チェス

この宿泊事業を始めた2016年、金沢は新幹線が開通し、関東圏からの宿泊客やjapanレールパスを持つ訪日外国人で、観光客が増え金沢ブームとなりました。

しかし2016年当時、金沢市内には宿泊施設は8000室、簡易宿泊所(ゲストハウス・カプセルホテル等)は20施設しかなかったのです。

2016年4月に創業した私たちの会社は、金沢では当時少ないゲストハウスを2棟同時にオープンさせました。素泊まりで日本的な宿に安く泊まりたい外国人のニーズと一致し、当時の宿泊者の7割は外国人でした。

金沢でゲストハウスがまだまだ珍しく、オープンしてすぐ旅行雑誌やゲストハウス特集などのキュレーションサイトにも載せてもらえ、創業して2年経った頃には、金沢のメジャーなゲストハウスの1つという認知を金沢市内で得ることができたように思います。この当時、金沢×ゲストハウスで私の会社はブルーオーシャン企業だったと思います。

しかし、ホテルは増え続け2020年には12,000室、そして更にホテル建設計画は続いており、恐らく13,000~14,000室までいくのではないかという状況です。その中で、他社との差別化を図ろうと、ホテル・カプセルホテル・ゲストハウス・一棟貸しの宿と様々な業態の宿泊施設が県外から参入してきました。

ゲストハウスなど簡易宿泊所に関しては、初期投資も少なくできるという点から参入障壁も低く、現時点で200施設(約10倍)の施設数になりました。

いきなりゲストハウスに宿泊したい方が10倍になるわけではないので、どの企業もより選ばれる会社を目指し、他施設の価格と比較し価格を下げ、不可価値を上げる様々なサービスを展開していき、レッドオーシャンに突入というわけです。この状態で選ばれても利益は出ない、消耗戦というわけです。

始めたことはブルーオーシャンだった。

ただし魅力的な市場ほど、すぐにレッドオーシャンになる。


レッドオーシャンの中でサービスを磨くことも必要ですが、

改めて自分たちの価値は何かを見つめなおし、新たなブルーオーシャンに旅立とうと思います。


差別化から独自化へ。

ニッチから、さらにニッチへ。

業界の当たり前を疑い、新しい市場を作る旅のはじまりです。

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