マガジンのカバー画像

花の座 伝芭

1
花の連句「めぐり花」を実践する花の座。花綵列島であるこの島嶼列島の風土と共にある花を活けるという振る舞いを、言葉や行事から紐解き、めぐり花という方法で花の祭を共創して行きます。
運営しているクリエイター

記事一覧

花の座 伝芭

花の座 伝芭

 「伝芭」とは、『楚辞』「九歌」のうち“礼魂“の詩にみられる言葉。“礼魂“は、祭りが終って神を送る送神曲。願いが届き、その音信が届いたことを祝い、太鼓に合わせて巫女たちは手から手へと花を手渡し、受け取った花を持ってかわるがわるに舞う。美しい巫女たちは歌いながらゆったりとやわらかく舞う。それを「伝芭」という。巫女が伝芭する花は春には春蘭、秋には菊、それぞれ香り高く、人を清浄に清めてくれる花だった。

もっとみる