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「パリ五輪、日本企業『黒子』で伴走 味の素は栄養管理」に注目!

味の素・エアウィーヴ…パリオリンピック、日本企業「黒子」で伴走 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

パリ五輪の出場選手らが体調を万全にして力を発揮できるよう、日本企業が「黒子」として奔走しています。味の素は栄養面から体調管理をサポートし、寝具メーカーのエアウィーヴ(東京・千代田)は快適な眠りを寝具で実現します。日本から離れた異国の地で緊張しながら過ごす選手たちの毎日を快適なものにするために汗をかきます。

味の素はメニュー開発した食事や食事の合間に食べる軽食を日本代表選手に提供し、適切な栄養摂取を後押ししてパフォーマンスを引き出します。

鍋物や低脂質カレー、うな丼――。金メダルを獲得した柔道男子66キロ級の阿部一二三選手のほか柔道男子100キロ超級の斉藤立選手、ブレイキン男子の半井重幸選手といった契約選手向けと、競泳やバドミントン、ブレイキンの大会前合宿向けなどに食事を提供しました。

開幕後は選手村食堂の食事を補完する軽食を広く日本代表選手に出しています。切り干し大根やギョーザ入りスープ、みそ汁などだしのうま味がきいた食べ慣れた味を提供し、リラックスして競技に臨んでもらいます。

味の素ビクトリープロジェクトチームの松井聡氏は担当する競泳で事前合宿に同行し、選手と食卓を囲み体調などの相談に乗りました。開幕後は競泳代表に弁当を届けつつ、他競技の選手にも「もっと白米をとったほうがいい」などと食事の助言をこなします。「選手の気持ちと必要な情報を丁寧にくみ取ることを心がけている」と表情を引き締めます。

味の素は「アミノバイタル」など運動時に大切なアミノ酸を効率的に摂取できるサプリメント6商品の計20万本を日本選手団に無償提供しています。「体と心の健康を支援する。日頃のパフォーマンスを発揮してもらいたい」と語る藤江太郎社長もパリを訪れ、選手らを激励しました。

日本ではスーパーで栄養バランスのよい食事のコツやレシピを紹介する冊子を配ったり、対象商品を買うと選手のサイン入りグッズが当たる企画を展開したりして自社商品もアピールします。

日本代表の公式パートナーでもあるエアウィーヴは、パリ五輪のオフィシャル寝具サポーターとして選手村の全床にあたる約1万6000床に3分割できるマットレスを提供しました。選手村内にフィッティングブースを設け、独自の体形測定システム「マットレス・フィット」で選手一人一人に合った硬さの寝具を提案しています。

3分割マットレスは同社の主力商品で、日本では百貨店などの商業施設で紹介イベントを開いています。選手村に提供したものとは仕様がやや異なるものの、販売数は前年を上回っているといいます。

「良い睡眠をとって最高のパフォーマンスを発揮してほしい」と高岡本州会長兼社長。「睡眠にこだわる選手たちのフィードバックを商品開発に生かしたい」と意欲を燃やします。

ファーストリテイリング傘下のユニクロは、スウェーデン代表向けに五輪はゴルフや卓球など9競技、パラリンピックには車いすテニスやバドミントンなど6競技の競技ウエアを提供しました。さらに大会のテニス審判員が着るポロシャツやパーカーなど5種類の衣料もユニクロ製です。

ウエア素材には吸汗速乾機能や伸縮性に優れた「ウルトラストレッチ」や機能性素材の「エアリズム」、「UVカット」など同社の高機能の素材技術が凝縮されています。

「食」から「眠」、「衣」まで日本企業のノウハウや技術が詰まった陰のサポートは、大会関係者のパフォーマンスを引き出すことに一役買っています。

味の素はアスリート支援活動として「ビクトリープロジェクト」という取り組みを行っています。これは、2003年からスタートしたもので、日本選手およびその候補選手を対象とした、国際競技力向上およびメダル獲得数増の為の『食とアミノ酸』によるコンディショニングサポート活動です。「勝ち飯」勉強会(「勝ち飯」とは『何を食べるか』ではなく『何のために食べるか』を考えること)、食事のアドバイス、大会中の現地サポート等を行っています。強化期や大会本番ではとるべき栄養も変わってきます。選手が食事からパフォーマンスを高めることを味の素は研究しています。

今後も、多くの選手を支えていく味の素に期待しています。

※文中に記載の内容は特定銘柄の売買などの推奨、または価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。