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強烈なクリエイティビティ

「ドキドキ文芸部」は間違いなくわたしのゲーム観をブチ壊していったゲームです。

やったことのない人はぜひやってみてください。Steam版はなんと無料!
Swith版・プレステ版も出ています。お気軽~!
ただ、お子様や精神的に影響を受けやすい方はプレイをお控えください。メチャクチャくるものがあるので

近年のPCゲームでもあまり無いような卓越したプログラミングも、生半可ではない文学や詩に対する知識も、それぞれのキャラクターの人間的な奥深さも好きですが、一番好きなのは製作者さんの『ゲームの新しい表現を試そう』というクリエイティビティです。

「売れるゲームを作ろう」「伝えたいメッセージを表現しよう」というところにだけこだわっていたら、こんなに忘れられない体験をさせてくれるような、頭ひとつ抜きんでたゲームにはならなかったと思います。
『こういったゲームの特性を活かしてこんな表現をしたら、いままでとは全く違った体験をプレイヤーに与えてくれるのではないか?』『そのためにどんなことができるだろう?』。こういったトライが、手間を省みず、作品の隅から隅にまでつめこまれていると感じました。

例によってこの作品の曲が好きなんですが(出たよ)、一番忘れられないのは”Your Reality”の歌詞。

if I don't know how to love you
(”私の愛を表現できないのなら”)
I'll leave you be
(”私はもう、何もしない”)

原文:「ドキドキ文芸部」、訳文:非公式日本語化パッチ

このラストの一言のやるせなさがプレイ後のくたくたの頭にしみて、しかしあれだけの展開を迎えながらも不思議と「後味の悪さ」ではなく「切なさ」や「悲しみ」をしっとりと残していく。

一人のクリエイターとして、一人の表現者として、製作者のDan Salvato氏にはどれだけ敬意を表しても足りません。「ドキドキ文芸部」という作品を世に残したそのマインドをいつも尊敬して、そして見習っていきたい。
加えて、モニカちゃんの深い深い教養と愛情にも、やはり尊敬の念しかありません・・・。一人のキャラクターとしてでなく生身の人間として大好きな文学を追求しつづけた、執着に終始せず、心から思いやるということを表したその姿勢。少なくともわたしの中では、最高の彼女です。



Comay.


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