小鹿田の風景

小鹿田焼きの里は、焼きもの好きにはたまらない里な話

別府に行く道中に、
憧れの小鹿田焼きの里へ行ってきました。

その前に、近くの小石原焼の太田哲三さんの窯にもより道。
黄色の器、白の器がとてもかわいい太田さんの焼き物。
お手頃価格なのもいいな~と当たり前のように散財。

(すごく可愛い皿がたくさん!の太田哲三さんの窯)

そして、何故かgoogleが古い道を差し示すから、
山道をさらにぐねぐね、ほんまにこんなとこにあるんやろか?
な道を行った先に小鹿田焼きの里はありました。
(他にも立派な道があったので、普通に行けば問題ないです!)

車で入っていく瞬間、天日で乾燥している器の姿が幾つも見てとれて、
心がざわざわ。

集落一帯が器の窯元だらけで、
もしかすると
ほぼ陶業に関わる人たちが住んでいるのかな~と想像してしまうくらい。

前に豪雨ですごく被害を受けたと聞いていたので、心配だったのですが、
平穏を取り戻したらしきようでひと安心です。

小鹿田の皿山集落の中を流れるのは、大浦川。
その水を使って、ししおどしのような原理を用いて陶土を挽く
「唐臼(からうす)」がギー・・・トン。という音をたてています。

なんだか、穏やかな時間が流れているなぁとほのぼのしてしまう空気感。


窯元は集落内に全部で10軒あるらしく、
全部見てから、気に入ったのを買おうと、
開いている窯は全部まわりました。

ちょうど10月に民陶祭という小鹿田焼きのお祭りがあるらしく、
それに備えてか、
そんなにたくさん品揃えがある訳ではなかったのですが、
でも、10もの窯元、たくさんの登り窯、唐臼、日干ししてある器たち・・・などなど、集落全体が器のテーマパーク!!!
といった感じで、器好きにはたまらない土地です。
(かといって、変に観光地的風情もなく、自然体なのがスバラシイ!)

小腹が空いたので、集落内にある蕎麦屋さんへ。
お蕎麦ももちろん小鹿田焼の器に入れられています。

大き目の器にちょこっと蕎麦を入れるのもかっこいいなぁ~

わたしは結局、黄色くて刷毛目のしゅっと入ったお皿を買いました。
都会で買うのより随分とお手頃価格でびっくり。
(そのあと、鹿鳴庵というカフェで小鹿田焼としては珍しい刷毛目の描かれた白い大きなお皿とカップ&ソーサも買ってしまった・・・)
全体的に本当に良心的な価格で、まさに民藝やなぁ~と感動です。

ちなみに、民藝には定義があります。

<民藝品の定義>
実用性:観賞のためではなく、実用性を備えていること
無銘性:無名の職人によってつくられたものであること、
    名をあげるための仕事でないこと
複数性:民衆の需要に応じるため、数多くつくられたものであること
廉価性:民衆が日用品として購入できる、安価なものであること
地方性:色、かたち、模様などに土地の暮らしに根ざした地域性があること
分業性:量産を可能にするため熟練者による共同作業でつくられていること
伝統性:先人が培ってきた技術や知識の蓄積にのっとっていること
他力性:個人の力よりも気候風土や伝統などの他力に支えられていること

健全で美しくて、機能も素晴らしく、誰でも手に取れる。
その気取らなさ、土臭さ・・・
すべてがすごく素敵だな、好きだな~って思うんですよね。

小鹿田、とってもいいなぁと思いました。
また来たいです。

<小鹿田焼きの里>
住所: 〒877-1121 大分県日田市 源栄町
電話: 0973-23-3111

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