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#ことのはいけばな
ことのはいけばな’22 立夏 第20侯『蚯蚓出』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
*五月晴れ美々須出づるも土の中
*伸び縮み蚯蚓は濡れて土を喰む
*蚯蚓の緑雨の滲みた土を喰み
*おお蚯蚓虹色に塗る土の壁
*吸引のホースも蚯蚓のびちぢみ
*睡蓮もお玉杓子も発射台
*睡蓮のお玉杓子と待つその日
*蝌蚪はなれ睡蓮の花空をみつ
*睡蓮の眠りをキック蛙の子
*蛙の子つ
ことのはいけばな’22 晴明 第13候『玄鳥至』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
*玄鳥至去年のつばめもひるがえり
*一刃の玄鳥の風夏初め
*春時雨つばめの海の荒れたまふ
赤坂氷川神社「はなのみち」6季目がはじまった。
前日の4日は春時雨だった。晴明当日は伸びやかに木々の芽が息づいて、嬉しそうだった。活気。芽吹きや開花のこのエネルギーの放出は、いちいちが小さ
ことのはいけばな’22 啓蟄 第7候 『蟄虫戸啓』3/6ー
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
【ひとまわりちがいの弟】
啓蟄の日に生まれたる弟の背を向け去りぬ泣きべそ隠し
年ゆかぬ弟一人旅をしてホームに落ちしみやげ拾えず
ひとまわり年のちがいし弟の光冠の年に指輪を交わす
【となりでねむるきみ】
セミダブル真ん中で寝るさすが黄身
蝉W真夜中眠子の春のこえ
semi ダ
ことのはいけばな’22 雨水 第4候 『土脉潤起』2/19〜
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
樹々の芽の薄目開けおり春一番真夜中吹ける虎落笛かも
夜の息激しく聞ゆ春一番椹葉こすれ潮の香の飛ぶ
鱗葉の千ゞ石の浪の虎落笛鼓膜のふるえ昏き海みつ
先駆けて土中を奔る春一番芒の牙の紅染めるなり
ことのはいけばな’22 立春 第2候 『「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」2/9〜
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
稲村ヶ崎のお庭で。谷間で猫のさかりがひとしきり。
帰りは首都高海沿いに北上。
鶯よりも、鵯群れてみゆき通りを未だ席巻する。
*冬うららお午睡からはオキザリス
*陽春に誘われ眠子のさかりつくかたばみ未だ半醒半睡
*酢漿の酸っぱいままでオキザリス酸いも甘いも眠子の恋かも
*陽光
ことのはいけばな’22 立春 第一候『東風解氷』2・4〜
花を活けるように、言葉を三十一文字ほかの器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
*歌つくり人間以外のものとなる
*木蓮の花弁の傷にふれるまい
*木蓮のレンゲで春を掬わんと
*木蓮のコートはだけてことのほか
*木蓮も裳裾ひらいて東風まねく
*如月に衣を脱いで粋だねい!
*木蓮の花弁の立ちて囲いたる厳かに溢る蘂守らんか
*紅季三寒四温で烟り立つ