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運動機会の確保はこどもの未来への投資

毎日のお子さんの運動時間を確保できていますか?

こんにちは。NPO法人Compassionの伴です。
わたしたちは、運動を通してこどもたちの心身の健康の促進に取り組む活動を行っております。

早速ですが、子育てに励む全国のお父さん、お母さんに見てほしいデータがあります。

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笹川財団による12-21歳の若者を対象にした運動習慣の調査(2017年)によると、過去1年間に運動を全く行わなかった人は21.7%(上図の全体の平均値)。

これはつまり、全国の5人に1人のこどもや若者が1年間で1分たりとも運動していないということになります。

もう少し対象の年齢を下げた4-11歳の調査においても

年間0回の非実施群にいるこどもたちは3%程度だったものの、年間155回(週3回)未満である低頻度群は17%程度。

運動機会が週3回未満の状態を”インアクティブ(不活発)”と呼びますが、実に5人に1人(約20%)がそれに分類されます。

忘れてはいけないのは、この数字は全て、コロナ前の数字です。

最近、お子さんの運動機会が少なくなっているとお悩みを多くいただきます。

みなさんは、お子さんの毎日の運動機会を保てていますでしょうか?

なぜ運動が大切なのか?運動のメリットのおさらい

なぜ運動は大切なのでしょうか。

体力の向上、肥満の抑制、生活習慣病の予防、免疫力向上など、身体の健康へのメリットはイメージしやすいと思いますが、心の健康を促す点も忘れてはいけません。

たとえば、コロナ禍で家にこもっていると鬱々してきて、家の周りを歩いたり、ジョギングしたりすることでスッキリ。そんな経験をした人も多いはずです。

運動のこうした効果は、科学的にも証明されています。
例えば、2019年にスポーツ庁が出した調査結果でも、運動した日数が多いほどに日常生活の充足度は高くなっているのです。

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このあたりの情報は、スポーツ庁がサイトでわかりやすく解説してくれています。運動が学力にも影響を及ぼすという調査結果も紹介してくれているので、ご興味ある方は記事の下にあるリンクをご確認くださいね。

こどもの健全な心身の成長に必要な運動量の目安

そこで気になるのは、一日に一体どれくらいの運動運動量の確保が必要なのか、です。ターゲットがあると、戦略を立てやすくなりますからね。

WHO(世界保健機構)の運動指針では、こどもの健全な心身の成長のために最低限必要な運動量を下記の通り定義しています。

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”5-17歳のこどもの場合、1日最低60分の中高強度の有酸素運動”

中強度の有酸素運動とは、例えば早歩きや簡単なダンスなどを指し、短距離走やマラソンなど心臓がバクバクする運動は高強度の有酸素運動と定義づけられています。

そしてこの見解は、日本スポーツ協会、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア…などの諸外国の指針を見ても一致していました。

毎日最低60分の中高強度の運動は、世界のスタンダードなのですね。

ただし、これはあくまで、最低限必要な運動量です。過度にしすぎない限り、運動量が多くなるほどに、心身へのメリットが増えていきます。

つまり、1日60分の運動を最低限とし、それ以上の運動機会をいかに増やしてあげられるかがカギになります。

運動はこどもたちの明るい未来への投資

諸外国の指針の中で強調されていることは、運動は健康被害のリスク回避のみならず、心身の健康が保たれることでこどもたちの伸び伸びとした成長を促していくという点です。

”運動がこどもたちの未来を輝かせる”

こう表現しても過言ではありません。

そういう意味では、運動はこどもたちの明るい未来への投資とも言えそうですね。

家庭におけるこどもたちの運動機会の確保の難しさ

とはいえ、毎日こどもの運動機会を確保することは難しいですよね。

私の身近に、こども2人を育てるシングルファザーがいます。

彼は平日は朝5時に起きて仕事に行く前にこどもたちと遊ぶ時間を作ったり、仕事の帰りに一緒に公園に行ったりしています。土日も、朝6時に起きて、一緒に縄跳びをしたり、スイミングに連れて行ったり・・・。

祖父母の助けを借りながらも、こどもたちの動きたい欲求を満たすことに日々四苦八苦している話を聞きます。

片親世帯のみならず、こどもを育てるお父さんお母さんにとって、こどもたちの運動機会を確保するというのは決して容易なことではありません。それを働きながら行おうと思えば尚更難しいはずです。

しかし、束の間の休息と、こどもの時間を天秤にかけ続け、もし自分が倒れるようなことがあったらそれこそ本末転倒になりかねません。

我慢する側も我慢させる側も同じくらい苦しいはずです。

運動させたいけどそこに時間や労力を避けないお父さん、お母さんやもっと運動したいと思っているこどもたちが日本にはたくさんいる。

NPOの活動を通して、その現実を知りました。

オンラインの遊び場”アクティブ!”

そこで、ステイホームしながら、1日60分の運動ができる場があれば、ご家庭の負担を下げつつ、こどもたちの運動時間を確保してあげられるのではないかと考え、5月17日から、全国のこどもたちの心と体を動かすオンラインの遊び場”アクティブ!”を開始することにしました。

アクティブ! (1)

毎日、ダンスの先生、フィットネストレーナー、栄養士、メンタルトレーナー、アスリートなど様々な先生に来てもらい、全国のともだちと一緒に楽しく体を動かせる時間をつくります。

平日は夕方17-18時、土日は14-16時で始めます。

「ママは、今日の夕方少し忙しいから、アクティブ!で1時間遊んでおいで」

「今日雨だから、アクティブ!で運動しよっか」

というように、必要な時に使っていただくスタンスで構いません。お気軽にご活用ください。

インターネット環境があれば誰でも無料で、どこからでも参加することができます。もちろん、いつ来てもいつ帰ってもOKです。

アクティブ!に参加するのに、特別な手続きなども一切必要ありません。
体験したい内容の日時に合わせて、チラシに記載されているzoomのリンクにアクセスするだけで大丈夫です。
(※スマートフォンやタブレットの場合は、ZOOMのアプリのインストールがオススメです。ブラウザの場合、なぜか参加できないケースが散見されます)

プログラム内容は未就学児のお子様から小学生を対象にしていますが、お父さんお母さんなど大人の参加ももちろん大歓迎です。

今後は毎週水曜日に、Compassionのホームページならびに下記SNSで翌週の時間割を掲載しますので、必要な方はフォローお願いします👇

Compassion HP: https://compassion.or.jp/
Facebook: https://www.facebook.com/compassion19
Twitter: https://twitter.com/CompassionNpo?s=09

(※)アクティブ!を手伝いたいという方も募集しています。お気軽にチラシに記載のお問い合わせ先にご連絡ください。

必要に応じて活用ください!

最後に

ここまでnoteを読んでくださりありがとうございました。

運動習慣は、こどもたちに残してあげられる大事な財産です。社会全体で助け合いながら、こどもたちに楽しい運動機会を確保できればいいですね。

アクティブ!はそのための補完的なものです。周りにお子さんの運動機会の確保に困っている方がいたら、教えてあげてください。

▼お問い合わせ先

info@compassion.or.jp

本記事は以下の資料を参照しています👇
●笹川財団
「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2017」
https://www.ssf.or.jp/thinktank/sports_life/datalist/child_youth2017/index.html
●世界保健機構
WHO guidelines on physical activity and sedentary behaviour
https://www.who.int/publications/i/item/9789240015128
●スポーツ庁WEB広報マガジン
数字で見る! スポーツで身体に起こる気になる「6」つのデータ
https://sports.go.jp/special/value-sports/post-29.html

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