/3(月)〜3/30(日)
*3/3(月)9:30 / 3/30(日)13:30頃 旭川空港 or 東川町中心部にて集合、解散です。
参加費(税込):
・通常価格:360,000円
・奨学生価格:180,000円(180,000円補助)
参加申込方法(コース自体 & 奨学生 & インターン)
▼コースを申し込みたい方はこちらのフォームに登録をお願いします
▼コースに興味はあるけど、じっくり検討したい方へ
コースに参加したい、まだ参加は決められないけど、興味があるので、詳しく話を聞いてみたい・気になることを質問したいという方は、下記の個別面談フォームに登録をお願いします。
コースに参加することになれば、共に生活をすることになるので、まずはお互いのことをじっくり知り合うところからスタートしたいと考えています。
参加を迷っているという方も、お気軽に。コース参加は、決して安くないお金をかけて、みなさんの人生の貴重な時間を使う選択。コースに参加するしないに関わらず、みなさんの大事な選択を、人事/コーチ/カウンセラーといった経験のある運営メンバーが、できる限り中立な立場でサポートできたらと考えています。
コース参加にあたって、経済的に参加が難しい / Compathの学びを自らが広めることにも興味があるという方に向けて、奨学生・インターン制度も整えています。
▼「奨学生制度」を希望する方へ
北欧のフォルケホイスコーレは、国の経済援助が入ることで「多くの人が学びたい時に学べる」状況が整えられています。この仕組みに倣って、私たちは東川町からサポートいただき、奨学生制度を整えました。費用を理由に参加を躊躇してしまう方に、ぜひ使ってもらえたらと思います。
「奨学生制度」を利用したい方は、「参加申込フォーム」と合わせて、下記の「奨学生応募フォーム」に登録をお願いします。
▼「インターン制度」を希望する方へ
奨学生・インターン制度の背景や内容は、こちらのnoteにも詳しく記載しています。
この学びが必要な方に届きますように。みなさんと一緒に学べる日を、楽しみにしています。