企業情報:株式会社ディスコ

【設立】1940年3月
【本社】東京都大田区大森北2-13-11
【従業員】連結4,418名、単体3,074名[平均年収]1,140万円
【事業】半導体・電子部品向け切断・研削・研磨装置などの製造販売
【直近売上高】253,781百万円
 
■会社概要
同社は半導体・電子部品製造に用いられるダイシング(切断)装置、グラインディング(研削)装着、ポリッシング(研磨)装置の世界トップシェアメーカー。各装置の世界シェアは5~7割であり半導体製造の後工程において圧倒的な存在感を誇る。国内3工場(呉、桑畑、芽野)で製造した装置を国内外の販売拠点(日本、北米、欧州、アジア)にて販売・保守サービスを展開している。尚、アジア地域の売上が大半を占めており、直近の海外売上比率は約9割となっている。
 
■事業内容
同社の主たる事業は主に半導体製造の後工程で用いられるダイシング装置、グラインディング装置、ポリッシング装置関連の製造・販売で当該装置が出荷額の60%以上を占める。また、上記装置のアフターサービス・交換部品も出荷額の20%以上を占めており重要な収益源となっている。
 
<参考:半導体製造工程>
半導体製造工程は主に回路設計・前工程・後工程に大別される。前工程ではシリコンウエハ上に半導体回路を形成。後工程では前工程で半導体回路が形成されたシリコンウエハの裏面を薄型に研削加工(グラインディング、ポリッシング)した後、チップ状に切断加工(ダイシング)、個別パッケージ作業を行う。
 
■業界動向・課題
現在はシリコン(Si)を原料とするウエハ上に製造されるシリコン半導体が主流であるが、今後は高効率・高耐圧・高耐熱などの特性を持つシリコンカーバイド(SiC)やガリウムナイトライド(GaN)などの化合物を原料とするウエハ上に製造される化合物半導体が増加する見込み。化合物ウエハはシリコンウエハに比べて物理加工が困難であるため、より高い技術の製造装置が必要になる。
 
 
 
■ 業績・財務の推移
・ 2017年度から2022年度までに売上高は平均12.9%増加。
・ 2018年度から2019年度にかけて米中貿易戦争による半導体需要低下の懸念より各半導体メーカーが投資を抑制したことにより、一時的に減収傾向であったが、2020年度以降はスマートフォン、自動車の需要成長・回復に牽引され業績が拡大。
・ 業績拡大に伴いBSも増加傾向。純資産比率を70%以上保ちつつ、積極的な投資・配当支払を実施。

業績推移

■業界バリューチェーン

半導体業界バリューチェーン

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