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読んだ瞬間から実践できるオンライントレーニングを充実させる3つのポイント!

皆さん、こんにちは。 NPO法人 Compassion の早川です。

 2021年5月になりました。 日本では再び緊急事態宣言が発令されましたが、日本で初めて緊急事態宣言が発令されたのは丁度1年前。

 コロナウイルスの猛威が日本を襲い、1年が経過しようとしています。
この1年で、これまでの当たり前とされていた日常生活が一気に変わりました。 

外出先でのマスク着用は当たり前となり、行く先々で蜜を避けるようにソーシャルディスタンスを心掛けるようになりました。

 そして、あらゆるもののオンライン化。オンラインでのミーティングをはじめ、あらゆる『オンライン×◯◯』が生まれました。

 そのうちの1つがオンライントレーニングです。
 対面での活動が制限される中で、スポーツチームでもこのオンライントレーニングを取り入れているところが増えてきています。

 さて、ここで読んでいる方に聞きたいことがあります。 

『オンライントレーニングというのは、オフラインの単なる代替品なのでしょうか。』

 今回のスポーツカルチャーラボではオンライントレーニングをハックせよと題して、オンライントレーニングを充実させるためのポイントをスペシャリストのお二人にレクチャーして頂きながら、オフラインの代替品ではない、オンライントレーニングならではの魅力を深掘りしていきました。

 今回の ゲストはパーソナルトレーナーの鈴木さんと私でイベントを行いました。2人のプロフィールは以下になります。

 早川琢也(はやかわ たくや)
慶應義塾大学体育研究所で兼任研究員として研究活動を実施。テネシー大学博士課程で学習環境と教育理論を研究し博士号を取得。テネシー大学と東海大学の修士課程でスポーツ心理学を専攻。
充実した学びはアウトプットを通して得られるをモットーに数多くのセミナーを実施。セミナーでは参加者との対話を大切にしており、アウトプットの多い形式のセミナーが特徴。よりスポーツを楽しめる、成長を実感できるための練習・指導環境について研究を進めており、科学的知見や研究で明らかになった理論を、現場の選手やコーチ達が使えるように紹介していき、現場に寄り添うスタンスを大事にしている。
鈴木 謙太郎(すずき けんたろう)
東京恵比寿に初となるパーソナルトレーニング専門スタジオ「恵比寿Mind_Body」を開設。クライアントの8割は経営者、特殊技術を持ったフリーランス。多忙なクライアントでも「長く続けられるパーソナルトレーニングジム」を目指した結果、1年以上継続するお客様の継続率が82%以上となる。10年以上継続するクライアントも多数で、継続とご紹介のみでパーソナルレッスンを運営する。レッスンでは説明が分かりやすいと評判で、フィットネス初心者を中級者に引き上げる事を得意とする。また、自身が実践してきた腰や膝などのトレーニングリハビリを希望するオーダーも多い。トレーニングでのバランス調整による改善実績も多数。

オンライントレーニングの難しさ

今回のイベントの大きな趣旨はオンライントレーニングならではの魅力を深掘りすることです。

しかし、オンライントレーニングは実施する側も受ける側も慣れるまでには時間がかかるようで、オンライントレーニングを開催する上でやりかたが分からず困っている講師の声やオンライントレーニングだと集中力が途切れてしまい継続的できないといった参加者の声を耳にします。

対面とは違った環境のため、画面越しだと参加している実感が得られなかったり、参加者同士が繋がっている実感も得にくいなど、オンラインならではの難しさは確かにあります。

しかし、オンライントレーニングは、対面のトレーニングにはない良さがあります。

今回のゲストでお迎えした鈴木さんはご自身のパーソナルトレーニングでオンライントレーニングの良さを活かした方法を実践されていました。

このnoteでは、パーソナルトレーナーの実践に加え、私が専門としている「学習環境デザイン」の観点からオンライントレーニングを充実させるためのポイントをご紹介していきます。

ポイント1 お手本を見せる時の向きを変える

トレーニングのお手本を見せるときに、正面以外の向きからも見せることで体の動きを細かく確認出来ます。些細なポイントですが、得られる気づきは多いです。

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このトレーニングは投げる、打つなどに一番適していると言われる通称『ゼロポジション』のトレーニングです。

正面からでは肘の高さや角度までは確認できても前後の位置の把握まではできません。

スクリーンショット (133)

そこで、向きを変え理想の肘の位置は頭の後ろであることをレクチャーしていきます。

このような細かな工夫で、参加者の動きに対する理解が深まりトレーニングの質はグッと高まります。

ポイント2  フォーカスキュー

フォーカスキューとは集中するきっかけを作り、自分の注意をコントロールするテクニックです。

例えばトレーニングをする際に意識すべきポイントへ注意を持っていきやすくするために、簡単なキーワードで声掛けを行う。これもフォーカスキューです。

先の鈴木さんのトレーニングでは、「肘の高さ」が重要であることを説明してもらいました。そこで、トレーニングを受けている側が正しい動作を行えるように出簡単なキーワードを作って声かけの支援をします。

当日、鈴木さんは「肘は90度」「肘の位置は頭より後ろ」などの声掛けで、参加者に正しい動作を促していました。

このテクニックは、概念としては簡単ですが実際に行うとなると案外難しいです。例えば「肘の位置は頭より20㎝後ろ!」とかでは具体的すぎて分かりづらいですし、かといって、「肘は高く!」というような抽象的すぎる表現では正しい動作に繋がりません。対象によって用いる言葉も変えていくことが大切になってきます。

このテクニックを使うことで、漠然と体を動かすことを防いで、目的とした動きを効率よく身につけることが出来ます。

そういう意味ではオンラインの録画機能なども活用しながら相手の立場に立った時の自分の言動の振り返りがしやすいというのもオンライントレーニングのメリットなのかもしれません。

ポイント3 日々の練習の目標設定と振り返り

ここまでは、オンライントレーニングを提供する側の視点でフォーカスキューについて見てきましたが、最後にトレーニングを受ける側の視点から充実させるためのポイントをみていきます。

トレーニングを継続し充実させる為に大切なフォーカスキューが目標設定と振り返りです。

練習が始まる前に自分で目標を設定し、その日の練習で何を意識するべきなのかを明確にすることこと。そして、練習が終わった時にはどのような学びがあったかを振り返る時間を作ること。

この練習前の目標設定と、練習後の振り返りの時間は軽視されがちですが、これらの時間があるからこそ練習が単発にならず次の練習へ繋がりやすくなります。

それぞれ5分ずつ簡単に目標を確認して、コーチやトレーナーと一緒にどんな学びがあったかを振り返る時間をとるだけでも違いが生まれてきますので、ぜひ試してみて下さい。

最後に!

NPO法人Compassionでは、『スポーツカルチャーラボ』や『アクティブ!』などの活動を通して子どもたちのポジティブなスポーツ環境づくりを支援しています。

特にコロナの影響における子どもたちの運動機会の減少は深刻なものがあります。ぜひ以下の記事をお読みください!

引き続きNPO法人Compassionをよろしくお願いいたします!



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