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なんでも音楽になる:炎の祈り

今日は出来たてホヤホヤの曲、炎の祈り(CNo45 、2023年5月8日生まれ)を紹介します。


動画「炎の祈り」について

この曲は、護摩焚きという火を焚いて祈願する仏教儀式をイメージして作った曲です。以前、辛い状態のとき、護摩焚き動画を見るのが自分には効果的だったと書きましたが、今回は苦しい人が少しでも楽になるようにとの願いを込めて曲を作っています。

曲の前半と後半には、木魚のポクポクというリズミカルな音と、炎の揺らぐさまをオーバーラップさせて、激しく厳しい印象にしています。カンカンと響く音には,京都の五山送り火のイメージも重ねています。一方中間部はややノスタルジックで優しい印象にしていて、ちょうど不動明王と観音菩薩的な対比ですね。

炎画像に混ざって奇妙な画像がいくつか出てきますが、普通に撮った写真を自分で加工したものです。特に「幻」の字は、以前も使った新国誠一の具体詩「幻」に、また別のアレンジを加えたものです。

途中で暗い部屋のシーンが出てきますが、これは、お水取りで知られる東大寺二月堂の修二会の1シーンです。コロナ禍で参拝できなかった期間、東大寺さんはネット参拝できるように24時間大仏の様子を配信したり(何か変化が起きるのか!?と思いましたが)、いろいろ工夫して下さいました。その中で、これまで見たことのなかった「達陀(だったん)」の様子がテレビで映し出され、とても美しくミステリアスで感銘を受けたので、その画像を使わせていただいています。

ところで、動画の中ほどに蓮の果托が3つ出てきますが、これは前半に出てくる3つの明かりと対比したもので、ここ数年の間に相次いで亡くなった身内3人が、あの世で平穏にいてくれるようにとの気持ちを込めています。

曲作りについて

私の曲作りはリズムから入ることが多いと前に書きましたが、自然に聞こえてくるリズミカルな音をヒントにしていることが多いです。足音、心音、時計の音、電車の音など、なんでも音楽になります。

以前から、お経はもうミュージックだなと感じていました。実際最近はミュージシャン僧侶のような方も増えてきましたよね。考えてみたら宗教と音楽の関係はもともと深いわけで、このような風潮は自然なことなのだろうと思います。私もいつかこのポクポクを入れた曲を作ってみたいと思っていて、この度実現したわけです。

音楽と音楽でない音との違いって何だろう?と時々考えます。あれ?音楽かな?と思ってしばらく聞いていたらただの風の音だった、ということもあります。そんなとき、その誤解して音楽だと思ったフレーズをつぶやいていたら、自分なりの音楽ができたりします。なんらかの組織化された音の集団が繰り返されるとき、それは音楽になりうるのかな、とも思います。いつかちゃんと勉強したいです。


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