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あたしの最期を飾る言葉だとしたら
あなたの四文字の名前がいいな
ロマンスブルーのリボンを結ぶ
傍らであなたはそう笑って ねぇ

そうやってもういつからか
会わないつもりだったのと
答えてくれないあなたの笑顔が
優しさと知っているから

刃となった最後のキスは
血じゃなくあなたの味がした
十一月 色素の抜けていく青空に
君の聴こえない歌を歌う

怒れない僕を叱って欲しい
そんな歌が夏の終わりを告げた
煙で濁るふたりの空が
しばし揺れる

耳が聞こえなくなっても
目が見えなくなっても
あなたのこと分からなくなったとしても
手を握る温度は変わらないよと
伝えたいのに声が詰まるのはなぜ

形となった最後の熱に
溶け合う雫は花のようだ
セーターだけじゃ拭えない冬の
前には立ち止まるあなたはいない

花を束ねた最後のキスは
愛じゃなく涙に濡れていた
十一月 ほどけるように
銀杏を手にした君が笑うのさ




日常が生きていることだとか
何気ない景色が鼻をつくとか
染みた愛情もいつか消えるとか
知らないって言って泣き出したいのに

スカートを初めて折った日のことも
好きな子に彼氏が出来た日のことも
滲んだ路地も記憶から溶けるとか
嘘だよ 今が抜け落ちていくなんて

知りたいんだ
きみが僕を知らないままで笑う世界のこと

いわれようもない寂しさというのに
真白いシーツを干す時のように
螢火を掻き抱くように
きみの手に恋を集めたい

それだけ通りの冬眠前
うさぎになったあたしは云うんだ
さみしいな、暖かさが欲しいなって
ルルル遠く 遠くで 花火が消えた

月も丸いのだと知った昔のこと
何気ない景色がもうすでに痛いんだとか
二の腕を抱く指も震えるとか
ごめんねと逃げないと恋にも出来ない

髪の香りを初めて意識した日も
同じタイミングで髪を切った日も
ふくらはぎの形だって好きです
嘘だよ 今がいつか過去になるなんて

知りたくないな
きみが僕じゃない人を好きになるということ

池に光の落ちる夜でさえ怖くなってしまう
闇がひた寄せるのも朝が来るのも
螢火であたしを守って
きみの瞳に火がちらついた

それだけ通りの冬眠前
うさぎになったあたしは云うんだ
さみしいな、暖かさが欲しいなって
ルルル遠く 遠くで 花火が残るの

触れたきりだった
それきりでも熱が消えなくて
鳥の渡ったあとの空を
ぼんやりと眺めてしまう

それだけ通りの冬眠前
うさぎになったあたしは云うんだ
さみしいな、暖かさが欲しいなって
ルルルもっと もっと 花火を打ち上げた




あなたの炎で灼かれるわたしを
嫌いだと言って抱きしめてほしい
恋に竦んで縛られる日も
なつかしい声で笑ってほしい

日を追うごとに離れていくけれど
目を移せば色は変わっていて
口に出すだけ心が壊れた
咲かない花 五月の夕べ

あなたの炎で灼かれていくの
その目でそっと見ていてほしい
そのひと匙で崩れるあたしは
それ以上に救われていた

目を見ただけで泣けちゃうような
あなたの腕で抱きしめてみて
わたしには金に見える夕日も
あなたは銀だなんて言うかな

律儀に笑ってくれるあなたを
どう言い訳して抱きしめられる
手を振るだけでこぼれた欠片の
光ることといったら例えようもないのです

華奢な腕や撫で肩や
ひとひらの雪よりも白い心
ねえ優しくなくていいんだよ
あなたがいるだけで世界を信じられる

青い花が紅く染まっても
わたしはあなたを好きでいます

目を見ただけで信じられたの
あなたの嘘を信じていたい




ねえグダグダしてて
あたしを守って
あなたの瞳で勇気が出るの
無駄なくらいでちょうどいいんだよ

前髪を切り過ぎたならあたしは髪を伸ばすよ
帳尻を合わせていたいよ
そんな二人じゃだめなのかな

みりんに当たる光のような
君の話し声で眠っていたの
関係のないあたしはそれで
それだけできっと良かったのだ。

あなたが好きかと問うてくれたら
今すぐにでもはいと答えるのに
眩しさを消して相対したい
揺れるくらいなら離れたい

朝起きておはようと
言えることが少し酸っぱい
銀杏並木を心にしまった
秋が過ぎたら雲は溶ける

ねえグダグダしても
あなたを守るよ
あなたの瞳に星は映るの
無駄なくらいでちょうどいいんだよ

グリーンピースを残すなら食べてあげるから
帳尻を合わせただけじゃ
さみしさは分け合えないんだって

大好きなんてシンプルな言葉に
深奥まで胸を刺された
哀しさを形にした
君の声が指に触れた

ひとひらの雪よりも壊れそうに
僕らは笑っていたね
君がいた古びた教室の風
絡め取られ息をしない

あなたが好きかと問うてくれたら
今すぐにでもはいと答えるのに
眩しさを消して相対したい
揺れるくらいなら離れたい

みりんに当たる光のような
君の話し声で眠っていたの
関係のないあたしはそれで
それだけできっと良かったのだ。






歌詞、といいたいけれど詩です。やっぱり歌詞のつもりで書いたので歌詞でもいいです。私の中ではメロディが付いています。見直したら死にたくなるだろうな〜ワハハ!ふぉーゆー好きな子〜!

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