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手探りし続けた1年だった

普段、振り返りということをあまりしない僕だけど、年末はついつい振り返りをしたくなる不思議。

きっと、そういったSNSの発信が増えているからだろうなと思いつつも、そっちに気が向いているうちにnoteで振り返っておこうと思う。

この1年はどんな年だったか?と自分に問うてみたら、「手探りし続けた1年だったんじゃない?」と返ってきた。


脱フリーランスへ

2023年の大きな出来事の一つとして浮かんだのは、法人化したことだった。

これまで5年ほど、コミュニティを専門としたフリーランスとして活動を続けてきたが、1月に妻といっしょに合同会社コト暮らしを設立し、そこの共同代表となった。

といっても、取り組むことに大きな変化はなく、変わらずコミュニティマネージャーとして活動している。変化があるとしたら、古民家カフェ「ありそろう」の運営がはじまったことぐらいだろう。

ただ、内面的には大きな変化が必要になるだろうなと、法人化する前から考えていた。

それが、見出しにもある「脱フリーランス」だ。

これは個人差がある話だけど、個人的な感覚としては、フリーランスって大きな計画を立てなくても、大きなビジョンを掲げなくても、自分の周りが回ればなんとかなる。とにかく来たボールを打ち続けていたら、生きていける。

恥ずかしい話だが、その感覚でフリーランス時代を過ごしてしまっていることに漠然とした「このままでいいのか感」を抱いていて。法人化するタイミングで、やってきたことをちゃんと事業にして、ちゃんと経営をしていこうと考えていた。

それが、脱フリーランス。

そのためには、これまでやってきたことを整理・棚卸しして、より構造化して捉え直す必要があったし、より未来を見据えて事業として構築していくことが求められる。

正直なところ、それはまだ取り組んでいる最中で、わかりやすい変化はまだ起きていない。手探りしている段階だ。

というのも、法人化したての頃はフリーランスの姿勢がなかなか抜けきれなくて、ボールを打ち返す日々を送っていた。だから、あまりスピード感もなくここまで来てしまっている。

そこからスイッチが入ったのは、ETIC,主催の「ローカルベンチャーラボ」に参加したことが大きかった。

ローカルベンチャーラボは、『多様な人が立場や領域を越えて集い、それぞれのアイデアや想い、培ってきた専門性を持ち寄って、新たな事業構想を描き、実現していく場』としていて、一言で言うと、ローカルで活動するひとが自身の事業をつくっていく場である。

この学びの場を通じて、ローカルで事業をつくることのやりがい・難しさ・葛藤などに触れることができた。素直にかっこいいと思った。

今いる鞆の浦というまちで、これからもさまざまな活動を行なっていきたいと夫婦で考えているのだが、そのためにもそれなりのインパクトを出せる組織になっていく必要性を感じている。

ローカルにおいて、そういった存在が持つ影響力の大きさを強く感じているし、結局雇用を生み出せるかどうかが、かなり大切な観点だと思ったからだ。

法人化した時のnoteにも書いたのだが、法人化する前から「鞆の浦の群言堂になろう」が、夫婦の合言葉だった。石見銀山にある群言堂のような会社を目指すのであれば、ある程度のスケールを目指していく必要がある。

そのことを再認識し、もっともっとやっていかねば!という気持ちになれた。歩み自体はかなり遅いかもしれないけど、自分たちのペースで一歩ずつやっていきたい。


その先に見えた、今やりたいこと

自分たちが今やれることの延長上で、僕はこの先の未来を考えていた。

具体的には、オンラインコミュニティマネジメントのスキル・ノウハウをどうやってローカルで生かしていくか?という考え方だ。

これがとても難しい問いで、なかなか自分の腹に落ちてくる解が立ち現れてこなかった。

小さなアイデアは出てくるのだが、体重が乗るほどワクワクすることができない。やれそうだけど、これだ!感はあまり感じられないというところだろうか。

そんなことをローカルベンチャーラボに参加している間もぐるぐると考えていたのだが、さまざまなきっかけが重なって見えたのが「銭湯」だった。(きっかけについては下記のnoteを読んでみてほしい)

「鞆の浦で銭湯をやりたい」

これは、今にはじまったことではなく、移住してすぐそんな話を夫婦間でやっていた。だけど、この時代に銭湯をいちからはじめるなんて、本当にできることなのか?が、全然しっくり来てなくて、なかなかアクセルを踏めずにいた。

だけど、銭湯に詳しい友人に相談・対話をしてみたら、なんだかいけそうな気がしてきて。冷静になっていないかもだが、今このタイミングで銭湯をはじめようとすることがチャンスな気がした。

だって、多くのひとは、以前の僕のように「それってできるの?」と思っているから。そんなタイミングにやるから面白いし、そこのポジションが空いている証拠でもある。まだまだ課題だらけだけど、今の時代に沿った新しい銭湯の正解・スタイルをつくればいい。

思えば、僕が2018年にコミュニティのフリーランスとして独立したときも似たような状況だった。

コミュニティが熱くなってきたタイミングだったけど、それを専門として歩もうとするひとはほぼおらず、プレイヤーがいるとしてもいち会社員ばかり。コミュニティマネージャーの求人もまったくない。

でも、だからこそ自分で正解をつくっていけるのが面白かったし、いろんな機会に巡り合うことができた。

銭湯に歩みはじめている今、同じような空気を感じている。

これも当時と今で重なることなんだけど、好奇心が溢れている自分がいることを実感できている。こういう時の僕は強いのを、僕は知っている。


手探りは続く

という感じで、今に至るのだけど、まだまだ課題は山積みだし、手探りはしばらく続くことになりそうだ。

事業としての地盤もまだまだできておらず、引き続き学びながらつくらないといけないし、銭湯もようやく銭湯スクールの実施目処がたった程度。道のりは果てしなく遠い。

でも、手探りの時間は悪くない。むしろ好きだ。

ずっと葛藤と悩みを持ち続けた1年だった気がするけど、「好奇心を持ち続けること」「手探りし続けること」の楽しさと大切さを実感できた。

これからも、この2つはポケットに入れて、歩み続けることになると思う。


それでは、みなさん、良いお年をお迎えください。

2024年も、どうぞよろしくお願いします!


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